Re: 山海経にまつわる動物のあれこれ ( No.6 ) |
- 日時: 2003/03/23 14:49
- 名前: ちんじゅう
- で、結局、シマウマがいつごろヨーロッパに知られるようになったかはわからないのよ。1682年まではさかのぼれるのだけど、図版が作られる以前に旅行記などの文章で紹介してる人がいるかもしれません。
|
スウゴとユキヒョウ ( No.7 ) |
- 日時: 2003/04/04 13:56
- 名前: ちんじゅう
- 最近マイブームな『本草図説』に、スウグ(騶虞)という生き物が出てきます。郭璞が『山海経』のスウゴ(騶吾)と同じものとしてるやつです。
『本草図説』では豹のような斑点のあるやせこけた白い生き物として描いてます。尾がとても長いです。痩せてるのではっきりとは断定できませんが、見ようによってはユキヒョウっぽいです(リブロポートの『本草図説』でもユキヒョウと同定してるようです)。
絵には『白氏長慶集』という中国の本からの引用が添えられてますが、絵そのものが何かの模写なのか、高木春山のオリジナルなのかはちょっとわかりません。
珍獣も、スウゴはユキヒョウではないかと思っているので、同じようなイメージを持つ人は昔からいたのだとわかって感慨深いです。
|
黄白色で木を引き抜く羆 ( No.8 ) |
- 日時: 2003/04/16 05:23
- 名前: 涜神犯人 <adg@pmk.em.nttpnet.ne.jp>
- 昨日、病院の待合室で見たのですがNHKテレビで「ゴビヒグマ」の話をやっていました。平成8年に放送したものの再放映だそうです。宮崎淑子(崎はタチサキ)さんがしゃべっていたやつです(番組名は失念)。
ゴビ砂漠のゴビとは「草がまばらで小石混じりの荒れた土地」という意味だそうです。本来森に暮らすヒグマがゴビ砂漠全体で30頭確認されているらしいのですが、こいつらは白っぽいんです。そして水を求めて穴を掘るんですが(ここから先は私の妄想)水脈を探すのに木の根をたぐって穴を掘るのではないでしょうか?ゴビ砂漠には「ザク」という木があり地上の高さは1〜2メートル位なのですが根を地下30メートルくらいまで伸ばして地下水脈の水で生きているんだそうです。
そのほかにも山海経的な生き物がいくつか出てきましたが、数組の親子連れが騒いでいたので聞き取れない箇所もありました。 ラクダの顔で鹿のからだをしたサイガ キウイのような体でウサギの耳を持ったネズミ「トビネズミ」は自分で掘った穴に住み水を飲まない メガラニアのような模様をもったヤモリの固有種 などの話題がありました
|
Re: 山海経にまつわる動物のあれこれ ( No.9 ) |
- 日時: 2003/05/01 17:53
- 名前: ちんじゅう
- サイガ といえば、あの顔はラクダというより象、象というよりは幻の鼻行類じゃないのかこれはって感じで、動いてる映像を最初に見たときは、背筋がぞわぞわっと来てました。『山海経』に出てくるかどうかは別として、なんらかの本にサイガのことを記録したものがあってもよさそうだし、あるとしたらどんなことが書いてあるのか気になって気になって。
それはともかく、宮崎淑子(嵜←こんな字ならSHIFT-JIS にあるのにねえ)って誰よと思ったらば、宮崎美子のことだったのか…! うわあ、知らなかった、いつ改名したの〜。わたくしってものすごく遅れているのかも。ちょっぴりショック。
|
チョウショウバト ( No.10 ) |
- 日時: 2003/04/19 21:16
- 名前: ちんじゅう
- 『山海経』には出てこないような気はするのですが、東南アジアに棲息するおもしろい鳩が出てくる番組を見たのでメモしておこうと思います。
> 地球に好奇心「ハトよ黄金の調べを」(NHK) > タイ▽鳴き声コンテストにかける夢▽優勝すれば何百万円もの値がつくハト▽富と名誉をかける
チョウショウバト 学名 Geopelia striata 英名 Zebra Dove 中名 斑馬鳩 平和鳩 鳴声 ポーポポポポー
マレー半島やインドネシアに棲息。 体色は灰色で全身に黒い横縞がある。 タイではこのハトの鳴き声を聞くと幸せになれるとして、鳴き声を競うコンテストが開催される。審査基準ははっきりとした鳴きのリズムと音程。鳴き声がゆっくりで余韻のよいものがよいとされている。
タイは仏教国なのですが、番組で鳩のコンテストをしている人たちはイスラム教徒が多いみたいな印象でした。もっとも、今は国境を越えた大会まで開催されているので、宗教や民族は、あまり関係がないのかもしれません。 昔は鳩の姿のほうが重要で、古文書によれば尾羽 15 枚(だったかな)の鳩は鳥の王様でダイアモンドのように貴重なものだというのですが、今は鳴き声を競うようになったそうです。ぽーぽぽぽぽーという鳴き声がコーランを読む声に聞こえるらしいです。 そのためか、現地では速く鳴く鳩よりも、ゆっくりと安定したリズムで鳴く鳩のほうが良いとされているようですが、何も考えずに聞いていると、ある程度の速度で軽快に鳴くのも悪くない気もします。
|
Re: 山海経にまつわる動物のあれこれ ( No.11 ) |
- 日時: 2003/04/20 00:36
- 名前: まさかげ <fzk10540@nifty.ne.jp>
- ハトで印象的なのは、オウギバト(これ↓)です。
http://www.synapse.ne.jp/npgyamakou/page016.html ニワトリぐらいの大きさがあって、地べたをのたのた歩いており、 「ふーーん」と低い声で鳴いていました。 近付いても飛んで逃げるわけでもなく、容易に素手で捕まえられる感じで、 よくこんなボンヤリしたトリが21世紀まで滅びもせずに いたものだと思いました。
|
Re: 山海経にまつわる動物のあれこれ ( No.12 ) |
- 日時: 2003/05/04 12:51
- 名前: ちんじゅう
- オウギバトも、古代中国人に見せたら喜びそうなのですよねえ。その身は鳩のようで青く、赤い目、頭に扇をいただく、とかいうのかしら(そのまんまやん)。
ニューギニアというと、何十年か前まで(いや、今もか?)裸族がいたりするようなところだってイメージがあるのですが、文明が進むというのは暮らしにくい環境で暮らして行く工夫の結果だと思うので、進まずにそれなりに暮らしていけちゃう場所は、かなり豊かな自然のあるところじゃないかと想像したりするんです。
オウギバトの生息地と、裸族の村が重なるかどうかわからんのですけど、寝ぼけた生き物が生きてゆけるというのは、寝ぼけていても大丈夫な環境があるのかしらねえ。
|
Re: 山海経に出てきそうな動物のあれこれ ( No.13 ) |
- 日時: 2003/04/20 19:10
- 名前: ちんじゅう
- あ、でも、ニューギニアのジャングルの中には動物性蛋白になりそうな動物が少ないって話も聞いたことがあるような気がします。そのせいか、ニューギニアのある村では肉類を手に入れたら勝手に食べてはならず、村中で分けるんだとか。
シカクマメの根のふくらんだやつには、植物性の蛋白質が多量に含まれているので、肉と同じく勝手に食ってはいけないものに含めているとかいうことです。
西丸震哉って人によると、動物性蛋白の不足を補うために食人の習慣ができたんじゃないかってことだったし…となると、豊かな環境というのとも、ちょっとちがうのでしょうか。
でも、狩りの獲物になるような獣がいないというのは、小動物にとっては天敵になるものがいないということにもなるのかな。
|
Re: 山海経に出てきそうな動物のあれこれ ( No.14 ) |
- 日時: 2003/04/21 14:44
- 名前: 原田 実 <douji@joy.ocn.ne.jp>
- 参照: http://www8.ocn.ne.jp/~douji/
- その西丸氏によると、ニューギニア高地人でも地域によっては一人一日の動物性たんぱく質摂取量が80〜90グラムになるところもあるとか。ナナフシやテッポウムシ(カミキリムシの幼虫)など食べられる昆虫が森を少し歩くだけで一山とれる場所もあるそうです(『未開の味・文明の味』)。
森林生活を続けるニューギニア高地人の平均寿命は低く、あまり健康的な生活とはいえないのです。その主な理由はたんぱく質不足とされているのですが、西丸氏はその昆虫食がさかんな地域の平均寿命も短い理由の説明に窮したらしく、そこだけはたんぱく質が過剰なので、と言い張っていました。 西丸氏は、人肉食は人類発生の時からあるという説で、今から30年ほど前のエッセイで、人脳を生食する習慣のあった部族は、脳がざくざくになる病気に感染して滅んだはずだと言い張っていました。 今にして思えば、西丸氏はその当時からすでに狂牛病の発生を予見していた、ということもできます。もっとも30年前から、官僚(西丸氏はれっきとした政府官僚でした)が予測していたにしては、日本政府の狂牛病対策はおそまつな限りでしたが。
|
Re: 山海経に出てきそうな動物のあれこれ ( No.15 ) |
- 日時: 2003/04/21 19:13
- 名前: ちんじゅう
- 西丸氏が南極探検隊に入ろうとして、自分にならこういうことができるとアピールしたけど入れなかったという話をどこかで読んだ気がします。そんな能力は不要だと思われたのか、有能だがあやしいと思われてたのかはよくわかりませんが、ああいう人の言うことをまともに聞くほど日本政府は頭がやわらかくはないのかも。
まったく、狂牛病など、そう簡単に人間に感染するものではなさそうだから、うまくやればあれほどの騒ぎにはならずに済んだだろうに、何やってんだか(笑)
それで、昆虫食なのですが、たしかニューギニアあたりの話で、椰子の木かなにかを切り倒して裂け目を作っておくと、ゾウムシだかコガネムシだか、甲虫の類がとんできて卵を産み、白くてぷっくり太った芋虫がたくさん発生するというのも、何かの番組で見たことがあるのです。芋虫はもちろん食用に。 昆虫というのは蛋白源としてはかなり優秀だということなので、虫を食ってる村は大丈夫なんだろうと思っていたのに、それでも平均寿命が低かったりするのですか。一体なにが寿命に影響してるのかな。
『山海経』は虫に関係してそうなものが少なくて、出てきてもなんのことを言ってるのかわかんないものが多いです。虫を食べてる民族の話もざっと探してみたけれどなさそう。そういえば、中国では、もちろん虫も食べるみたいですけど、薬になるからという理由で食べる特別なものという気がするんですけど、どうでしょう?
|