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ニンニク(大蒜)
 
ニンニクのいろいろ
 
 
 ニンニクといっても色々ある。

 スーパーでよく見かける「安い」ニンニクはたいてい中国産(写真右下)。値段は2個で100円程度。ネットに10個くらい(もっとかも)入って200〜300円なんてタダみたいな値段がついてることもある。なんという品種かはわからないけれど、外側の皮をむいてみると鱗茎が不ぞろいで、薄皮を剥くのもいやになるような小さな小鱗茎まであって使いにくい。

 スーパーで普通に売られているもので、ちょっと高いのは日本産。特に青森産をよく見かける。いわゆるホワイト六片ってやつなんだと思う。鱗茎が大きく均等に育っている様子が皮を剥くまでもなくわかる。でも高いから滅多に買ったことがない(ゆえに写真もない)。日本のニンニク生産量は青森産が70%を占めているそうだ。次いで香川県が多いらしいけど関東ではほとんどみかけない。

 写真真ん中のやつはジャンボニンニクと呼ばれているもので、最近ちょっぴり注目されてる品種らしい。小鱗茎にわけられて売られていたのでもとがどんな大きさか分かりにくいが、右下の中国産の 4〜5倍はありそうな気がする。

 写真左上の小さいのは何かというと、中国産のニンニクでちゃんとした品種名などはまったくわからない。ミニニンニクなどと呼ばれてることがある。正確にどういう状態で作られているのかよくわからないけれど、普通のニンニクみたいに小鱗茎にわかれず、コロンと一個で土に埋まってるんじゃないかと思う。それというのも形がどれも同じで変形した様子がまったくないからだ。

 ほかに、ほとんど匂わない無臭ニンニクと呼ばれるものもあるらしいけど、匂わないニンニクといわれても魅力を感じないのでまだ買ったことがない。
 

  
ジャンボニンニク
 
ジャンボニンニク
 
 
 群馬県の白井宿ふるさと物産館で買ったジャンボニンニク。こもちの子宝ニンニクという商品名がついていた(白井宿は旧子持村)。小鱗茎をばらばらにした状態で売られていたのでもとの大きさはよくわからない。中国産の普通のサイズのニンニクと並べて見てみると、小鱗茎 1個で中国産の鱗茎全体にも匹敵しそうな迫力なので、ひょっとすると土の中ではタマネギくらいの大きさに育ってるんじゃないだろうか。

 どんな食べ方をしてもいいと思うけれど、これだけ大きいと単純に薬味として使うのはもったいない。うちでは皮をつけたまま電子レンジで 1〜2分加熱して、やわらかくなったところで皮をむいて味噌をつけて食べている。よく火を通すとニンニク特有の辛みは消えて、ほくほくした食感と甘味を楽しめる。普通のニンニクと比べるとニンニク臭がいくぶん薄いかもしれない。丸ごと食べるにはちょうどいいと思う。
  

  
プチニンニク
 
ミニニンニク
 
 
 中国産のニンニクにこんなのもある。わたしはミニニンニクと呼んでいたけど、プチニンニクという名前で売られていることが多いみたい。ごく小さいタマネギみたいな形をしてて、中身は鱗茎が一個しか入ってない。普通に薬味として使ってもいいけど香りが弱く物足りない。形が面白いので皮をむいて丸ごと魚や肉と一緒に煮物にすると面白い。カレーの具にするのもいいし、味噌漬けなども。
  
 
ミニニンニク
 
 
 皮をむくとこんな感じ。電子レンジで1分加熱してみりんでのばした味噌を添えてみた。
  

  
スペインニンニク
 
スペインニンニク
 
 
 2011年に購入。日本では最近売り出された品種らしくこの年はあちこちの店で見かけた。見た感じなんの変哲もないニンニクだけど、皮が赤いらしいのでおもしろいから買ってみた。
  
 
スペインニンニク
 
 
 ところが剥いてみてがっかり。確かにうすく赤みがかっているけれど、あんまり面白くはないなあ。スペインニンニクで画像検索すると、もうちょっと色が濃いのもあるみたいだから、個体差なのかもしれない。

 なお、赤いのは皮だけで、身はふつうのニンニクと同じで白です。
   

  
黒ニンニク(発酵食品)
 
黒ニンニク
黒ニンニク
 

 これは水戸方面へ行った時に、友部のサービスエリアでみつけて購入したもの。値段をメモし忘れたけれど、ニンニク1個分で600円くらいだったかなあと思う。青森県産なので、特に友部でなくともいろんなところで売られているかもしれない。
 
 黒ニンニクと言っても、もともと身が黒いのではなくて、ある方法で発酵させると黒くなるらしい。剥いてみるとこのとおり真っ黒で、八丁味噌のような香りがする。ところがこの黒くて味噌っぽいものは、フルーツのように甘いんだとか。
  
 
黒ニンニク
黒ニンニク
 
 
 中まで真っ黒である。ほんとにこれがフルーツみたいに甘いのか?

 おっかなびっくり食べてみた。
 

 ……えっ?! 何これ、ほんとに甘い!!!
 

 身がやわらかくなっていて、口に入れると潰れてペースト状になる。そのくらい発酵が進んでる。そして甘い。かなりの甘みを感じる。

 なんだろう、何に似てるのかな。うまいたとえが見つからないんだけれど、確かに甘くて、少し酸味もあって、あきらかにフルーツ系の味なのである。

 この甘みと酸味は発酵によってつくられるもので、味はつけていないということだ。本当に不思議。なんでニンニクがこうなっちゃうんだろう。

 生のニンニクのような辛みはまったくない。ニンニクらしい臭さは、遠くかすかにあるかもしれない。生ニンニクをたべると、胃に刺激を感じるけれど、これはそういう刺激もない。

 ただ、あきらかにニンニクだなあと思うのは、一片食べるとモワッと気が上ってくるというか、精をつける力はものすごくあると思う。むしろニンニクパワーは生ニンニクよりも強いかもしれない。美味しいので油断して沢山食べてしまいそうになるけれど、ここはぐっと堪えたほうがよさそう。

 久々に面白いものを引き当てた感じがする。みつけたらまた買ってみようと思っている。

黒ニンニク
黒ニンニク
黒ニンニク
黒ニンニク

 
ニンニクの芽
 
 
 準備中。ニンニクの花茎。今じゃ当たり前にスーパーに並んでるけど、普及し始めたのって10〜15年くらい前だよね?
  

 
葉ニンニク(葉大蒜)
 
葉ニンニク
 
 
 日本ではニンニクというと鱗茎(球根)を食べることが多い。ニンニクの芽(花茎)も食べるが、一般的になったのは、ここ10年くらいのことじゃないかと思う。写真のものはニンニクの葉の部分でぱっと見はネギに似ている。ネギよりは小さく、ワケギよりは少し大きい。中国では一般的な野菜で、写真のものも中国産(葛飾区小岩の八百屋さんで購入、136円也)。高知県や沖縄でもよく食べるらしい。
  
 
葉ニンニク
 
 
 葉の断面はネギのように筒にはなっていないが、ニラよりは分厚い。
 
 
葉ニンニク
 
 
 根っこに近いところはネギにそっくり。白いところから青い部分まで、すべて食べられる。ザク切りにして炒め物に入れたり、卵とじにしたり、餃子の具にしたりと、ネギと同じように使う。食感はネギに近いけれど、ネギよりは繊細で、香りはネギよりも強くてニンニクに近い。
 
 本場四川の麻婆豆腐には、ネギでもニラでもなく葉ニンニクを入れるのが定番だって話も聞いたことがある。。
 

 
 
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