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和名 ヤーコン
別名  
学名 Polymnia sonchifolia または Samallanthus Sonchifolius
科名 キク科
沖縄口  
アイヌ語  
中国名 天山雪蓮?
英名 yacon
エスペラント  
その他 おそらく各国で yacon と呼んでいる
 
原産地 南米
 
 
ヤーコンにまつわるいろいろ
 ヤーコンは南米原産のキク科植物で根を食用にする。ヤーコンの根はサツマイモによく似ているが、芋のような澱粉質ではなく、ダイコンかレンコンのようで水分を多く含んでいる。フラクトオリゴ糖を多く含んでいるので果実のように甘い。食感は梨に似ている。また、ポリフェノールを多量に含むことも知られ、野菜として食べる他、健康茶などに加工される。

 日本には 1984年にニュージーランドから持ち込まれたのが最初だという。盛んに栽培されるようになったのはそれから15年後くらいのことで(参考>阿見町公式サイト「ヤーコン紹介」)、2003年には価格も安定して普通のスーパーでも手に入るようになった。茨城県や山口県など、各地で生産されている。

 男性更年期障害に悩み、肥満傾向にあったサンプラザ中野氏が、楽しみながら運動することと共に行ったのは、生のヤーコンをジュースにして飲むことだったという。ヤーコンに含まれるオリゴ糖の整腸作用によって肥満が解消され、健康に痩せられるとのこと。

ヤーコンにまつわる言葉
Polymnia sonchifolia
Samallanthus Sonchifolius
 どちらもヤーコンの学名である。研究が進むにつれ、それまで別の属に分類されていたものが新たに独立した属になったりすることはありがちで、そのたびに学名が変わるので本によって違う学名が記載されている場合がある。

 Polymnia はムーサイ(ミューズのこと、芸術の女神たち)のひとりで、叙情詩を司る女神の名前に由来している。

 Sonchifolius(-a) は Sonchus属の葉のような、という意味。Sonchus属 というのはハチジョウナの仲間のことだが、オニノゲシに似て葉に切れ込みのないもの…といってもピンと来ないだろうから「Sonchus」でググってみることをおすすめする([参考]>google)。

 Samallanthus は残念ながら意味がわからなかった。
 

天山雪蓮
 台湾のサイトでは、この単語をヤーコンにあてているところが多い。しかし、天山雪蓮はウィグルの山に生えるキク科植物セツレンカ(Saussurea involucrata)のことで、ヤーコンとは関係ない(参考:中国語>天山雪蓮図雪蓮/快楽双人行)で、その根は万病に効くと言われている。珍重されるあまり根こそぎ掘られて現在は絶滅寸前だという。

 
 
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ヤーコン
 

 ヤーコンは南米原産のキク科植物で、食用として注目されているのは根の部分。日本でも生産されるようになってあちこちのスーパーに出回るようになった。写真のものは 100g で 68円。
 
 
開けてみました
 

 見た目は皮の白いサツマイモだが…
 
 
ヤーコンの切り口
 

 切り口は大根に似ている。繊維が多いのか、包丁を入れると蓮根を切ってるみたいな手応えがある。
 
 
ヤーコンの縦断面
 

 皮を剥いて縦半分に切ってみたところ。身に繊維が多くて水分も豊富。こうして切ってみると芋類のように澱粉質とは違うのがわかる。

 ためしに生でかじってみるとサトウキビをかじったときのように甘い。食感は、ちょっと固めの梨のよう。生で充分美味しい。

 生のままサラダに加えるほか、キンピラにして食べるのもいい。
 茹でたカキナ(菜花の葉っぱのほう)と千切りヤーコンを、マヨネーズで和えたサラダがとても美味しい。サラダにリンゴやミカンを加えるのは嫌いなのだが、ヤーコンの甘みは野菜やドレッシングに自然になじむ。
 

 
ゆで汁
 

 加熱するとどんな食感になるか茹でてみたところ、茹で汁が青緑に変色した。どうやらヤーコンに含まれるクロロゲン酸と鍋の鉄分が反応すると青くなるようだ。ヤーコンと同じキク科のゴボウでも同じような反応がおこる。
 
 
 
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