虹 英:Rainbow(雨の弓) 中:彩虹、天虹 エスペラント:Ĉielarko(空のアーチ) 雨上がりに太陽と反対側の空に見える七色のアーチ。虹はつねに二重にかかる。色が濃く、内側に出るのを主虹(しゅこう)、色が薄く、外側に出るのを副虹 といいます。主虹は内側が紫で外側が赤ですが、副虹は逆で内側が赤、外側が紫です。副虹は薄くて見えないこともあります。 虹の色は日本では一般に赤橙黄緑青藍紫の七色と言われていますが、これは西洋文化の影響です。『和漢三才図会』という江戸時代の博物誌によれば「外は 黄、中は緑で紅を包む」とあってたった三色ですし、現在考えられているような色の順番とも違っています。ウィキペディア情報によれば、沖縄では虹の色を赤 と黒または青と黒だというそうです。 古代中国では虹を龍のような生き物だと考えました。虹の赤白いのを虹(こう)と言ってこれは雄、青い虹を蜺(げい)と言って雌だとも言われています。あ るいは年老いた蟇(がまがえる)が口から吐いた気が虹になるとも考えられていました。虹をいきものと考えたことから、虹を意味する漢字は虫偏となりまし た。 主虹と副虹の間に見える空のことを、英語で Alexander's band と言うそうです。明るい虹に挟まれているのでその部分だけ暗く特別な雰囲気を醸し出すからでしょう。なぜアレキサンダーの名前がついているかというと、三 世紀の学者であるアレキサンダー・アフロディシアスという人が最初に注目して世に紹介したからだそうです。参考>Wikipedia : Alexander's band(英語) 旧約聖書で、ノアの大洪水のあと、もう二度と洪水によって人を亡ぼすようなことはしないと約束し、その印として空に虹をかけると言いました。「すなわ ち、わたしは雲の中にわたしの虹を置く。これはわたしと大地の間に立てた契約のしるしとなる」創世記9章12節 |
2009年7月19日18時50分ごろ 葛飾区にて よく見ると副虹も出ている 上と同じ写真、コントラストを上げたもの。 写真左側の主虹は内側が紫、外側が赤、 右側の副虹はその逆の色になっている。 |
その2
2010年3月13日9時21分ごろ 仙台市のホテル、8Fにて 真ん中にいるのは仙台大観音 上と同じ写真。
コントラストと彩度を上げたもの。 やけに虹が低く見えるのは、朝の9時半ごろで太陽がだいぶ上がって来ているからだと思います。虹の中心は太陽と正反対の位置(対日点)にあります。日が 高く昇ってしまうと対日点が地平線よりずっと下へ行ってしまい、虹が見えなくなります。撮影したのがホテルの八階だったのもあって、いい具合に低い虹を見 ることができたのだと思います。もしかすると地上からでは見えなかったかもしれません。 なお、中心にいる観音様はバブルの泡とともにお生まれになった観光観音様であらせられるのですが、現在は閑古鳥で淋しい思いをなさっているようです。ま た2011年3月11日の東日本大震災に遭われ、しばらく閉館するとのことです(11年4月現在)。取り壊しなどということにならなければいいのですが。 虹を後光にしたお姿など見てしまうと、たとえそれが観光用に作られたものでも応援したい気持ちになるものです。 ◎仙台大観音公式サイト http://www.daikannon.com/ |