熱帯アフリカ原産の豆で、長さ 30cm にもなる刀のような形のサヤをつけることから刀豆(ナタマメ)と呼ばれる。主に東南アジアで食用にされている。
通常は、サヤがまだ若いうちに輪切りにし、野菜として使う。高級な福神漬けにはナタマメの輪切りが入っている。ペン先のような形のものがそれだ。また、花も食用にする。酢漬けにして瓶詰めにしたのが売られている。
成熟した豆も食用にするが、ナタマメにはコンカナバリンAをはじめとする数種の毒があるため、ただ煮ただけでは食べられない。豆を食べるには何度もゆでこぼすと良い。日本で栽培されている品種は餡を作るためのものなので、何度かゆでこぼしたあとに潰して甘くすると美味だという(参考[広告]>『マメな豆の話』)。
漢方では、胃腸をあたため、気を下し、腎を補うといわれている。滋養強壮や咳止めの薬として用いられる。最近では健康食品としてナタマメの粉末やエキス入りの錠剤、またナタマメ茶なども販売されている。
新大陸原産のタチナタマメはナタマメに似ているが別種で、蔓にならず灌木になるという。