近くに住んでいるからといって普段歩かない道はけっこうあるものです。以前あのへんで何か見たはずだけど…と思っても、正確にどの道だったか思い出せないなんてこともよくあります。夕顔観音の石碑がまさにそれ。西水元のどっかだったはず、東西にまっすぐな道の北側の道端にあったはず。昔郵便局だったらしい建物の前だったはず… などとブツブツ言いながら、そのあたりの道をしらみつぶしに歩き回ってやっと発見。よかったまだなくなってなかった(笑)
▲宝暦九己卯蔵/स奉読誦普門品[ ][ ]巻/五月(九月?)二十三?
सは観音様の種字。??巻の部分は十万かもしれません。
これに気づいたのは15年以上前のことだったと思うんです。その時は道しるべだと思っていたけれど、こうして読んでみると普門品供養塔だったんですね。奉読と書いてあるので普門品というお経を何万回読みました、という記念碑でしょう。宝暦九年は1759年でしょうか。普門品(ふもんぼん)は法華経の一部で、観音経と呼ばれてるお経と同じものでしたっけ?
塔の裏側にも小さい文字で何か書かれているんですが、肉眼でもみづらく、写真にはうまく写らないと思ってやめました。拓本でも取ったら読みやすくなるかもしれません。下のほうが欠けてきてるし、そろそろ誰かがとっておいたほうがいいんじゃないかな。
こういうものは、過去に誰かが拓本をとってるかもしれないけれど、誰が持ってるのかわからない状態だったら個人のコレクション以上のものにならないので、しかるべき施設(博物館とか)で地域の石碑を片っ端から拓本にとって、データベース化して誰でも見られるようにしておくといいような気がします。もう、本当にかたっぱしから、ささいなものでもやるのが大事なような気がする、なんとなく。
▲場所はここの建物の前です。たしか昔は「西水元郵便局」とか看板が残ってたような気がしますが、今はなんとも書かれてないです。
夕顔観音は、近くにある安福寺に納められている懸仏です。詳しくは下記の記事をどうぞ。
◎今年は西水元安福寺の夕顔観音の御開帳があるはず
http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=1767
↑この記事の「今年」は2014年のことです。
◎葛飾区の夕顔観音:12年に1度の御開帳を見に行った話
http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=1772
「夕顔観音」と刻まれた石碑の場所はここ。↓ 青いポイントが夕顔観音の安福寺。赤いポイントが石碑。↑これは google地図ですが、
◎goo地図
http://map.goo.ne.jp/map/latlon/E139.51.20.473N35.46.44.393/zoom/10/?data=showa-22:map
↑こっちで昭和22年の航空写真を見ると、石碑のある場所に道がないのでどこからか移設したものなんでしょうね。
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