読む順番は左から右です。最初の七が3個重なった文字を知ってるかどうかが鍵ですね。知らないとたぶん読めません。
まず、七が3個の文字は「喜」です。喜びがスリーセブンだなんて冗談みたいな本当の話。
喜は上から士口++口に分解できるんですが、士と++の部分で七七七になるらしいですよ。この字は今でも看板に使ってるお店がけっこうあります。おそば屋さんの看板など、よく見てると見つかりそう。そういえば亀有駅の北口に、古い釣り具屋さんの看板だけ残ってたと思うんですが、そのお店が「すず喜」で七三つだったような気がします。
2番目の文字は「多」ですね。これはそんなに難しくない。多は仮名文字の「た」としても使われるのですが、その場合は上の画像の右端みたいにくずされることが多いみたい。このクニャクニャした「た」は曲者です。
兩(両)や満をくずした文字と似てるんです。満は仮名文字の「ま」としても使われます。
ちょっと前に「可」のくずし字を仮名文字の「か」として使うという話をしましたが、「可」と「満」を合体させるとものすごいことが起こります。
左の文字列は かま戸又八(鎌戸又八) という人名で、「於六櫛木曽仇討」という話に出てくる力持ちで忠義にあつい武士の名前です。
なお、今回のお題の看板は善光寺門前のおそば屋さんで、読みは「きたへい」です。お店のサイトがないのでぐるなびですが…↓
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