▲左:ヨモギエダシャクの幼虫 右:ホソオビアシブトクチバの幼虫
手で尺を取るような歩き方をするのが尺取り虫です。主な尺取り虫は、シャクガ科の蛾の幼虫です。
ところが、ヤガ科の一部など、シャクガ科でなくとも尺取り歩きをする芋虫がいます。
今回はその見分け方を紹介します。
▲左:ヨモギエダシャク(シャクガ科)、右:ホソオビアシブトクチバ(ヤガ科)
足をよく見ましょう。芋虫の足は、胸脚・腹脚・尾脚の三種類あります。
胸脚と、腹脚のあいだが長い芋虫は、尺取り歩きをすることが多いです。上にあげた二種類の芋虫は、どちらもその特徴がありますね。
次に、足の数に注目しましょう。
普通のチョウやガの幼虫ならば、腹脚は4対(8本あります)。
しかし、シャクガ科のヨモギエダシャクには腹脚が1対しかありません。シャクガ科の幼虫は、ほとんどの場合、腹脚が1対しかありません。残りの足は退化してなくなっています。
一方、ヤガ科のホソオビアシブトクチバは、腹脚が3対(6本)です。やはり一部の腹脚が退化していますが、シャクガ科よりも足の数が多いのです(ヤガ科の場合はすべてが3対というわけではありません)。
というわけで、尺取り歩きをしている芋虫をみつけたら、腹脚の数を数えてみてください。1対しかなかったらシャクガ科の何か。それより多かったら別の科の虫と見分けましょう。
ちなみに、今回例にあげたヨモギエダシャクは、うちではクワの木によくいますが、ほかにもいろんな植物を食べます(キク科、ミカン科、ナス科、マメ科、セリ科など)。
ホソオビアシブトクチバはバラ科の植物によくついてます。バラの蕾を横からかじって穴をあけてるのをよく見ます。
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