これは去年の写真だけど、今年もバンペイユを買いました。1個980円税別だったと思います。ある店で八代の農協だか観光課だかの人が試食販売していたのです。美味しいのは知っているので、試食しなくても買うわけですが、せっかくなので勧められるままに食べまくり、美味しい美味しいを連発しておきました。買うと言ったら「くまもんの袋にいれますから!」と黒いクマの存在を盛大にアピールされてしまいました。しかしゴミになるものにキャラなどつけてもらってもあまり嬉しくありません(笑)
バンペイユはザボン(ブンタン)の仲間で、巨大な夏みかんのようなものです。わたしが子供の頃は関東ではほとんど手に入らず、皮を砂糖で煮たものを九州のお土産として人からもらう程度でした。そして、必ず「ザボンは実を食べても美味しくない。皮を食べるんだよ」と自慢げに聞かされたものです。
これも去年の写真で、皮の白いところを砂糖で煮て、グラニュー糖をまぶしたもので、自分で作りました。昔お土産にもらったのは、これよりもっと大きな塊でしたが、こんな感じに砂糖で煮てあって、保存がきくように乾燥させてあったと思います。
果肉はマズイんだよと、繰り返し聞かされていたので、そこまで言われるとかえって食べたくなるものです。強烈に酸っぱいのか、あるいは味がしないのか、どっちかだろうと想像していました。
しかし今食べてみると、ザボンもバンペイユも果肉が強烈においしいです。つぶつぶの果肉が、まるでグミキャンディーのようにぷりんぷりんしており、噛むと果汁がはじけます。ミカンのように強い甘さはないけれど、レモンみたいに酸っぱくはないし、夏みかんをさらに美味しくしたみたいです(夏みかんも昔と味が違ってるかもしれないけど)。それが巨大なのよ。皮を剥いても赤ん坊の頭くらいありそう。夢のようだわ…
この写真も去年のですけど、バンペイユです。こういうの撮影するには晴れた日を選んだりしなきゃいけないので大変なんです。
昔の人は、なぜこれをマズイと言ったのかなあと、ただ首をひねるばかり。トマトもキュウリも昔とは味が違うから、品種改良が進んで美味しくなったのかもしれないけどね。
美味しいので、果肉はあっと言う間に食べました。といっても大きいので、食べきるのに3日くらいかかるのですが、ほんとに美味しい。マジ美味しい。やばいよやばいよ。もうわたし、完全にバンペイユのとりこ(仲間のザボンも美味しいです)。
そして皮との戦いがやってきた…!
これは昨日写しました。バンペイユもザボンも「果肉はマズイ」は過去の話っぽいですが、「皮を食べるものだ」という昔の人の言葉は現在でも有効です。だってこれ、全体の半分以上皮よ?
皮を食べるには、まず表面の黄色いところを剥く必要があります。わたしはダイソーで買った薄い皮を剥くためのピーラーを使ってます。歯がぎざぎざになってて、いい具合に黄色いとこだけ剥いてくれます。トマトの皮を剥く写真がついてたと思うけど、今も買えるのかなあ。
この皮は、どちらも香りがいいけれど、味は苦くてピリピリと刺激的です。このままじゃ食べられないので、何度か茹でこぼしてから砂糖煮にします。
http://www.chinjuh.mydns.jp/wp/20150216p888
説明がめんどくさいのでやり方は↑このへんどうぞ。皮の黄色い部分の処理方法です。検索するとうちよりちゃんとしたサイトもヒットするけどね。
茹でこぼしてから砂糖で煮て、少し乾かして、グラニュー糖をまぶして保存します。去年は家にあるものを利用して乾かそうとしたので、アルミホイルの上なんかに並べたものだから乾きが遅くて大変でした。
そこで今年は装備を調えました。なんの変哲もないステンレスのザルで、そこいらの100円ローソンで買いました。裏返して使うことで風通し抜群です。ザルは3個買いましたが、バンペイユ1個分の黄色い皮を干すにはちょっぴり足りず、4個買えばよかったと少し後悔しています。
これで、一晩くらい乾かしたら、グラニュー糖をまぶしてできあがり。すぐ食べてもいいけれど、実は作った直後はまだ刺激が残っていて、舌がピリピリします。密閉容器に入れて冷蔵庫で保存すると熟成して味がまるくなります。味見してダメだこりゃって思っても決して捨てないで。半年後くらいに食べたら強烈に美味しいかも。わたしが去年作ったのは1年たっても腐ってないです(新しいのを作るので先日食べきりましたが)。
▲グラニュー糖をまぶしたところ。このあともう一日水気を飛ばしてから密閉容器に詰めて冷蔵庫で保存する。食べる時は、食べる分だけとりわけて小さく切る。
次は白い皮もやっつけないといけません。白いところもそのままだと苦みが強すぎるので、二度ほど茹でこぼして、水にさらしてから絞ります。
白いところを茹でてるところ。昨日「力尽きた」とツイートした後に、お茶飲んで気を取り直して茹でました。量が多いので大きい鍋で頑張るのです(何度かに分けたっていいけど時間がかかって大変じゃないですかー)。
上記のような処理をしたあと、さらに砂糖で煮てグラニュー糖をまぶせば、上のほうに貼った白いところの砂糖漬けになりますが、正直言うと一人で食べると飽きて嫌になるくらいできてしまうのです。
そこで、去年は半分くらい砂糖で煮ないで料理に使ってみました。カレーに入れたり、酢の物にしたり、ダッケジャンに入れたりして、どいつもこいつも美味しいじゃないか、うぉー!ということで、今年は砂糖煮にするのをきっぱりやめました。
これはバンペイユの皮(白いところ)入りのダッケジャン(韓国料理)。香りがよくておいしかったー。
http://www.chinjuh.mydns.jp/wp/20150219p960
↑ダッケジャンの作り方はこのへん。
ばんぺいゆ・熊本八代産の晩白柚(バンペイユ)2Lサイズ(2玉入り) |