夏しちゃってる(うそ)海もの素材
ふっ、珍獣の夏なんてこんなものだ。
こんなあやしげな素材、使えるもんならつかってみぃっ。

海月
 くらげって、ひらがなで書くよりも、カタカナで書くよりも、漢字で書いたほうがいけてる感じ。
 海月水母、どっちも素敵。
 水彩色鉛筆で書いたのをスキャナーで取り込んで、ぼかしたり重ねたりして作ったもの。JPG画像。
 くらげといえば珍獣にとってはまず『古事記』。まだ世界ができあがっていなくて、海の上を脂のようなものが「くらげなすただよへる時」って書いてあるのが、言葉の響きをふくめてとても好き。たぶん、古事記ができたころって、ちゃんとした正式な文章は漢文で書くのが普通だと思うんだけど、編纂者の太安万侶は序文の中で「言葉の響きも伝えたいので万葉仮名まぢりで書くよ」ってな意味のことを書いてて、「くらげなす」のところを読むと、そういう気持ちがよくわかる。
ムラサキクラゲ(JPG 5KB)
 猛毒の持ち主。美しいものには刺があるのですことよ、ほほほほ。
タコクラゲ(JPG 4KB)
 あんまりかわいくできなかった。くやしい。
 窓から身をのりだせば、空はあさぎ色ににじみ、透明な天の生き物たちが長い裳裾をひるがえし西へむかうのが見える。ゼリーのように柔らかいかむりものが朱鷺いろの光沢をはなち、無言のうちにうたわれるのはまだ誰も見たことのない星のありか。

JPG 5KB

JPG 4KB

JPG 3KB
 
上のような絵を、なにげなく、ネガ反転させてみたら、あやしい深海の生き物みたいになった。いまいちなタコクラゲさんも、ネガ反転させて色相を調整するといい感じに蛍光する生き物になった。でも、こんなアレンジにしちゃうと海月とも水母とも呼べない感じ。海月は昼間の月みたい。水母は水の精がこごって出来た生き物みたい。こんなふうにどぎついのはくらげとはちがう化け物じゃ(いや、それはそれで……)。


波A(16色GIF)


海星
 名前だけは美しい生き物じゃ。しかし、海月と違ってそれほどすごく似合ってはいない気がする(確かに星形ではあるが)。
 水彩色鉛筆で書いたのをスキャナーで取り込んで、ぼかしたり重ねたりして作ったもの。プチものと壁紙BはGIFで、壁紙AはJPG画像。

 


GIF 3KB

GIF 3KB

GIF 2KB
イトマキヒトデ 特にモデルはいない(笑) アオヒトデ
64色GIF。ブラウザ用の色の範囲内(たぶん)。背景を透明色にしてあります。
 遠く海のほうに紫色の星が落ちた。
 白く小さな貝殻でできた浜辺には、紫の光がまだ残っている。堕天使とよばれるそれらは、光が消えれば海星になり、天の記憶も失うという。
 波がさらいのこした星はひからびて中空の陶器のようになる。穴をあけて吹けば流れ雲をあやつることができる。しかし雨を呼ぶほどの音色となると常人には吹き鳴らすことができない。
海星の壁紙A
JPG画像
4KB
海星の壁紙B
GIF画像(ブラウザ用256色)
10KB
 JPG形式のいいところはフルカラーで処理できること。なのでぼけた感じを出したい時はJPGにしなきゃだわって感じ。それに、標準品質のJPGと256色GIFでくらべると、JPGのほうがバイト数が小さくなる。これも魅力。ただし、JPGにすると画像がちょっとだけ劣化してしまう。まあ、標準程度の品質にしておけば、劣化はそれほど気にならない。品質を落とせばバイト数は小さくなるが、劣化の度合いは大きくなる。
 一方、GIF形式は、256色にまで減色してからでないと処理できない。なので、もとの画像とのギャップにたえられない人には不向き。でも、人間の目ってけっこうだませるので、減色の仕方によってはフルカラーと大した違いのないものができる。ちなみに、上の絵はブラウザ用とかいわれる256色パレットに無理矢理おさめたのでだいぶイメージが変わってしまってる(でも、こんな感じも珍獣はお気に入りで、こういうのを目指してわざわざ減色することもちょっとあったり)。
 GIFのいいところは透明色を使えること。プチものなどは、背景を透明色に設定しておくと何色のページにでも使えて便利。それに、思いっきり減色しちゃえばそれなりにバイト数も小さくできる。モノクロの絵なんかはGIFにするといいかもしれない。山海経動物記の挿し絵などはみんなモノクロ16階調(つまり16色)のGIF。あと、GIF画像を何枚か描けばぱらぱらアニメみたいなのを簡単に作れるのも嬉しい。これはこれで利用価値はいろいろある。

波B(16色GIF)


 さかな、という言葉は本来は「酒菜」つまり酒の肴のことなので、この字は「うお」と読むように学校で教えた時代があったらしい。
 水彩色鉛筆で書いたのをスキャナーで取り込んで、ぼかしたり色相を変えたりして作ったもの。

 

魚の壁紙A
ブラウザ用64色GIF
5KB
ブラウザ用256色に減色後、未使用色を削除
魚の壁紙B
最適化256色GIF
9KB
Aと違って256色を全部つかっている
 貝殻の浜からあがって高い屋根に風見鶏のある店に入る。薔薇の花びらをすいて作ったメニューはピンク色ではなく淡いブルーだった。
 音さえも見る力を得ようというなら、色さえも聞く力を得ようというなら、月長石の中に棲む魚を食べなさい。
 それともルチルクオーツの鈴の音に耳をかたむけながら、アイスクリームをなめようか。
魚の壁紙C
JPG 4KB
 このお魚には特にモデルはない。しいていうとデバスズメというのに似てるかもしれないし、似てないかもしれない。本当は名前がきれいなのでルリスズメ(コバルトスズメ)をモデルにしたかったんだけど、図鑑を見たら、いまいちかわいくない顔してたのでやめた。ルリは瑠璃と書いて、ラピスラズリか土耳古石のような宝石のことだ……とかなんとか書こうとおもっていたのに。


魚の壁紙D
JPG画像 9KB
 魚の壁紙をノイズで汚してエンボス処理したりいろいろしたもの。
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