瓜づくしセール中!
瓜 ウリ科 Cucurbitaceae めざせ日本最大ウリ科情報サイト!?
食用のものを中心に、そうでないものもちょっと混じってます。 サイトをはじめて間もない頃に、
2004年9月10日 びみょ〜に改訂 |
あ
か
さ |
アコダウリ
アレチウリ |
た
な
は
ま
や |
トウガン
ハグラウリ
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◆ Cucurbita
カボチャ属 |
カボチャ | |
学名
Cucurbita moschata(日本) Cucurbita maxima(西洋) Cucurbita pepo(ペポ) …など 日本
沖縄
英語
中国
エスペラント名
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カボチャと呼ばれている植物は一種類ではない。日本で栽培されているのは、セイヨウカボチャ、ペポカボチャ、ニホンカボチャ、セイヨウカボチャとニホンカボチャをかけあわせたものの四種に分かれるようだ。
ニホンカボチャ、セイヨウカボチャ、ペポカボチャはどれも中米原産の植物だが、日本にはカンボジア経由で渡来したのが最初である。そのためカンボジアが訛ってカボチャになったと言われている。また「ぼうぶら」という別名はポルトガル語の Abobra が訛ったものらしい。ポルトガル人が持ち込んだものだからである。 カボチャはトウナス(唐茄子)とも呼ばれるが、中国経由で日本に渡来したペポカボチャの形がナスに似ていたことからつけられた名前である。ナンキン(南京)も中国の地名なので、やはり中国経由でやってきた品種にあたえられた名前なのであろう。 日本では南瓜と書いてカボチャと読む。中国でもカボチャのことは南瓜(ナングァ)と呼ぶが、北瓜(ベイグァ)、倭瓜(ウォーグァ)、老倭瓜(ラオウォーグァ)などの別名もあるらしい。それらがすべて同じものをさすのか、あるいは種類によって呼び分けるのかは残念ながらよくわからない。 エスペラントでは kukurbo と言う。おそらくラテン語の cucurbita からとった単語だと思う。ところが、kuko(ケーキ)+ urbo(街)と分解すると「お菓子の街」という意味になる。語源とはまったく関係のない言葉遊びだが、偶然にしてはできすぎている。カボチャはパイやケーキなどのお菓子を作るのにも使われる。 ニホンカボチャは、皮が黒に近い緑色で、丸くてゴツゴツしており、身がしっかりしていて煮くずれないのが特徴だった。だったと過去形で書くのは、残念ながらニホンカボチャは昭和30年代に消費が減少して、現在ではほとんど作られていないからだ。 ニホンカボチャにとってかわったのはセイヨウカボチャである。八百屋さんで普通に見られるのは、ほとんどがセイヨウカボチャだそうだ。皮が濃い緑で丸く、ニホンカボチャほどゴツゴツしておらず、甘くてホクホクした食感が特徴である。 ペポカボチャと呼ばれているものは、上記のものとはかなり印象が違っている。形は、丸いのやら長細いのやらさまざまで、色も白っぽいの、黄色っぽいの、緑色のものなどがある。ズッキーニ、ソウメンカボチャ、ヤサイカボチャなどと呼ばれるものがこの仲間である。色や形を楽しむ観賞用の品種も多い。 カボチャの料理法といえば、醤油と砂糖で甘辛く煮たり、テンプラにするのが一般的だが、欧米だとパイの具にするなどお菓子に利用することもある。ゆでて軽くつぶしてマヨネーズであえてサラダにするのも美味しい。
早稲田にあるアイヌ料理の店(現在は中野に引っ越したらしい)では、茹でてマッシュにしたカボチャにバターとシケレペ(キハダの木の実)をつぶしたものをまぜた料理をラタシケプという名前で出している。珍獣はこれをアレンジして家でもたまに作る。もっとも、アイヌがカボチャを食べるようになったのは明治以降のことなので、かなり新しいアイヌ料理だと言える。 欧米ではハロウィーンの季節になると、カボチャをくりぬいてお化けの顔をした提灯を作ったりする。
英名でカボチャのことを Pumpkin ということが知られているが、これはそのまま料理して食べるものでじゃなく、缶詰などに加工するカボチャのことだという。パンプキンパイはペーストになった缶詰のカボチャを使う。普通に料理し食べるカボチャは Squach という(参考>TOTO出版『野菜物語』)。 ボウブラとナンキンは別のもの?
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セイヨウカボチャ | |
学名
Cucurbita maxima エスペラント名
英語
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セイヨウカボチャは 1863 年にアメリカから渡来した。昭和
30年代にニホンカボチャを抜いてカボチャの主流になった。現在は八百屋さんで普通に見られるのは、ほとんどがセイヨウカボチャの品種だということだ。
皮が濃い緑で丸く、ニホンカボチャほどゴツゴツしておらず、甘くてホクホクした食感が特徴、らしい。
セイヨウカボチャにもたくさんの品種があり、それぞれ色、形、味などが違う。 C. maxima だけではなく、C. pepo も含めて「セイヨウカボチャ」と呼ぶ場合もありそうだ。こうなってくると「セイヨウカボチャだからこういう味」という評価はしにくくなる。 日本ではあまり見かけないが、アメリカには色や形の変わったセイヨウカボチャの品種がたくさんある。 参考サイト>cook's thesaurus(英語) 皮の赤いカボチャ入手しました(写真)。
大学書林の『エスペラント小辞典』は citloro という単語にセイヨウカボチャの訳語をあてているが、語源はスイカの属名である
citrullus のような気がする。スイカとカボチャじゃだいぶ違うけれど、天国のザメンホフ様(エスペラントの作者)、そこらへんどうなんでしょう。
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バターナットスクワッシュ | |
学名
Cucurbita maxima(?) ひょっとしたら C. pepo かも。 日本
英語
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西洋カボチャの一品種だと思うけどよくわからない。
ヒョウタンのような形をしており、実の下半分のふくらんだ部分にしか種ができない。日本ではデリカという名前でも知られているけれど、海外のサイトで Squash Delica を検索すると、日本でよく見かける丸い西洋カボチャの写真が出てくる。 実はやわらかく甘いが、すぐに煮くずれてしまうので煮物にはむかない。茹でて潰したものを牛乳でのばしてポタージュにしたり、薄切りにして炒めて食べるのがよさそう。(写真あり) |
ズッキーニ | |
学名
Cucurbita pepo var. melopepo 日本
英名
イタリア
フランス
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キンシウリなどと同じくペポカボチャの一変種、らしい(写真あり)。らしいというのは、野菜のたぐいって分類がどうなってんのか、いまいちよくわからないから。少なくとも金糸瓜とはかなり近い関係にあるらしい。でも見た目はかなり違っている。
実がついてから 7日以内の未熟な実を食用にする。収穫期をのがすと巨大化して売り物にならないらしい。
TOTO出版『野菜物語』という本にズッキーニの行き着く先のことが書いてある。先に「実がついてから 7日以内」と書いたが、これはギリギリの線らしく、10日もたつと重さ 1 kg を越えてしまうそうだ。アメリカでは種をくりぬいて肉などを詰めて食べるというが、筋っぽくて芯がスカスカしており、特有のにおいがあるので「詰め物でもしなければ食べられたものではない」と著者が言っている。 そこまで言われると、やはりどうダメなのか知りたいところ。いずれ栽培してみよう。ベランダで育つのだろうか。ウリ科にしてはめずらしく、蔓にはならない変わり者だというから、案外つくりやすいかもしれない。 韓国ではズッキーニでキムチを作る。もっともあちらではトマトまでキムチにするので驚くにはあたいしない。 |
アコダウリ | |
日本
アコダウリ(阿古陀瓜) 紅南瓜 |
金冬瓜と呼ばれるカボチャの仲間らしい。西洋、日本、ペポのどの系統にあたるのだろうか。果実は扁平な球形で皮はオレンジ色。主に装飾用にする。
陶磁器、金属器の形式で、カボチャのように縦の筋が入った花器、香炉、水さし、茶入れなどを、阿古陀という。 |
キントウガ | |
日本
キントウガ(金冬瓜) キントウガン(金冬瓜) アコダウリ(阿古陀瓜) 紅南瓜 |
カボチャの仲間。西洋、日本、ペポのどの系統にあたるのだろうか。果実は扁平な球形で皮はオレンジ色。主に装飾用にする。 |
さくらかぼちゃ | |
日本
さくらかぼちゃ |
カボチャの仲間。西洋、日本、ペポのどの系統にあたるのかまったくわからない。品種名ではなく商品名かもしれない。だとしたら、この名前で調べても無駄なのかも。
手のひらに乗るような小さなカボチャで、皮の色は黒く、日本カボチャのように縦に何本も溝がある。 煮ると水っぽくぐずぐずになるので煮物には向かないようだった(写真あり)。 |
◆ Cucumis
キュウリ属(メロン属) |
キュウリ | |
学名
Cucumis sativus 日本
英語
エスペラント名
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胡というのは古代中国で西域民族のことを言い、広く外来のものに冠して使う文字(例:胡椒、胡弓など)。インド原産の植物で、西域をとおって中国に伝来したから胡瓜というのだろうか。また、黄瓜と書くのは熟れると黄色っぽくなるからかもしれない。
完熟したキュウリはものすごくすっぱいらしい。レモンを丸かじりして平気な所ジョージですら完熟キュウリをたべてものすごい顔をしていた(日テレの「メガテン」)。 日本には 10世紀ごろに伝来したといわれている。現在栽培されているのは、華北から来た夏キュウリ、華南から来た春キュウリ、ピクルス用の小さなキュウリ、西洋キュウリなど。 キュウリの皮に白い粉がふいていることがあるが、あれはブルームといって自然な現象なので農薬だなんてつまらないこと言わないでやってほしい。最近だとブルームキュウリとかいって、わざわざブルームのつく種類が高級品として売られることもある。 ブルームの出る種類、と書いてしまったが、ブルームのあるなしは種類の違いではなく、育て方によるらしい。
日本ではふつう生のまま食べる。サラダを作るとかならずといっていいほど誰でもキュウリを入れたがる。味噌をつけて生のままかじるモロキュウなども人気の食べ方。塩もみや浅漬け、ぬか漬けなどにもされる。蛇腹にしたキュウリとゆでタコをキムチの素であえるのが珍獣は好きだ。 欧米でもキュウリは生食するが、加熱して食べることもある。南仏料理のラタトゥイユは、熱したオリーブオイルでスライスニンニクいためて香りをだし、タマネギ・ナス・キュウリを炒めてトマトペーストを加えて煮込んだもの。味付けは塩・胡椒。あればオレガノなどハーブを散らしてもおいしい。中華料理にもキュウリを炒めるレシピがある。珍獣はナスやピーマンなど夏野菜と一緒に炒めてカレーにいれちゃったりする。 インド等では水がわりに胡瓜を携帯することがあるらしい。猿岩石がヒッチハイク中に「喉が乾いただろう」と言われ、ジュースでもくれるのかと期待したら、まるごとのキュウリが出てきたという話がある。ところがコンビの片われはキュウリが大嫌いで、内心では泣きながら好意に甘えたそうだ。 また喜界島というところの七夕伝説では、天降子(織女のこと)と牛飼いをひきさいたのはキュウリの切り口からあふれ出した水ということになっている。 キュウリについては右も参照のこと>珍獣の食卓「キュウリ」 |
スーヨウキュウリ | |
学名
Cucumis sativus 日本・中国
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華北系夏キュウリ白疣型とよばれる仲間のキュウリ。四葉胡瓜と書いてスーヨウキュウリと読む(写真あり)。
明治時代に日本に持ち込まれて以来、独特の肉質が好まれて、昔は盛んに栽培されていたようだが、苗は病気に弱く、身は日持ちしないことなどから廃れてしまった。 美食ブーム、健康ブームに後押しされ、最近になって復活してスーパーの店先に並ぶようになったが、一般的なキュウリにくらべるといくらか値段がはる。 味へのこだわりから復活した品種なので、おそらくはカボチャに接ぎ木しないで栽培しているのだろう。スーパーに並んでいる四葉キュウリの皮はブルームで白っぽくなったものばかりだ。
そういえば一般的なキュウリは、どういう系統のなんという品種なのだろう。野菜は身近なものなのに、意外と知らないことばかり。中国茶や紅茶のように、どこ産のなんという品種か明記して売ったら面白いんじゃないかな。
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モーウイ | |
学名
Cucumis sativus 沖縄
宮崎県延岡市
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沖縄本島中北部で多く栽培されている華南系黒疣型キュウリの一種。モーウイとは毛瓜の沖縄読み。支柱をたてず蔓を地に這わせて栽培しているらしい。普通の胡瓜は若いうちに収穫してしまうが、モーウイは完熟させてから収穫する。
写真で見るかぎりでは、色は赤茶けたものや、熟れすぎたキュウリのように黄色っぽいものなどがあり、大きさは長さにして 20〜30cm といったところ。沖縄では炒め物などに使うことが多いらしい。 中国野菜に節瓜というのがあって、別名を毛瓜というが、こちらはシロウリ系(メロン)の何からしい。甘くならない瓜のたぐいは似ているので明確な呼び分けはされていないと思われる。 |
メロン | |
学名
Cucumis melo var.Melo 日本
英語
中国
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Cucumis melo という学名のものを、他に呼びようがないのでここではメロンと総称するが、原産地は東アフリカだという。これが古代エジプトで栽培され、さらにアッシリアへ、ヨーロッパへ、インドへ、中国へと伝播していった。
ヨーロッパへ渡ったものがヨーロッパ種のメロンで甘い果物である。国や日本へ渡ったものはマクワウリと呼ばれ、これも甘い果物である。中央アジアにわたったものはハミウリと呼ばれ、これも甘い果物である。現在日本で「メロン」として食べられているものはヨーロッパ種とマクワウリを交配して作った品種が主で、他に中央アジア系のものなどもある。 メロンの変種は甘いものばかりではなく、インドへわたって栽培化されたシロウリ・アオウリの類には甘みはない。日本では単純にメロンと言う場合、甘みのないシロウリの類と日本在来のマクワウリは含まない。 もしかすると、ウリ科果実のなかで、いちばん珍重されているものかもしれない。あまりにも愛されるせいか、キュウリに蜂蜜をかけるとメロンの味なんてことを言ってた時代もあったような。そういえば逆に甘くないハズレのメロンをキュウリみたいなんて言うので当たってそうな気もするけれど、日本人よそこまでしてメロンを食べたいか?! 皮が薄緑で網目が入っていたりするマスクメロンは、果物屋さんでも一段高いところに鎮座ましましていたりして、白木の箱なんかに入っちゃったりして、食べ頃の日付まで記されていたりなんかして、病気にでもならないとなかなか食せない珍品である。ちなみに、マスクメロンの網目は飛騨の木工職人が丹誠込めて彫り込んだもの……というのはまことしやかなウソで、果肉の成長に皮がついてゆけずにヒビが入ってああなるのだとか。 なお、マスクメロンのマスクは「ムスク(麝香)」のことで、メロンのうち、特に薫り高いものにあたえられた愛称のようなもの。マスクメロンと呼ばれるものは一品種ではないし、網目は必須ではないそうだ。 プリンスメロンのことをマクワウリと呼ぶお年寄り(どうも若い人にもいるらしい)がいるが、これはプリンスがマクワと西洋種のメロンとの交配種だからである。同じ系統の似たようなものなら同じ名前で呼ばれていても不思議はないのである。つまりプリンスメロンはポスト・マクワウリということだ。 アンデスメロンというのを南米で作られた品種だと思っている人が少なくないらしいが、これは日本で作られた品種だとのこと。「こんなメロンもアルンデス」が語源だと聞いたが、公式には「安心です」が語源ということになっているそうだ。はずれがない、どれも甘くてアンシンデス?皮に網目が入っていて、果肉も甘くジューシー。値段も手頃でとっても美味しい。 メロンについては右も参照のこと>珍獣の食卓「メロン」 |
マクワウリ | |
学名
Cucumis melo var.Makuwa 日本
英語
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メロンの一変種。南アジア(または東アジア)原産。日本への渡来はかなり古く、縄文時代から食用にされていたと考えられている。マクワウリとは真桑村が主産地だったから。味瓜・甘瓜・甜瓜は果肉が甘いことからついた名前。
1962年にマクワウリと西洋型メロンの交配種であるプリンスメロンが発表され、それ以来プリンス系メロンがマクワウリの地位に取って代わった。そのため最近でもプリンスメロンのことをマクワウリと言う人がいる。 果実は円筒形か円形で、金(オレンジ)・銀(どんな色やねん)・薄緑などがあると図鑑には書いてある。古い資料だと、日本全国で栽培されているなんて書かれてるが、それは40年以上前のお話。 ヒメウリ(姫瓜)、マダラウリ(斑瓜)、というのはマクワウリの品種名らしい。 マクワウリ食いました。写真は>ここ |
ハグラウリ | |
学名
Cucumis melo(var.Conomon?) 日本
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どんな漢字をあてるのかよくわからないが、八百屋ではこの名前で売られていた。種苗屋さんのサイトなどを見るとシロウリ系のウリだとされているようなので、シロウリ同様メロンの一変種でインドで栽培化されたものだろう。シロウリの別名とするのが正解のような気がする。
※どうやらシロウリの品種名であるらしい。千葉あたりで栽培しているとのこと>参考サイト:JA全農 形は白瓜みたいで、白瓜より皮がざらざらしていて濃い緑色。果肉は白瓜とそっくりで、生でかじってみると味もほぼ同じだった。 おそらくは漬け物用。でも珍獣はカレー味の炒め物にして食べた。おいしかった。トウガンみたいに中華風のスープにもしてみた。これまたけっこういけた。どうやら珍獣は瓜を加熱するのが好きらしい。(写真あり) |
ハミウリ | |
学名
Cucumis melo var.Inodorus 日本
中国
ウィグル族
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中国は新彊ウィグル特産の瓜。メロンの一品種だと思う。世界一美味しいメロンと言われるが、日本では手に入りにくいので幻のメロンとも呼ばれる。
食べたことがないのでよくわからないが、写真で見るかぎり、皮は白っぽくて網などはなく、縦に長い楕球形をしている。果肉は薄いオレンジ色で、肉質はサクッとした感じだという。
ハミウリは、産地ウィグルの言葉でグホン(庫洪)という。それが中国語で哈蜜瓜と呼ばれるようになったのは、次のようないきさつからだ。
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ハネジューメロン | |
学名
Cucumis melo var.Inodorus 日本
中国
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ハミウリのような小アジア系のメロンから作られたもので、冬メロン、ウィンターメロンと呼ばれる変種群に含まれる。多湿な環境に適さないのでメキシコ等からの輸入品が多い。ハネジューという名前は Honey Dew (蜜のしずく)からきている。 |
ババゴロシ(モモルディカメロン) | |
学名
Cucumis melo var.Momordica 日本
英語
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ババゴロシというのは八丈島の言葉で、なぜそう言うのかよくわからない。楕円形で皮は緑でスイカのような黒い縞がある。平安時代にはすでに栽培されており、食用にされたという。モモルディカメロンは学名の変種名から。momordica
は「私は噛んだ」の意味というが、なぜそういう変種名がついたのかもよくわからない。
参考サイト>国立歴史民族博物館・モモルディカメロン |
ザッソウメロン | |
学名
Cucumis melo var.Agrestis 日本
英語
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日本では弥生時代から栽培されていたウリで実の直径は小さなもので
2cm くらい、大きなものでも 10cm くらいという。瀬戸内海や九州の島々に残っている。ザッソウメロンにも何種類かあり、中にはウリには珍しくひとつの花に雄蘂と雌蘂をもつ両生花を咲かせるものもあるという。
参考サイト>国立歴史民族博物館・季節の伝統植物 |
コヒメウリ | |
学名
Cucumis melo var.hime 日本
英語
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白皮で小さく、ピンポン球そっくりの実をつける瓜。子供が遊びに使うそうだが見たことがない。今でも新潟あたりでは栽培しており、お盆の飾りに使うらしい。食用にするかは不明。
参考サイト>国立歴史民族博物館・季節の伝統植物 |
◆ Citrullus
スイカ属 |
スイカ | |
学名
Citrullus vulgaris または Citrullus lanatus 日本
沖縄
中国
英語
エスペラント名
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アフリカ原産で日本には 16世紀に渡来した。
西の国の瓜だから西瓜。中国でも西瓜(シーグァ)と呼ぶ。スイカという発音は、中国語のシーグァがなまったものじゃないかと思う。果肉がほとんど水分なので水瓜とも書く。 古代エジプトでもスイカは盛んに栽培され、食料としても薬としても使われた。スイカの薬効は主に女性の生殖機能と関係している。スイカを挽きつぶしたものを母乳とまぜて女性に飲ませ、その人が吐くならば出産可能、吐かずには腫れ物ができるようなら子供を産むことができないと言われている。
中国ではスイカに利尿作用があるとして、腎臓病や糖尿病によいと言われている。日本でも腎臓病の人のお見舞いといえばスイカが定番である。またスイカの種は強壮剤、止血剤としても知られている。 日本のスイカは、まんまるい形で緑に黒い縞模様のものが多いが、ラグビーボールにも似た長球形の品種や、皮全体が緑で縞のない品種、皮全体が真っ黒な品種もある(黒皮スイカ「でんすけ」の画像あります)。
参考サイト>すいか博物館 甘くてジューシーでとっても美味しい。でも、でっかいから丸ごと食べるとひとりじゃ食べきらない。切り売りもしてるけど、やっぱり丸ごとじゃないと気分が出ない。小玉スイカという小さなスイカもあるけど、でっかいののほうが美味しそうな感じがするのは気のせい?←たぶん気のせい。最近のやつは甘くておいしいのが増えてる。 ふつうは果肉しか食べないけど、皮の白いところを奈良漬けにするとうまいらしい。先日、こぶし大くらいの若いスイカを丸ごと奈良漬けにしたのを発見した(写真あり)。 西瓜の皮の漬物は良く作ります。奈良漬ではなく塩漬ですが。果肉の赤い色と外皮の硬いところが少したりとも残らないよう丁寧にそいで、あとは胡瓜やキャベツの浅漬同様塩をまぶして軽く重石をかけます。昆布など仕込んでも美味です。塩出しして醤油味でも、そのままでも。サラダ感覚でぱしぽし食べられます。(ひぶち
さん情報)
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◆ Benincasa
トウガン属 |
トウガン | |
学名
Benincasa hispida 日本
↑骨月さん情報
沖縄
シブイ 生薬名
英語
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インド原産。
旬は夏だが冬まで保存可能なことから冬瓜と呼ばれる。八百屋さんでよく見かけるやつは白瓜をもっと巨大にしたみたいな円筒形のものだけれど、図鑑を見ると丸いのもあるようだ。 ものの本には果肉に独特の風味があると書いてある。ものすごく淡泊で、これ自体に味のあるようなものじゃない気がするんだけど。干貝柱の戻し汁で中華風のスープにすると美味しい。火が通ると果肉が半透明になって、なんだかとても涼しげ。中華スープの素でゆて、醤油とみりんで作ったあんをかけてもいける。 東南アジアでは、熟した実だけでなく、若い実、若い葉、蔓も食用にする。種からは植物油をとる。 先日てごろな大きさのトウガンを丸ごと手に入れたので、大胆に挽肉詰めにして煮てみた(写真あり)。 ビルマでは雷よけにトウガンを柱のそばにおく。また、悪臭を吸うとも言われ、死体を安置した部屋には必ずトウガンを置く。悪臭を吸ったトウガンは指で押すとグチャっと潰れるほどやわらかくなるという(弘文堂『東南アジア市場図鑑』より)。 江戸時代の冬瓜事情「トウガンをカモウリというのは外皮に毛があるからで、カモとは氈のことである。京都で採れるのは丸く、その他の地方のものは長い。かつては霜が降りる頃まで熟させたものを良しとしたので冬瓜というが、現在では早く収穫する。六月、七月に多い」参考>『本草綱目啓蒙』 同様のことが『和漢三才図会』にもある。しかし、スーパーで売られている冬瓜は表面がつるりとしており、粉はふいていない。毛も生えていない。 どうやらトウガンにもさまざまな品種があるようだ。『和漢…』『…啓蒙』で言っているトウガンは大丸トウガンや長トウガンと呼ばれる系統で、これらは表面が白くみえるほど粉をふく。栽培したことがないので若いものに毛が生えるかどうかよくわからない。 琉球種のトウガンは皮が濃いめの緑でつるりとしており粉は吹かない。形は長楕円でかなり大きくなる。あまりにも大きいので購入したことはないが、店頭にあったのを見る限りでは 長い部分で 30〜40cm くらい、直径は 20cm くらいだろうか。とにかく大きかった。 東京のスーパーに並ぶトウガンは粉を吹いている様子はないのでほとんど琉球系のもののような気がするが未確認(大きさはまちまちで、小さいものから大きいものまである) |
◆ Momordica
ツルレイシ属 (ニガウリ属) |
ニガウリ | |
学名
Momordica charantia 日本
沖縄
熊本
中国
英語
参考サイト
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苦い瓜だから苦瓜、わかりやすい。
長レイシ、太レイシなど、色や形の違う品種がある。 生でかじると本当に苦い。なのに沖縄の人は生ジュースにしたり、塩もみして酢味噌和えにするなどして生食もする。九州産のと沖縄産のものが出回っているみたいだが、苦みが強いのは沖縄産のものだといううわさも聞く。 苦みの強さについては逆の情報も。 ニガウリ熊本ではニガゴリ、正確にはニガゴッ(ル)と呼びます(最後に軽くRを付けて発音する)。または、短くて太い沖縄種をゴーヤ、長くて細い本土種をニガウリと呼び分ける場合もあったりします。なぜかといえば、ゴーヤはニガウリほど苦くないので別の商品として扱う必要があるからです。(涜神犯人さん情報) 涜神犯人さんの情報のとおり、苦みの強さは品種によって違うらしい。
ビタミン豊富な美容食。沖縄ではゴーヤチャンプルーといって豚肉や沖縄の豆腐と一緒に炒めて食べる。味付けは各家庭で違うようで、味噌味にしたり、塩・胡椒・醤油などで味付けしたりする。豚肉のかわりにポーク缶(ランチョンミート)を加えることも。
関東では、ニガウリまたはゴーヤという呼び名が一般化しているが、しばらく前は「レイシ」という名前でお店にならんでいたような気がする。茘枝という字をあてるらしいのだが、ムクロジ科の果物であるライチ(レイシ)も同じ字をかくので、とてもまぎらわしい。
レイシの名前は、果物のレイシに皮の凸凹が似ているからだ、という説が多く見られました。(ひろこさん情報) ひろこさんの情報をもとに調べたところ、中国の本草書『救荒本草』(1406年)に「ニガウリはムクロジ科のレイシ(ライチ)に似ている」とあり、ツルレイシという呼び名はこのあたりから来ているらしい。 参考サイト>知られざるゴーヤー 野生のニガウリは実が 5cm と小さくて、日本で栽培されているものにくらべればライチに似ているような気もするが、紡錘形でライチのように丸くはなく、やっぱり無理があるような気がする。『救荒本草』を書いた周憲王は、本物のニガウリを見たことがあったのだろうか。 東南アジア、南アジアでは野生種のニガウリを今でも食用にしている。実は小さいが味と香りが強く、栽培品種よりも好きだという人も多いそうだ。葉や蔓先を魚料理の臭み消として料理に加えることもある(弘文堂『東南アジア市場図鑑』より)。 2002年7月、ベランダでニガウリを栽培中です(写真あり)。 おそらく苦みの強さは品種に由来している。ロウソクゴーヤという細長いニガウリがある。たぶんタイ国産と同じ系統のものだと思うが、これは苦みが少ないという(食べてみたところ苦みはちゃんとある。いくらかマイルドだという程度)。 アバシーゴーヤーといって、太めで紡錘形をしているものがあるが、これも苦み少ないらしい(食べたことがない)。ずんぐりした形がアバサー(ハリセンボン)に似ていることからその名がつけられた。 犯人さんが言っている九州のニガゴリは長レイシ系のもので、低温に弱いので九州以南でしか作られていないそうだ。関東ではほとんど見かけない。珍獣は食べたことがない。 沖縄で昔から作られているのは中長苦瓜とその品種改良種だそうである。長レイシに比べると苦みが少ないらしいが普通に苦い。関東で作られている品種もこの系統だろうか? 苦瓜の品種としては、他に太レイシといって、短くて太いものがあるらしい。東南アジアで食用にする野生種の苦瓜にかなり近いイメージか?また、白レイシ、白長レイシという皮の白い品種もあるらしい。白いものは苦みが少ないという。栽培してみたい…>参考サイト 『本草綱目』に「熟すと黄色くなり、自然に裂け、ワタは甘くて食べられる」とある。ここでいうワタとは種をつつんでいる白くふわふわした部分のことだが、本当にこれを食用にしたのだろうか。「青皮は南方の人は肉といっしょに煮て食べるが、青臭く苦みがある」としている。そもそも南のほうの植物だろうから、中国の北のほうでは食用にしなかったのかもしれない。 ニガウリについてはここも参照のこと。 |
◆ Luffa
ヘチマ属 |
ヘチマ | |
学名
Luffa cylindrica L. acutangula(トカドヘチマ) 日本
沖縄
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熱帯アジア原産。
糸のような繊維質が特徴の瓜だから糸瓜の名が付いた。乾燥させてタワシにするのは有名だが、沖縄や東南アジアでは若い実を食用にもする。茎からでる水をヘチマ水といって化粧水にする。 東南アジアにはトカドヘチマ(Luffa acutangula)というヘチマの近縁種もある。ヘチマとよく似ているが、実に 10本の筋が入っているのが特徴。利用法はヘチマとまったく同じである。トカドヘチマは江戸時代には日本でも栽培されていたが、今はあまり作られていない。 日本の小学校では理科の時間にヘチマの栽培をやる。フィリピンの日本人学校でもヘチマの栽培をやろうと、教材としてヘチマの種を日本から送ってもらえないかと考えていたら、地元フィリピンでは食用にすることが判明して、地元との交流が大事なのだと気づいた、なんて話を耳にしたことがある。 東南アジアでは若い蔓も油通ししてタレをつけて食べる。また雄花を乾燥したものを保存食にする(弘文堂『東南アジア市場図鑑』より)。 本来はイトウリ(糸瓜)と呼ばれていたのがトウリと呼ばれるようになり、トは「いろはにほへとちりぬるを…」と「へ」と「ち」の間にあるため「へち間」と呼ばれるようになった(TOTO出版『野菜物語』)。 沖縄ではナーベラチャンプルーなどといって、炒め物にして食べる。ムニュムニュした食感がたまりません。(骨月さん情報)
先日ついにヘチマを入手したので食べてみました(写真あり)。 ベランダでヘチマを作っています(写真あり)。 『本草綱目』によると、中国では昔から食用にしていたようだ。「実の若いうちに皮をむき煮たり晒したりしてお茶にする。また野菜としても食べる。葉や巻きひげも食べられる」とある。また、熟して繊維が固くなったヘチマをたわしとして使うのも日本と同である。ほかに靴の中敷きにもしたようだ。日本の履き物は中敷きを必要としないが、中国のものは現在の靴と同じようなものなので中が蒸れるのだろう。 『和漢三才図会』によると「食品とはせず、ただ老瓜を垢すりとして用いるだけ」とある。日本(本州)では昔からあまり食べなかったようだ。ただし、栽培地では若いのを食用にしていたかもしれない。 |
◆ Sechium
ハヤトウリ属 |
ハヤトウリ | |
学名
Sechim edule(?) Sechium edule(?) 日本
英語
中国
スペイン
フランス
イタリア
ポルトガル
インドネシア
フィリピン
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中米原産だそうで、日本では鹿児島に伝来したので隼人瓜というらしい。野草。大きな公園にゆくと生えてたりする。栽培はされてないような気がするけど、されてるのかな??
いびつな洋ナシ型の実が成る。実の色はあわい緑のものと、白いものがある。知人に野生のハヤトウリをもらって生でかじってみたらとても渋かった。ちょっと大根みたいな味もする。加熱すると渋みが抜けるので、豚肉と炒めたら美味しかった。漬け物にしてもいいそうだ(やったことはない)。 学名は、Sechim edule とするサイトがかなりあるのですが、外国のサイトを検索すると
Sechium
edule
学名で検索をかけると こんな写真 がヒットする。全体に剛毛が生えていて、日本で見るハヤトウリとは微妙に印象がちがう。日本のものとは品種が違うらしい。 剛毛に見えるのはれっきとしたトゲで、さわると痛いそうだ。メキシコには何種類かのハヤトウリを栽培しているが、トゲのあるものが一番味がよいと言われている(TOTO出版『野菜物語』)。 南九州では栽培されていますよ。…田舎だけかな? 実が丸ごと種なので、売っているあれをそのまま植えるそうです。八百屋にも並んでたりします。漬け物にすると農家のおばさまが言ってました。(藍楠遼虎さん情報) 東京近郊でも、一部の農家で栽培しているらしく、車で野菜を売りに来るおばさんがハヤトウリを売っていた。
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◆ Lagenaria
ユウガオ属 |
ユウガオ | |
学名
Lagenaria siceraria var. 日本
英語
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アフリカ原産。ウリ科植物にしてはめずらしく、白い花を咲かせる。
果肉をひも状に薄く剥いて干したものを干瓢(かんぴょう)といい、甘辛く煮て巻き寿司の具にしたり、昆布巻きを結んだりする。また、乾燥させると固く丈夫な器になるので炭入れとして利用されたりもする。 韓国では、生のユウガオを鍋の具にしたり、ナムル(和え物)にして食用にする。日本と同じく干瓢にもするそうだ。助けたツバメが運んできたユウガオの実から宝がでてきて幸せになる昔話がある(日本の「腰折れ雀」の類話)。 東南アジアでも生の実をスープにするなどして食べる。 ヒルガオ科(アサガオの仲間)にヨルガオという植物があり、これをユウガオと呼ぶこともあるが、干瓢を作るユウガオはウリ科なので、まったくの別ものである。 なお、ウリ科のユウガオのうち、いわゆるヒョウタン形になるものをヒョウタンと呼んでいる。日本でヒョウタンと呼ばれているものは苦みがあり、ふつうは食用にはしない。 |
ヒョウタン | |
学名
Lagenaria siceraria var. 日本
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ウリ科ユウガオ属の植物のうち、いわゆるヒョウタン形になるものをいう。オオヒョウタン、ツルクビヒョウタン、センナリヒョウタンなど、さまざまな品種がある。日本のヒョウタンは苦みがあるため、ふつうは食用にはしない。
スイカと同じく、ごくごく若い実を奈良漬け(粕漬け)にして食べます(はなだんなさん情報) 2003年4月28日放映のTBS「はなまるマーケット」で、江戸風俗研究家の杉浦日向子さんがひょうたんの奈良漬けを"お目覚"として紹介していた。長さ 7〜10cm くらいの若いヒョウタンを奈良漬けにしたもので、杉浦さんが言うには「尻から食べるのが正式、とわたしは思っている」とのこと。 東南アジアには苦くないヒョウタン(ヒョウタン形のユウガオと呼ぶべきか?)があり、炒め物やスープにする。 乾燥させると実が空洞になり、固く丈夫になるので水筒や七味入れとして利用された。いわゆる瓢箪型のものもあれば、長細くなる種類もある。アフリカなどでは木琴の下にとりつけて共鳴胴にする。 ウィース作『スイスのロビンソン』で、無人島に流れ着いた一家がヒョウタンを使って食器を作る話がある。息子がナイフを使って切ろうとしたが、縁がギザギザになって具合が悪い。博識な父親が蛮族のやりかただと言ってヒョウタンに紐を巻き、ナイフの柄でたたいて紐を食い込ませる方法を試して成功する。
『宇治拾遺物語』に「腰折れ雀」という話がある。腰の折れた雀を助けて幸せになる話だが、助けたスズメが運んできたのはヒョウタンの種である。雀のヒョウタンからは米が尽きることなく出てきたという。その話にあやかろうと、意地悪な婆が雀に石をぶつけて腰を折るが、こちらの雀のヒョウタンからは毒虫がうじゃうじゃ出てきて婆を刺し殺してしまう。
『和漢三才図会』に「大和の法隆寺には賢聖の像が浮き彫りになった一尺ばかりのヒョウタンがあるという。敏達天皇の頃に献上されたもので、聖徳太子降誕にともなう奇妙でおめでたい印だと伝えられている。讃岐で自然に生えてきたものだと伝えられているが、仮にこれが好事家により作られたものだとしても、まことに不思議で見事というべきである」とある。 このヒョウタンは明治の初期に法隆寺から皇室へ献上され、現在でも保存されている。この細工は内側に模様を刻んだ型の中で成長させることで作られる。この技術は中国で発達した。>参考サイト |
◆ Trichosanthes
カラスウリ属 |
カラスウリ | |
学名
Trichosanthes cucumeroides 日本
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真っ赤だな 真っ赤だな カラスウリって真っ赤だな……と、童謡『真っ赤な秋』にも歌われ、名前だけはなじみ深い。でも、珍獣の記憶によれば、小さい頃にカラスウリと呼んでいたものは、真っ赤ではなくオレンジ色をしていたような気がする。
まあ、オレンジだって赤といえなくもないし、ポエムだからそういうこともあるのかなあ、などと勝手に納得していたのだが、先ほどしらべてみたところ、いわゆるカラスウリはわりと南の方に分布しており、これは本当に実が赤くなるらしい。本州でふつうに見られるものは実が黄色っぽいキカラスウリが主なものだとか。がーん、種類がちがってたのか?? カラスウリなのか、キカラスウリなのか。わたくしこと珍獣の幼き日の思い出に迫る情報が寄せられました。 南方だけでなく関東地方でも人里ではカラスウリの方が普通に見られます。カラスウリの実の色は、ものによって、また時期によっては真っ赤と言うよりオレンジに近いです。キカラスウリの実は本当に黄色で、かつカラスウリの実よりずっと大きいので、果実を見れば種類の違いは一目瞭然です。(horagai
さん情報)
これでわかりました。珍獣が見ていたオレンジ色の実はキカラスウリではなく、カラスウリです。未熟果の色を記憶していたのでしょう。 カラスウリの名前は、カラスが好んで食べるからだとも言われるが、中国から朱墨の原料として輸入される辰砂のかたまりが、ちょうどこの植物の実によく似ているので唐朱瓜→カラシュウリ→カラスウリと呼ばれるようになったとも言われている。 毒ではないと思うが食用にする話はあまり聞かない。果肉や根を薬として使う。
ヘチマにしても、ニガウリにしても、同じ株にオスとメスの花が咲くが(雌雄異花で同株)、カラスウリとキカラスウリは雌雄異株である。 |
キカラスウリ | |
学名
Trichosanthes kirilowii var.japonica 日本
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カラスウリを見よ。 |
◆ Ecballium
テッポウウリ属(日本語の正確な属名は不詳) |
テッポウウリ | |
学名
Ecballium elaterium 日本
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地中海・カフカス地方原産。
長球形で黄熟した実が柄から落ちるときに、透明な果汁とともに種を吹き出すことから鉄砲瓜と呼ばれる。 果肉や果汁は苦く、下剤として用いられる。ギリシア時代に使われたエラテリウムと呼ばれる薬の原料はこの植物だそうだ。 |
◆ Bryonia
ブリオニア属(日本語の属名は不詳) |
ブリオニー | |
学名
Bryonia dioica Bryonia alba など数種の総称
日本
ブリオニー ブリオニア ブライオニー 鳶瓜(?) 英語
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魔女がマンドレイクの代わりに用いたこともあると言われている。根が大きくなるのが特徴。巨大な根を薬にする。
古代エジプトでも薬として盛んに使われた。失禁の治療薬にはイグサやナツメヤシとともに、胃腸の調子をととのえるためにはイチジクや干しぶどうとともにブリオニーを内服した。悪魔が引き起こすとされる病の治療にも使われたという。 ヤマノイモ科の Tamus communis のことをブラックブリオニーと呼ぶこともあるが、まったくの別種。ただし、アラブではウリ科のブリオニーとまったく同じように薬として使うらしい(効くのかそんなので?)。 日本には自生していないのか、適当な和名がみつからなかった。鳶瓜(トビウリ?)という訳をあてているサイトをみつけたが、一般的な名前かどうかわからない。 英語では、Devil's turnip(悪魔のカブ)、Bastard turnip(カブもどき)などと呼ぶが、みな根が大きくなることからつけられた名前であろう。また、Parsnip turnip と呼ばれることもある。これは Parsnip (パースニップ、オランダボウフウ)という根を食用にするセリ科の植物に似ていることからつけられた名前だと思う。 参考サイト>King's American Dispensatory(英語) 『アリスの見習い物語』という本に産婦の気持ちを落ち着かせ、消毒にも使える薬として「ウリ科のブリオニア」が出てくる。十四世紀イギリスを舞台とし、孤児のブラット(ガキという意味の俗語)が産婆の見習いになり、立派に独り立ちするまでの物語である。 |
◆ Sicyos
アレチウリ属 |
その他ウリ科植物の属名 | ||
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瓜ふたつ |
そっくりな様子。瓜をふたつに切ると、切り口が見分けのつかないほど似ていることから。 |
瓜子姫 瓜姫コ 瓜子姫コ ともいう |
川を流れてきた瓜から生まれた女の子の話。桃太郎と違って鬼退治には行かず、逆に殺されてしまう。
昔あるところに子供のない老夫婦がすんでいて、おばあさんがおやくそくの「川へ洗濯」に行き、大きな瓜を拾う。おじいさんと一緒に瓜を切ってみると、中からそれはかわいらしい女の子がでてきたので、瓜子姫と名づけて大事に育てることにした。 |
瓜売りが瓜売りに来て瓜売り帰る瓜売りの声 |
早口言葉。れっつとらい。
「絵姿女房」という昔話で、殿様にさらわれた嫁に近づくために、夫が変装したのは瓜売りだったような……と、思ったら、栗売り、桃売り、焙烙売りなど、いろんなパターンがあるらしい。 さらわれてきてから一度も笑顔を見せない女が、瓜売り(昔の夫)が泣きながら瓜を売るのを見て初めて笑う。それを見た殿様は瓜売りを城に招いて、おたがいの着物をとりかえて女を喜ばせようとするが、女はすかさず機転をきかせて家来を呼び、瓜売り(ほんとは殿様)を追い出して、もとの夫とともに城を乗っ取ってしまう。「瓜売りが瓜売りにきて売り売り帰る瓜売りの声」とも。 アニメ『一休さん』では「瓜売りが瓜売りに来て瓜売れず売り売り帰る瓜売りの声」と言っていた(ひぶちさん情報) |
瓜に爪あり爪に爪なし |
漢字の覚え方。瓜という字には中に鈎爪(ム)があり、爪という字にはツメなのにツメがないという、説明しようとするとややこしい話。 |
うりぼう うりんぼう |
イノシシの子供のこと。甜瓜猪(まくわじし)ともいう。 |
〜も糸瓜(ヘチマ)もあるものか! |
糸瓜(ヘチマ)はつまらないもの、役にたたないもののたとえとして使われる。
「これは上司の命令だ」 「上司もヘチマもあるものか、こんな会社やめてやる」……などと使う。 |
冬瓜の花は咲いても百にひとつ |
無駄が多いことのたとえ。冬瓜は、ひとつの株にたくさんの花をつけるが、そのうち実になるのはほんの少しだから。「親の意見と茄子の花は千にひとつの無駄もない」の逆。 |
破瓜(はか) |
瓜の字を縦に二分する(つまり左右に分ける)と、八の字がふたつになるので、8
+ 8 = 16 女の子の16歳、思春期の頃のことをいう。
同じ理由で、8 x 8 =64 男性の 64歳のこと。 また、性交によって処女膜が破れることも破瓜という。 |
瓜食(は)めば... |
「瓜食(は)めば子ども思ほゆ栗食めばまして偲(しぬ)はゆ何処(いづく)より来りしものそ眼交(まなかひ)にもとな懸(かか)りて安眠(やすい)し寝(な)さぬ」山上憶良・万葉集より
瓜を食べれば子供のことを思い出す。栗を食べればまして思わずにはいられない。いつのまにかなくてはならない存在になり、いつも気がかりで寝ていても気になってしかたがない…というような意味。ここでの瓜は甘くて美味しいマクワウリがふさわしい。 |
be some pumpkins |
アメリカ英語で「大した野郎だぜ」というような意味。pumpkin には「空威張り屋」の意味がある。ハロウィーンのカボチャのイメージだろうか? |
ジャックオーランタン jack-o-lantern |
ヨーロッパのお化けで沼地に光る妖し火のこと。鬼火、人魂、狐火のたぐい。あの世に入ることを拒否された死者の魂だとも言われる。また、ハロウィーンに飾るカボチャで作ったランタンのこと。ジャコランタン、ジャックランタン。
毎年 11月1日をキリスト教国では万聖夜といって死者を忍ぶ日である。その前夜 10月31日をハロウィーンといい子供達がお化けに扮装して各家をまわりお菓子をもらう。また、巨大なカボチャをくりぬいて、目と鼻の部分に穴をあけ、中に蝋燭で火をともしたジャックオーランタンを飾ることでも知られている。 ただし、カボチャのランタンはアメリカで生まれた風習でヨーロッパのものではない。なぜならカボチャの原産は米国大陸で、ヨーロッパには存在しなかったからだ。スコットランドではルタバガという巨大なカブをくりぬいてランタンにしていたことがあるそうだ(参考>TOTO出版『野菜物語』)。 |
その他覚え書き |
パパイアはパパイア科だけど、木瓜(モクカ)、乳瓜(チチウリ)という和名が付いてる。(骨月さん情報)
木瓜(ボケ)、草木瓜(クサボケ)という木はバラ科
(珍獣追加情報)
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日本語には「ウリ(瓜)」という言葉はあるけれど、スーパーや八百屋さんで「ウリください」といってもお店の人は困ると思うのです。
そういう思いは昔から漠然と抱いてはいたのですが、その思いを追求した結果こうなったかっていうとそうでもなくて、ある日、なんとなくウリの仲間を書き出してみたら、ごらんの通り情報がたまってしまっただけなのです。
珍獣の館は『山海経』専門サイトなので、瓜づくしセール中をふくむ珍獣様の博物誌はあくまでオマケというか、山海経ゴッコ(博物学ゴッコ)のつもりで作っております。昔の人が、世間のウワサや言い伝えや、古い文献などから知識を整理して博物学の本を書いたみたいに(『山海経』というのは、まさにそういう本だと思うのですが)、現代でもやってみたらおもしろいんじゃないかな、ってことなのです。でも、メインコンテンツよりこっちへの反響が多いので、ど〜したもんだろうって感じです(反響は多いのにアクセス数は少ないんですよ。これまた始末に負えない問題で)。 とりあえず、このコンテンツ(というか珍獣の館全体)に関して何を目指しているかというと、知識の多さとかそんなことよりも、不思議だと思ったこと、知りたいと思ったことを、調べてみることの楽しみをまず知ってほしいし、与えられた知識や道具を使ってどう楽しむかを考えてほしいのです。でも、そういうことをダイレクトに書いたところで説教くさいだけで面白くもへったくれもない。こういうことは他人に言われてすることではなく、自ら楽しまねばならぬのですよ。そのつもりで種明かしぬきでやってきたのですが「よく知ってますね、すごいですね」と褒められるたびに、自分の中で白けてゆくものを感じてしまいます。知識の量なんか学校で専門的に勉強した人にくらべたらまるで話にならないほど少ないし、ただ調べて箇条書きにするだけなら、今時はインターネットや図書館を駆使すれば誰にでもできる、でしょう? もっとも、ここへ検索でたどりついた人ならば調べることの楽しみはきっとご存じだと思います。このサイトを終着点とはせず、ここを足がかりにしてもっと広い世界をみつけてください。 |
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