農心というメーカーの韓国製インスタントラーメンに出会ったのは、かれこれ10年以上前の話だ(現在2006年)。どこからどう流通しているのか、近所のヤマザキデイリーストアに辛ラーメン(袋)が常に入荷していて一袋98円だったと記憶している。
今までの日本のラーメンにはない真っ赤なスープ。見た目どおり辛い。けれど、ただ辛いだけではなくて独特のうまみを感じる。スープになじむ太目の緬もいい感じだった。たちまち好きになって買い続けた。
当時は日本向けのパッケージはなく、辛だけが漢字、残りは韓国語表記だった。当時は加薬の袋に不良品が多く、袋の中に加薬がばらまかれていたことも良くあった。もちろんかまわず食べていた。今は改良されてそんなこともなくなったようだが。
それからしばらくすると、日本向けに日本語パッケージの辛ラーメンも見かけるようになった。そして、とうきゅうストアやイトーヨーカドーのような大手スーパーの店頭にも並ぶようになった。すると急に値段が上がって、というより定価売りになったのだと思うが、120円くらいするようになってしまった。
輸入品を扱う店などでは、韓国向けのパッケージを150円で売っていたこともあり、ビックリした。辛ラーメンのくせにナマイキだぞ、とすら思った。世の中で誰も辛ラーメンのことなんか知らなかった頃に、あんなに沢山買って食べたのに、ぷんすかぷん。
わたし個人はこの頃から少し辛ラーメンと少し疎遠になった。98円だったころを知っていると手が出なくなったのだった。しかし、この頃から辛ラーメンは知名度が上がったようで、日本のメーカーでも同じような唐辛子系ラーメンを発売していたこともある(数種類あったはずだが、どれも今は見かけない)。
一時期、辛ラーメンの味が変わったような気もする。あまり買わなくなってからしばらくして、久しぶりに食べてみたところ、以前に比べてスパイシーになった気がした。きちんと食べ比べたわけではないので気のせいだといわれれば否定はできないが、前のほうが美味しかったと思った。
しかし、最近になってまた辛ラーメンを安売りする店をみつけて買うようになった。韓国向けパッケージ(袋)を68円という超安値で販売されては手を出すなというほうが難しいだろう。味はもとの味に近くなっているような気がした。これも気のせいだといわれれば否定できない。
辛ラーメン以外の農心製品もいくつか食べてみたところ、どれも美味しいので、自分は辛ラーメン好きというよりは、農心ファンなのかもしれないと自覚するようになり現在にいたる。
2006年 68円で購入
日本に入ってきた当時とは袋のデザインが変わっている。現在のものにはバックに古い辞典のイメージが使われているが、最初に見たものは背景が真っ赤だった。現在は日本向けに日本語で書かれたパッケージも存在している。
2006年
袋裏にはカップ緬の紹介も。
完成品の写真(準備中)
日本のインスタントラーメンは麺をゆでて、仕上げにスープを入れてすぐに火を止める作り方が多い。辛ラーメンは麺と一緒に加薬とスープを入れて煮込む。麺にスープがなじんで美味しい。