和名 | ツクツクホウシ(つくつく法師) |
別名 | ツクツクボウシ ホウシゼミ(法師蝉) |
中国名 | 法師蝉 |
科名 | セミ科 |
学名 | Meimuna opalifera |
出現期 | 東京では8月から9月にかけて
夏の遅い時期に鳴き始める |
食性 | 樹液を吸う |
採集地 | 東京都葛飾区・水元公園 |
2004年8月20日撮影 尻が針のようにとがっているのでメス 筑紫出身の男が故郷を離れて病に倒れ、死んで生まれ変わったのがツクツクホウシ。そんな伝説があると小泉八雲がエッセイに書き残してます。そのためツクツクホウシは「筑紫恋ーし」と鳴くのだと。 写真だと比較対象物がないので大きく見えちゃいますが、都市で普通に見られるセミの中では小さい方だと思います。おまけに木の高いところで鳴いてることが多いので、声はすれども姿は見えずってことも多いです。写真のものはよく見るとお尻が針のように細くなってるのでメス。オスの腹は先まで太いそうです。 図鑑によれば、7月中旬から9月まで見られる虫だってことになってますが、東京あたりだと目立ち始めるのは8月中旬以降だと思います。今年は暑かったせいか7月中ごろからオーシンツクツクオーシンツクツクっておかしな声で鳴いてました。 ツクツクホウシという名前は、もちろん鳴き声にちなんだものです。鳴き出すのを聞いてると、ホーーーーシと鳴き始めてツクツクホーーーシと続きます。鳴き始めの順番から言えば、ホウシツクツクです。連続して鳴いてるのを途中から聞いてもホーシが先に聞こえるので、語呂をよくするために逆転させてツクツクホウシとしたのだと思っていました。 ところが世の中にはツクツクが先に聞こえるって人もいるらしいのですよね。そういえば西川のりおが「ツクツクホーシ」というギャグをやってたことがありますが、どうも関西系の人にはツクツクが先に聞こえてるっぽいんです。小泉八雲の「筑紫恋し」もツクツク先行型です。 ちなみに、わたくしにはこんな風に↓聞こえてます。 オーーーーシンツクツク(初回はタメが長い)ネット上にアップされてる鳴き声のファイルなんか聞き比べてみると微妙に個体差があるみたいで、オーシンツクツクとツイオーシの間に「オイツクツク」とか言ってリズムを狂わしてるやつもいるみたい。でも、大まかなところでは全国で同じように鳴いてるみたいです。同じものを聞いているはずなのに、人によって違う言葉に置き換えてしまうんだから不思議です。その人が頭の中に蓄積してる言葉の歴史と関係しているのでしょうか。 なんにせよ、ツクツクホウシの鳴き声はかなーりユニークなものですから、鳴き声を耳にしたら、よく観察してみてください。
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