# 良かったらコメント欄も読んでください。
◎魚籃觀音的故事
http://lilac120.mysinablog.com/index.php?op=ViewArticle&articleId=3338396
繁体字中国語のページです。互動百科を参考にしたとあります。ウィキペディアみたいなやつですかねえ。
◎马郎妇观音(互動百科)
http://www.baike.com/wiki/%E9%A9%AC%E9%83%8E%E5%A6%87%E8%A7%82%E9%9F%B3
上のサイトに互動百科とあったので、簡体字の「鱼篮观音」でこっちも検索しました。でも、うまくヒットせず。別名の马郎妇观音(馬郎婦観音)でなら詳しく出てました。これによると、馬郎婦観音(魚籃観音)の話は『仏祖統紀』という南宋の僧侶が書いた本に出てくるそうです。
以下にかいつまんで内容を書きます(直訳ではありません)。
皇帝憲宗の時代に、陝右(陝西)は未開の地だった。観音菩薩がこの地の人々に仏の教えを垂れるために、馬郎(馬方)の妻になるという出来事があった。人々はこれを、馬郎婦と呼んだ。
ある時、魚売り娘が二匹の魚が入ったかごを持って現れ「この魚は食べてはいけない。逃がしてくれる人にはお売りしましょう」と言うのだった。おかしなことを言う娘だが、大変美しいので噂になり、あちこちから求婚者が現れた。
娘は求婚者たちに言った。
「わたしは普門品を一日で覚える者と結婚するでしょう」 多くの若者が挑戦したが、翌朝残っていたのは二十人だった。
娘は求婚者たちに言った。
「わたしは金剛経を一夜で覚える者と結婚するでしょう」
翌朝残っていたのは十人だった。最後に娘は求婚者たちにこう言った。
「三日で法華経をすべて覚えられたら、わたしはその人の妻になるでしょう」 そして三日後に残っていたのは馬郎の若者ただ一人だった。娘は約束どおり馬郎の妻となるが、どうしたことかその日のうちに死んでしまい、その死体は見る間に腐ってしまった。馬郎は大変悲しんで妻を埋葬した。
しばらくすると、紫の衣をまとった僧侶が現れて馬郎に言った。
「悲しむことはない。おまえの妻は、おまえに仏の道を説くために現れた観音菩薩だったのだから。うそだと思うなら墓を掘り返してみるといい」
そう言うと、僧侶は消えてしまった。馬郎が半信半疑で墓を掘ると、そこには妻の死体はなく、ただ黄金の鎖骨だけが残っていた。これを見た馬郎はたちまち悟りを得たのである。
この世の者ではない娘が、求婚者に無理難題をふっかけて、最終的には異世界に帰ってしまう話なので、『竹取物語』に似ていますね。
せっかくなので『仏祖統紀』の原典も探してみました。馬郎婦の話は憲宗という皇帝の時代、元和四年に出てきます。
◎電子大藏經:佛祖統紀
http://www.buddhist-canon.com/history/T49N2035.htm
「憲宗」の項目が二年で終わっているので、何事かと思ったら次のページに三年と四年がありました。内容は上に書いたものとおおむね同じで、紫の衣の僧侶の正体は普賢聖者だということになっています。
# 注:「おおむね同じ」は言い過ぎだったかも。↓この漢文には魚を売るシーンはないです。後半のお経を覚えるとこだけ同じ。
馬郎婦者出陝右。初是此地俗習騎射蔑聞三寶之名。忽一少婦至。謂人曰。有人一夕通普門品者則吾婦之。明旦誦徹者二十輩。復授以般若經。旦通猶十人。乃更授法華經。約三日通徹。獨馬氏子得通。乃具禮迎之。婦至以疾求止他房。客未散而婦死。須臾壞爛遂葬之。數日有紫衣老僧至葬所。以錫撥其屍。挑金鎖骨謂眾曰。此普賢聖者。閔汝輩障重故垂方便。即陵空而去。
◎国立台湾大学分学院:佛祖統紀(PDF)
http://buddhism.lib.ntu.edu.tw/BDLM/sutra/chi_pdf/sutra20/T49n2035.pdf
ここにも同じ文章が。
馬郎婦者出陝右。初是此地俗習騎射蔑聞三寶之名。忽一少婦至。謂人曰。有人一夕通普門品者則吾婦之。明旦誦徹者二十輩。復授以般若經。旦通猶十人。乃更授法華經。約三日通徹。獨馬氏子得通。乃具禮迎之。婦至以疾求止他房。客未散而婦死。須臾壞爛遂葬之。數日有紫衣老僧至葬所。以錫撥其屍。挑金鎖骨謂眾曰。此普賢聖者。閔汝輩障重故垂方便。即陵空而去。
◎古典籍総合データベース:仏祖統紀 四十一 〜 四十二
http://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/bunko19/bunko19_f0229/bunko19_f0229_0015/bunko19_f0229_0015.html
ここの34ページにも同じ文章があります。
というわけで、魚籃観音=馬郎婦観音の伝説は、ちゃんと中国の伝説でした。『仏祖統紀』はさらに別の本がベースになっているようなので、たどっていくともっと古い記述もみつけられるのかも。
カテゴリー:
なぜ「二匹の」魚なのか、気になります。十二宮の双魚宮も二匹だけど、説明きいても、謎は深まる感じです。
おっと、二匹の魚にツッコミが入るとは。
実はきのう、眠くててきとうに書いたんですが、
そもそも仏祖統紀には魚のくだりがないんですよねえ。
(これ本文に書き足しておいたほうがいいよね、誰も本気で読まないと思うけど)
美しい娘が突然現れて、お経を三つマスターしたら結婚してあげるわと言うので、男たちが争って覚え、最後に馬郎が残るという話。結婚したけど妻は頓死。老僧呂がでてきて「それ観音様の化身だから、おまえこれから仏の教えを説きなさい」って言って消える。
魚の話はどっから出てくるんだろうって、まずそこから気になって
二匹の魚にツッコミが入るとこまで想像できなかったです。
最初のURLの人が二匹と書いてるのでそのまま書いたんですが、
そもそも二匹に意味があるのかなあ。
あらためて互動百科の「馬郎婦観音」の項目を見ると、一個の魚籃とあるだけで魚が何匹入ってるかは書いてなさそう。ないよね?←google翻訳にほうりこんで変なとこだけ原文見てるのでちゃんと読めてないもので。
http://www.baike.com/wiki/%E9%A9%AC%E9%83%8E%E5%A6%87%E8%A7%82%E9%9F%B3
二匹がどこから出てくるのかなあと思い、もう一度探してみると、
昨日はうまく検索できなかったけれど、
互動百科にも「魚籃観音」の項目がありました。
http://www.baike.com/wiki/%E9%B1%BC%E8%93%9D%E8%A7%82%E9%9F%B3
こっちには一個の竹籃に二匹の魚と書いてある。
それでふと思ったんですが「一只竹籃、両尾魚、三部経」でセットになってるだけなんじゃないですかね?
ギリシア語の「魚」のアナグラムで、魚がキリストのシンボルとは有名な話ですが、その際、二匹の魚を描く場合があつて、一匹はイエス、一匹は「再生主」と説明されるとか。再生主がなんなのか、調べてませんけど。
再生主はYHVHの人じゃないかと思うんですけど。
でもそれならどうして三匹じゃないのかな。
父と子がいたら精霊もいなきゃって気がするんですが。
そういえば釈迦の足の裏にも魚がいますよね。
片足に一匹ずつだから両足なら二匹。
http://zion1.matrix.jp/israel/israel04.html
↑ガリラヤの「パンと魚の奇跡の教会」の双魚
http://codexarcadia.tumblr.com/post/23601022301/anchor-and-fish-catacombs-of-domitilla-roma
↑ローマのドミティッラのカタコンベの双魚
こんなにツリーを伸ばすの初めてなので、ちょっと実験。
これはどこに表示されるか。
>再生主はYHVHの人じゃないかと
↑このフレーズで始まるコメントに返信。
ーーーーーーーーーー
ツリー方式見づらいですね、すみません。あとで考えます。
あと、なんかのタイミングでコメントが承認待ちになるようですが、
わざとじゃなくてプログラムが勝手にやってます。
投稿のタイミングでスパムと誤認するだけだと思うので気にしないでください。
たしかにキリスト教でも二匹の魚ですね。
ほんとになんで二匹なんだろ。
実験その2
>なぜ「二匹の」魚なのか、気になります。
こっちに返信。
実験結果
どこにコメントしても時系列に下に表示されるので関連するコメントの返信ボタンならどこを押してもいいみたい。ただし段下げが変わる。段下げ必要ないかもしれないけど、設定変えるとどうなるんだろう。想像できない。
あとFirefoxのせいかもしれないけど、コメント入力欄の出方がおかしいかもしれない。
ららむーさん、くしひさん、こんにちは。
横から失礼しますが、胎児っぽいからかなんでかよく知りませんが、魚は「誕生」の象徴だったりしますよね。それと双魚紋は世界に広く(私の知る限りはユーラシア大陸には)存在します。お二人のやり取りを読んでいてふと思いついたのですが、双魚は「生命の再生」をあらわすのではないでしょうか?キリスト以前から双魚紋はあるので、頭文字の一致から魚がキリストのシンボルとなったのち、復活前のキリストと復活後のキリストとされたのかと思いました。馬郎婦観音も死んだ後復活しています。
コメントの表示形式を変えてみました。
本文
+コメント1
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|
+コメント2
+返信A
+返信B
って感じになります。
スレッド(ツリー)表示より見やすいかもですが、
返信ボタンがコメント1やコメント2にしかないので返信が増えてくると返信ボタンがどこにあるかわからなくてイラッとくるので、全部に返信ボタンをつけたい感じがします。
あと「返信」という文字が小さすぎるので押したくなる感じに目立つようにしたいものです。
が、めんどくさいので後で考えます。
a-rino-mi さんこんにちは。
馬郎婦観音が復活するというのは、馬郎婦の死語に出てくる老和尚も観音様の化身だという部分でしょうか。
和尚観音説をとるなら、たしかに死と復活の物語で、キリスト伝説に通じそうですね。
そういえば思い出したんですが、
キリストが生まれた時に春分点が双魚宮(うお座)に入った頃だと聞いたことがありますよ。
キリストが双魚と結びつくのはその話と無関係じゃないはず。
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あと、わたしは「黄金鎖子骨」も気になります。
なんで鎖骨が残るんでしょう。
そう思って「仏舎利 鎖骨」とかで調べてみたら、
どうも日本にも仏陀の鎖骨(の一部)を持ってるお寺がいくつかあるみたい。
魚籃観音の話の鎖骨は、観音様が化けていた娘のでしょうけど、
仏舎利と言ったら鎖骨が最上みたいな暗黙の了解でもあるんでしょうか?
黄金の鎖骨で、思ひだすのは、アルメニア生まれの神秘家グルジエフが、ロシア人ウスペンスキーに語つた、仏舎利は「仏陀の首飾り」と呼ばれる特別な骨だ、といふ話。(たしか『奇跡を求めて』のなかの談話)仏教側にさういふ伝承があるのかどうか、確認はしてません。
ふむー、釈迦の首飾りという言葉に何か思い出しそうになるけど、結局何も思い出せませんでした。