名古屋市のプラネタリウムはとにかくドームが大きいって話を聞いてました。確かに大きいに越したことはないんです。だって小さなドームに投映すると実際の星空より縮小されてしまうから、なんとなく感覚が狂うじゃないですか。
でも、だからといって並んでまで見るほどのものかなあって思ってました。
ええ、そうなんです。このプラネタリウムは大人気で、土日に見ようとしたら早朝から並ばなきゃいけない。ネットで予約が取れなくもないそうですが、予約席は少なくてすぐ埋まっちゃうそうです。一日のうちのどの回でもよければ、そんなに頑張る必要はないのかもしれないけれど、わたしたちは旅行者で、他に行く場所もあるので、最初の回を見ないと厳しいんです。
仕方ないので並びましたよ。朝7時半くらいから。開館は9時半なのに! この時間に行けばいくらなんでも一番乗りだろうと思ったら、もう4人くらい待ってたし、30分くらいしたら続々と人が集まってきて行列になってるし!! 何これ……(呆然)
▲ここが名古屋市科学館。決してフジテレビではありません。手前に転がっているのはH-IIBロケットの試験機だそうです。写真だと大きく見えないんですが、けっこうでっかいんです。
▲これがプラネタリウムの投映機。真ん中のR2D2みたいなやつが光学式の投映機で星を投映してるのはこれ。その下に四角く黒い窓が並んでるのはデジタル式のビデオプロジェクターで、映画みたいな迫力のある影像はこっちで投映してるらしいです。この二つを組み合わせて番組を作るのが最近の主流みたい。
開館は9時半ですが、入館券はちょっと前から販売がはじまります。前から6番目くらいに並んでましたから、好きな回を選んで買うことができました。全席 指定で、席の場所はA1から順に振ってるらしくて、どこがいいか聞いてくれませんでした。プラネタリウムって見やすい場所があるはずなので、なんとなく不 満でしたが後ろに行列ができてるので言いなりに買いました(笑)
上映は9時50分からで、ドームに入れるのはその15分前くらいだったでしょうか。トイレに行ったりして準備して、いよいよドームに入ります。
入ってびっくり!
え……これは…………
想定してたのと全然ちがう!!!
どう違うかって言うと、まず普通のプラネタリウムがどうなってるのか説明しますね。殴り書きの絵でもうしわけないんですけど…
普通のはこんなですよね。座席が段々になってて、椅子がみんな同じ向きに並んでる。基本、全員で南の空を見てる(まあ、北の空を投映したりもできますけど、たいてい南の空を見てる状態で番組が作られてる)。
ところが名古屋市のは、想像を絶する変な構造してるんですよ。これまた分かりにくい殴り書きですけど、上からみるとこんな感じなんです。 床は平面で段差がないです。真ん中に投映機があって、それを取り囲むように椅子が並んでる。みんなが投映機のある方向を見てます。どういう意味かわかります? 座ってる場所によって、見える星が違うってことですよ?!
そういえば椅子と椅子の間がやけに離れてます。なんでかなあと思ったら、椅子自体が回転して後ろをふりかえって見られるようになってるわけです。北の空を見てくださいって言ったら、最初から北むいてる人のほかは、椅子を回してふりかえって見るわけです。
なんだこれ、なんだこれは、すごくすごく面白いよ!!
だってほら、何もない広大な草原か、大海原で星を見るとするでしょ。目印になるような建物や山がぜんぜんなかったとしたら、南向きに星を見るとは限らないですよね。星空は北にもあるし、西にも東にもあるわけです。北を向いて頭の上を見たら、ふたご座やぎょしゃ座は逆さに見えるわけじゃないですか。普通のプラネタリウムには、そういう感覚がほとんどない。でも、名古屋市科学館の方式だとみんなが違う方角見てるから、プラネタリウムを見飽きた人ほど新鮮な体験ができるはずです。
これは、ドームが大きいとか、そんなどうでもいいことばっかり言ってるやつは救いようのない馬鹿でっせ。ここの価値は大きさと違う(いや、大きい事も大事だが)。大きさしか見えてないやつは顔洗って出直して来いと言いたい。
そんでもって、A席とかに座っちゃダメだ。それは南を向いてるからな!! プラネタリウム通なら東や西や北を向いてる席を選んで座るべきなのである。っていうか4回通って4回とも違う方角を見るように席を選ぶべき(選べれば、の話だけど)。
ちなみに、解説は当然ライブだし、やや詰め込み過ぎな気はしたけど内容も面白かったです。
そういうわけで、名古屋市科学館のプラネタリウムは並んででも見る価値あり。もし次に行くことがあったら、座席は選べないのかと聞いてみようと思います。北向きプリーズ!!!
◎名古屋市科学館
http://www.ncsm.city.nagoya.jp/
ここにはプラネタリウム以外にもさまざまな展示物があります。個人的に気に入ったのはピタゴラスの定理(三平方の定理)を説明する地味な展示でした。
▲こんなやつ。水槽になってて、上ふたつの正方形にいっぱいに水を入れて、下の正方形に流し込むと、ちょうど水がいっぱいになるという、定理を知ってたらあたり前なんだけど、視覚的に見るとすごく面白い。これと並んで、真ん中の三角が直角三角形でないバージョンも用意されてました。どうなるかはやってみればわかる。
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