Re: 山海経に出てきそうな動物のあれこれ ( No.16 ) |
- 日時: 2003/04/21 23:31
- 名前: まさかげ <fzk10540@nifty.ne.jp>
- 長野在住の親戚が、絹糸を取った後に出てくる蚕のサナギを
佃煮のような物にしてご飯に載せて食べています。 で、それを浙江省出身の同僚に食べさせたことがあるのですが、 故郷にもそっくりな料理があると言っていました。 養蚕を行っている地域で、絹糸を取った後の蚕を食べるというのは、 わりと普通に見られることなのかもと思いました。
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Re: 山海経に出てきそうな動物のあれこれ ( No.17 ) |
- 日時: 2003/04/22 12:43
- 名前: ちんじゅう
- なるほど、蚕の蛹は中国でも普通に食べてるところがあるのですね。糸をとったあとに残る蛹は捨てるくらいなら食えってどこの国でも思うのかな。
こないだ読んでた本に、食べ物の禁忌にはエネルギー効率が関わっているんじゃないかという説が載ってました。それによると、虫を食べない国が多いのは、苦労して虫なんか捕まえて食べるより、家畜を飼って育てたほうが労せず沢山の動物性蛋白を得られるからだというんです。 その考えでいけば蚕のさなぎは糸をとるついでに発生するものなので、これほど効率のよいものを食べないはずがないってことになりそう。
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Re: 山海経に出てきそうな動物のあれこれ ( No.18 ) |
- 日時: 2003/04/25 21:38
- 名前: ちんじゅう
- 中国のサイトで蚕の蛹製品のことを検索していたら、蚕蛹飲料というものの説明が出てきてびっくり。文字だけで商品の写真はないし、「そういう事業をはじめました(もしくは計画してる)」というニュースらしく、本当に商品化されたのかもよくわかりませんでした。
その飲料は、薬用としてだけでなく、清涼飲料水としても飲めるもので、飲み口はさわやか、蚕独特の匂いをカットして、液に濁りはなく、苦くもしょっぱくもないんだそうです。それなら適当に味をつければ清涼飲料水になるだろうけど、蚕の蛹を使っている意味が味に反映されてないと面白くないような気もちょっとする。
『山海経』には蚕そのものは出てきませんが、蚕の伝説と思えるものがひとつ出てきます。
欧糸の野は大踵の東にあり、ひとりの女子がひざまずいて、樹によりそい、糸を吐く。三桑無枝は欧糸の東にあり、その木の高さ百仞にして枝なし。(海外北経) 『山海経』に出てくるのはこれだけ(たぶん)。
『全釈漢文大系33』 「欧」という字は「嘔」に通じていて吐くことをあらわしているそうです。『山海経存』では「漚」と同じで洗うという意味だと解釈しているそうです。『梁四公記』(唐代・張説)という本に、扶桑についた巨大な蚕の吐いた 糸を洗う話 があるし(検索したら原田さんちにあたってしまったよ)、『捜神記』にも蚕の卵を川の水で洗う話が出てきます。
「漚」=[水區]
前野直彬氏によると、欧糸野の蚕娘は『原化伝拾遺』に出てくる馬頭娘(ばとうじょう)のような伝説の断片だろうと言ってます。
むかし、ある男が戦争に行ったきり帰ってきませんでした。その妻が「夫を連れ帰ってくれる者には、わたしたちの娘を嫁として与える」と宣言すると、家で飼っていた馬が突然どこかへ駆けてゆき、男を乗せてもどってきました。 ことの次第を妻から聞いた男は、馬が娘をほしがるのを見て激怒し、馬を殺して皮をはいでしまいました。するとその皮が娘におおいかぶさって、娘をどこかに連れ去ってしまいました。 しばらく後に桑の木にひっかかった馬の皮が発見されましたが、娘の姿はなく、桑の木に白い芋虫がついており、桑の葉を食べて糸を吐くようになりました。これが養蚕の始まりで、人々はこの娘を養蚕の神として祀られるようになったということです。(『原化伝拾遺』より) 『原化伝拾遺』自体がどんな本なのかちょっとわからないけれど、『 太平広記 』卷第四百七十九・昆虫七に馬頭娘(蚕女)の部分だけ収録されているようです。
『捜神記』の巻十四にも似たような話が出てきます。大筋は『原化伝拾遺』と同じですが娘自身が「父を連れ帰った者の嫁になる」と宣言し、難題を果たした馬に対して「畜生のくせに」と責め立てます。 また、娘が化した蚕が作った繭は「普通のものより大きく、糸のまきかたが厚く、通常の数倍の糸が取れた」とあって、それ以前にも養蚕が行われていたことを匂わせています。おそらく天蚕か桑子(桑蚕)のようなのを育てていたのが、カイコを育てるようになったことを言っているようです。
# ちょっと修正しました。
娘が馬と結婚してどーのこーのという話は、オシラサマの由来として東北にも残ってます。中国からの影響のような気がしますが、なぜ相手が馬じゃなきゃいけないのかが不思議。
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Re: 山海経に出てきそうな動物のあれこれ ( No.19 ) |
- 日時: 2003/05/04 08:06
- 名前: ちんじゅう
◎山海経動物記・ジャコウジカ http://www.chinjuh.mydns.jp/sengai/cervo/p44.htm
『山海経』に羆という動物がでてきます。羆はふつう、ヒグマのことですが、なぜか熊ではなく「鹿のようで尾の上に州(穴)がある」というのです。
「州(す)」という文字を見て、最初に思い出したのが「ワケシノス」とか「ワケノシンノス」とか呼ばれている有明海のイソギンチャクのことでした。ズームイン朝かなにかで紹介された時、若い衆の尻の穴のようにきゅっと締まっているからだと地元の人が笑いながら説明してました。「ス」というのが肛門のことのようです。
有明海周辺で「す」と言われているものの語源が漢字の「州」かはわからないのですが、どうもイメージが重なります。
山海経動物記では、羆の正体にジャコウジカをあげてみました。鹿のようで、肛門や尿道以外の場所に穴がある生き物といえばジャコウジカだろうと思ったからなのですが、ジャコウジカからとった麝香嚢の写真をみると、九州の魚屋さんで売られているワケノシンノスにそっくりだったんです。
今朝の「メガテン」はイソギンチャク特集で、ワケノシンノスも紹介されていました。煮たり揚げたりして食べるそうです(うまそう…)。正式な和名ではイシワケイソギンチャクというそうです。
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Re: 山海経に出てきそうな動物のあれこれ ( No.20 ) |
- 日時: 2003/06/11 13:37
- 名前: 涜神犯人
- NHKでアマミノクロウサギの話をしていました
鳴く(もともとネズミの仲間だからチュウと鳴いてもおかしくない)耳が短い、足も短い、爪が鋭い等の特徴を見ていて思い出したのがキャビットです 太古大陸から渡ってきた古代ウサギの生き残りがアマミノクロウサギなら山海経にもキャビットっぽい記述は?と思って探してみましたが… てっ、手強い 恐るべし山海経 しかたがない珍獣様のお屋敷を探してみたけど、ウサギの記述はナシ 大陸では絶滅してしまったようです 奄美でもミーアキャットだかマングースだかに喰われて激減しているそうです
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Re: 山海経に出てきそうな動物のあれこれ ( No.21 ) |
- 日時: 2003/06/11 09:40
- 名前: ちんじゅう
- 『山海経』には、たしかに兎っぽい化け物は少ないけど「青い兎」という謎のものが出てきたような気がする。あと、中国でも月には兎がいることになっているから、西王母関係のところに出てくるかも。
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Re: 山海経に出てきそうな動物のあれこれ ( No.22 ) |
- 日時: 2003/06/16 21:06
- 名前: ちんじゅう
- テレビ見てたら、東南アジアのテナガザルが、木の枝の上を上手に「二足歩行」するのを撮影した映像を流してました。奴らは上手に立ち上がって歩くのですね(しかも木の枝なんて不安定なところで)。
猩々の正体としてオランウータンの次くらいに出てくるテナガザル。奴らはかなりソレっぽいです。
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Re: 山海経に出てきそうな動物のあれこれ ( No.23 ) |
- 日時: 2003/06/16 22:35
- 名前: 涜神犯人
- 反論されても返せないので書かなかったけど
ショウジョウは巴蛇と関わっているんならコアラを考えてもよくないかしらん? もちろん巴蛇はメガラニアですね(手足は付いてるけど)http://www.jomon.ne.jp/~iccan/uma/sekai_uma4/uma_d14.htm 象を呑むんだからそのくらい大きくないとね メガラニアはオーストラリアだから オーストラリアでサルでブタ顔といえばコアラ
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Re: 山海経に出てきそうな動物のあれこれ ( No.24 ) |
- 日時: 2003/06/17 00:04
- 名前: ちんじゅう
- それはわたくしを反コアラ連盟の会員番号一番と知っての狼藉?
コアラのクソでも食って寝ちまいな。
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Re: 山海経に出てきそうな動物のあれこれ ( No.25 ) |
- 日時: 2003/06/17 19:13
- 名前: 涜神犯人
- 某コアラ小屋から、今、帰ってきました
喰いました(コアラのクソ) 詳細は元気が戻ってから報告します (大雨の動物園は風邪を引く、頭痛いです) なお、私がクソを入手し、それを食したことは すべて自らの責任においての行為であり たとえ、私が捕らえられ刑事罰を受け あるいは健康を害しても 反コアラ会員の皆様には一切の類が及ばないことを ここに宣言します
でも、狼藉ですか? 人間の心を動かして他の生き物を殺させるって行為は、ずるがしこいコアラそのものと思うのですが? あ、象を助けたのがいけなかったんでしょうか? たしかにコアラはそんな優しい奴じゃないかも
もう一つ間違いを発見 メガラニアは6メートルくらいだけど 600年前まで中国南部に生息していたというマチカネワニは10メートル 象を呑むならこっちの方がふさわしいです
では寝ます
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