工場内の見学は平日だけなんだそうです。土・日・祝日は醤油の歴史と製造方法を説明する短い映画の上映と史料室見学のみ。売店もやってます。見学するとヒゲタの高級醤油がもらえます。見学無料、駐車場あり(無料)。
映画は5分か10分程度の短編でした。径山寺味噌(金山寺味噌)のたるの底にたまった液体が醤油のルーツで、和歌山県の湯浅というところで製法が発達し、そっち方面から移り住んだ人たちが関東に製法を伝えたということでした。
「美味しい醤油は赤い」と表現してるのが興味深いです。普通に使われている醤油は黒っぽいんですが、作り立ての醤油は「赤い」ということです。実際、生醤油(なましょうゆ)と呼ばれる高級な醤油は透明感のある赤茶色です。
この「美味しい赤」を、野田市のキッコーマンの工場見学では「紫」と表現してました。色そのものは大差ないと思うのですが、それを銚子と野田で別の言葉を使って言い表してるのが面白いです。昔からそうなんでしょうか?
史料館はそれほど大きくはなくて、醤油造りに使われた昔の道具等が展示されています。NHKの『澪つくし』という銚子を舞台にしたドラマの頃に作られた史料館だとか。
▲ヒゲタ醤油、会社設立時の商標一覧。撮影禁止とは書かれていなかったので、こんなのを一枚だけ写してみました。左から、ジガミサ、ダイキチ、カギダイ、タツノイ、ジョウヅル、ヒゲタ、タマ、ウメガタ、イッピン、ヒゲタ、ヒゲタ。どれもカッコイイ。
今のヒゲタ醤油の商標は、ヒゲが生えた田が笠をかぶっていて、笠の左に「上」と書いてあります。幕末に物価の高騰になやんだ幕府が値下げ令を出したそうなんですが、銚子と野田の七銘柄の醤油だけが「最上醤油」としてもとの値段で売ることが許されました。その知るしが「上」でヤマサの商標にもついてます。
田が笠をかぶっているのは、昔の屋号が「入山田」だったので、入か山をデザインしたものらしいです。
また、田にヒゲがあるのは、ヒゲの長い老人が創業者の夢枕に立って、醤油造りに必要な水が出る場所を教えたことから、という説と、偶然できた汚れがおもしろかったので、という二説があるそうです。
http://www.higeta.co.jp/company/gaiyou.html
下のほうに商標の説明がある。
http://www.higeta.co.jp/kodawari/museum/index.html
工場見学の説明。フレスコ画は工場内を見られる平日しか公開してないそうです。いちおう電話して聞いたんですが、休日の見学は予約不要だそうです。休日は工場が休みなので、短編映画と史料室と売店のみです。無料駐車場あり。
見学記念にもらった醤油は↓これの、密閉ボトルじゃないタイプ。
一緒にもらったパンフレットによると、ずっとヒゲタを使ってくれている料理人の「私たちは仕方なく醤油に出汁を加えて使っているが、それではカツオの香りがしてしまう。出汁を加えなくても使える醤油を作ってみては」という要望(というより挑発?!)を受けて作ったのが「本膳」だそうです。
見学の記念にもらったのは普通の醤油瓶だったけど、今は密閉ボトルで市販してると工場の人が言ってました。今使ってますが、そうとう美味しいですよ。うちは料理用のふつうの醤油がヒゲタなんですけど、それと比べてうま味も香りもあるし、たしかに色が美しい赤です。
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