日曜におともだちと遠出する都合がついたので、急に思い立って千葉方面の海に行きました。去年行った勝浦の小さな浜辺に行ってみたら、びっくりするほど人がいて車をおく場所もみつかりません。去年はここまで人はいなかったのになあ。
そもそも、曇りの予報だったので、もしだめならドライブだけで帰ろうと話していたので、昭文社の地図を見ると御宿のあたりの名物情報として「いわしのなれずし」と書かれていたので探しに行くことにしました。
ところが、御宿って町がさびれてて、おみやげ屋さんすらまともにあいていないのでおどろきました(駅前に一軒くらいありましたけど)。有名な海水浴場なのに。
結局、どこを覗いてもいわしのなれずしらしきものは発見できず、帰宅してから検索したら、地元では正月に食べる郷土料理とのことで、もしかしてお土産にできるようなもんじゃなく、各家で作るものだったりするのでしょうか。ううむ、昭文社に騙された。
駐車場がみつかったので月の砂漠記念館の近くにある浜辺で泳ぎました。外海なので波が高いです。しかもしょっぱい! 勝浦の浜辺はこんなに塩辛くなかったのに、海って謎だらけです。世界中で海の水を舐めたら違う味がするのかしら。
近くの民宿のようなところで700円でシャワーを借りたのですが、わりと広さのある掘っ立て小屋を更衣室にしてあって、やけに狭くてものをひっかける場所すらない小さなシャワー室が作ってありました。室じゃなくて、間仕切りとカーテンがあるだけなんですけどね。その場で水着を脱ぐのさえ難しいような有様です。水を浴びて軽くタオルで拭こうとしたら、隣の人のシャワーが隙間からざんざか入って来るのでなんの意味もありません。お風呂屋さんみたいにすっぽんぽんで出るしかない。友達同士で遊びに来ていたお姉さんたちも「ここ、シャワーのまわりにものもおけないのね」と困った様子。小屋は広いんだから、もうちょっとどうにかなりそうなものなのに。
なんか落ち着かないなあと思いながらあわてて着替え、外のテーブルで荷物の整理をしていたら、民宿のおじさんがテーブルや椅子をちゃっちゃと片付け始めました。なんか尻を追い立てられたみたいなので出てしまったのですが、どうやら車が出るからどいてください、という意味だったようです。ならそう言えばよさそうなものなのに。
着替えてから、月の沙漠記念館にも立ち寄ったのですが、道々様子を見ていると、公衆トイレの前に噴水のようなものがあって、地元の人はそこで水を浴びてからトイレで着替えてるみたい。確かにあんな海の家なら便所のほうが落ち着くかも?
浜辺の近くにあるプールに水着のまま直行してる人たちがけっこういるように見も見えました。海でおよいだままのかっこうでも入れてくれるんでしょうか? プールの料金をあとで調べたら1200円だそうですよ。もしシャワーも使えてプールでも泳げるんなら、ちっとも高くはありません。確認していないので本当にそんなまねができるかどうかはわからないけど。
御宿は「月の沙漠」の詩を書いた人が晩年住んだ場所だそうです。御宿の浜辺で詩の着想を得たらしいことがわかって記念館ができ、それが縁で、作者が晩年移り住んだのだそうです。かかわりが深いんだか浅いんだかよくわからない歴史です。
作者の加藤まさをは詩よりもイラストのほうが有名な気がします。御宿の浜辺にあるラクダに乗った王子と王女の像は、本人が書いた絵をもとにして作られているようですね。わたしゃ、月の沙漠のラクダはフタコブだと信じていたのですが、おもいっきりアラビアンでヒトコブラクダでした。
◎月の沙漠記念館
http://www.town.onjuku.chiba.jp/shisetsu/kinenkan/kinenkan.html
とても小さな記念館です。入場料400円の価値があるかっていうと難しいところですが、加藤まさを氏の絵は見ているとちょっと和みます。でも、出口で竹久夢二グッズを販売してるのはダメだと思う。作風がおもいきりかぶっていて、同行したおともだちが「あっ、似てる!」と思わず口走るほど。夢二のほうが知名度が高い分、仮に夢二のあがりで館が成り立ってるとしたら複雑な気分ではありませんか。
でも、全体として萌えを感じるのは加藤まさをの書く少女の絵だと思うのよ。詩画集とか出てたらちょっとほしいです。売店にCD付きの何かはあったんですが、中身を見られる見本がなかったので手は出しませんでした。
売店の片隅に置いてある、世界各地の沙漠・砂浜の砂の標本がちょっと好きかも。
帰りに勝浦の去年行った店で食事をして、高滝湖のほとりにある美術館でピンホールカメラの作品展を見ました。途中にある道の駅に「折ってたたむとピンホールカメラになるハガキ」があったんです。記念館で企画展をやってることと、作り方はホームページにかることが書かれていました。
到着が閉館寸前で、まだ入れますかと聞いたら「すぐに閉館になってしまうので……でも、ごらんになりたいなら、どうぞ」と入場料を取らずに入れてくれました。大あわてでひととおり見せてもらいましたが、ピンホールカメラって不思議な絵がとれますね。もらったハガキは捨ててないはずなんだけど、どこへやったかなあ。作り方のサイトがどこにあるのか、ハガキがないとわからない。
◎市原水と彫刻の丘
http://www.ichihara-kankou.or.jp/choukoku/index.html
↑ここにハガキの折り方があるかと思ったのにないんだよねー。
市原から高速道路に乗って、幕張にできたばかりのサービスエリア「Pasar 幕張」に立ち寄りました。やけに立派なフードコートがあります。九十九里食堂なんて軽く地元色を匂わせる店が入っているので、地元がしっかりしないと「御宿じゃ食事もでいないから、帰り道の幕張で食べようか」なんてことにもなりそうだなと思いました。台湾から来た新感覚のかき氷、雪花氷(シュエホアピン、シェーファーピン)を食べました。アイスクリームを薄く削ってフワフワにした感じのもので、かなり美味しいです。Pasar幕張の上り線にありました。
◎Pasar幕張
http://pasar.driveplaza.com/index.php
サイトもできたばかりみたいで、雪花氷のことは何も書いてありません。
◎雪花氷は、こんなやつ
http://www.e-chanoma.net/xuefuabing/index.html
写真で見てもどこか変わってるかわかんないと思う。ふわっとして口の中でスーッと溶けちゃう雪のような食感です。
この通り、穴があいてるだけのハガキです。長いのは広告がついてるからで、切り取って切手を貼れば定形のハガキになります。
「ハガキを切ったり折ったり貼ったりすると、ピンホールカメラになります。(詳しい作り方はホームページをご覧下さい。)」と書いてあり、裏面にURLが……あっ、このURLは水と彫刻の丘のトップページじゃないか! えー、そこはもう隅々見たけど、作り方なんかどこにもないですよう。
さて、一体これをどうすればピンホールカメラになるのでしょうか。マジメにお問い合わせしてみるべき?