「世界の不思議なお守り」という本を読んでいるんだけれど、面白いので由来をメモするついでに広告も貼ってみます。
ペルーやボリビアでエケコまたはエケッコーと呼ばれる人形がある。両手を広げて立ち、歯を見せて笑っている小太りな白人男性の人形である。どこで作られたエケコ人形も同じ顔をしている。キュービーちゃんが何処で作られてもだいたい同じ顔をしているのと同じだ。
この人形に、欲しいもの、あるいはそのミニチュアを持たせ、口にタバコをくわえさせてやると願いが叶うとされている。そのため信仰を集めるエケコには紙幣やお菓子、車や家のミニチュア、穀物、宝くじなど、さまざまなものが供えられている。
エケコの由来はふたつある。ひとつは、ボリビアの高校の副読本としても使われている『我が国の伝説』という本に載っているものである。
スペイン人の占領下にあったボリビアでインディオの反乱がおこった。反乱軍がラパスの町を包囲したのである。スペイン軍司令官に下働きとしてつとめていた娘パウリタが、恋人のイシドロにもらった幸運の人形を飾っておいたところ、お供え物の食べ物がいつまでも尽きず、町が食糧不足に苦しんだ時も飢えずにすんだ。
実は、イシドロが人形をわざと司令官に似せて作り、自分はインディオの包囲軍に参加して、隙を見てはパウリタのところに食料を運んでいたのであるが、司令官はこの不思議な出来事を歓迎し、戦争が終わると人形の御利益を宣伝した。以来、この人形はエケコと呼ばれ、幸運のアイテムとして愛されている。パウリタとイシドロは結婚し、幸せに暮らしたと言われている。
もうひとつの説としては、この人形のモデルは創造神ウィラコチャ(ピラコチャ、トゥヌパ)であるというものだ。1612年にスペイン人ルドビッコが著した『アイマラ語のヴォキャブラリー』によると、世界を創造して太平洋の彼方へ姿を消したウィラコチャ神は別名をエケコと呼ばれていたという。ウィラコチャが白い肌をしていたことはよく知られており、スペイン人がやってきた時、インディオはウィラコチャが再来したと信じたとも言われている。
ペルーのクスコ郊外88kmにあるウルバンバ谷のオリャンタンボには「創造神ウィラコチャの顔」と呼ばれる山があるらしい。
http://veinsofsilver.org/peru10-06/Ollantaytambo.htm
↑ここに紹介されてるのがそうかな。
今でも1月24日のアラシタ祭では、エケコを売る初市が開かれる。
http://lapaz.metro-blog.com/la-feria-de-alasita-2007/
↑このブログの写真がアラシタ祭らしい。
オリャンタンボ:Ollantaytambo
ウィラコチャ:Wiracocha
ウルバンバ:Urubamba
アラシタ祭:Feria de Alasita
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上記はすでにリンク切れになっていると思うので、下記などごらんください。なぜか人気になってるみたいで品薄ですね。以前のように、いかにも典型的なエケッコー人形が減ってるような気がします。