和名 | キオビツチバチ |
別名 | |
中国名 | |
科名 | ツチバチ科 |
学名 | Scolia oculata |
出現期 | |
食性 | 幼虫はコガネムシ(幼虫)に寄生する |
採集地 | 東京都江戸川区 |
2003年8月21日撮影 |
道ばたで小さな黒い影がジタバタしている。見ると体長 30mm はありそうな立派な黒いハチが木にのぼろうともがいているのでした。 |
そのハチは全身が黒く、翅をひろげているのに飛び立つ様子はありません。黒い腹の背中側に、オレンジ色の斑文が二個あります。それは翅をとじると隠れるのですが、翅を開いた時だけ、まるで猫の目のようにこちらをじろっとにらむのです。ちょうど瞳にあたる部分に黒い影までついてます。 | 2003年8月21日撮影 |
カメラを向けると、のぼりかけた木の幹からずり落ちて、地べたをジタバタ歩き回っていました。それから土を掘ってもぐろうとします。
|
棒きれでそっと突っつくと、土から顔を出してまた歩き始めました。あいかわらず飛ぶ様子はありません。でっぷりとした腹を重そうに引きずりながら、ジタバタジタバタ歩いて行きます。オレンジ色の猫の目でこちらをにらみつけながら。
2003年8月21日撮影 |
隙間をみつけると、どこにでも頭をつっこもうとします。とにかくもぐらなくてはいけないようです。
2003年8月21日撮影
その後このハチは、街路樹の根元にたどりつき、土のやわらかそうなところをジタバタ掘り返していました。その後どうなったかわかりません。 初めて見るハチでした。土にもぐろうとすることや、体の色や腹の目玉模様から、キオビツチバチのメスであることがわかりました。キオビツチバチの学名 Scolia oculata は「目を持った(oculus)ツチバチ」という意味です。同じハチのオスは目玉模様が白っぽくて、たまに真ん中でつながっていることがあるので「黄色い帯(キオビ…)」に見えることがあるそうです。 キオビツチバチはコガネムシの幼虫に卵をうみつける寄生蜂。土にもぐろうとしていたのは卵を産むために獲物をさがしていたのかもしれません。 |
|