チャダイゴケ

そのかたちは根・茎・葉がなく種ができる
 
 
 そいつには種ができるんです。だから、最初は植物だと思ってました。でも、ちょっと待って。植物には根・茎・葉の区別があるって、学校で習わなかったっけ?
チャダイゴケその1
 そいつは、こおんな、ラッパみたいな形をしてて、地面から直に生えてるんです。特に朽ち木がたくさん落ちてるところに生えやすいみたい。色はそうね、地味〜な茶色。引っこ抜いても掘り返しても、根っこや茎らしいものは見あたらない。
 たまに、ラッパが閉じてるのもあるんです。たぶん、最初は丸くて、ある時ぽんと開いてラッパになっちゃうんです。

 キノコ?それも考えたんです。色はキノコっぽいし、キノコなら根・茎・葉の区別がなくても変じゃない。どうやら朽ち木が好きらしいっていうのもすごくキノコっぽい。
 でも、そいつには種ができるんですよ。ゴマ粒みたいな黒い種なんです。上向いてぱっかり口あけてるラッパの中に小さな黒い種が詰まってるんですよ。
 キノコには種なんかできないでしょう??


 
 そんなものが実在するのかって? たしかに実在します。これ、証拠写真。ほら、ラッパの中に種ができてる。 チャダイゴケその2 1999年6月29日撮影

 
 この物体の正体は、図鑑でしらべたら案外簡単にわかっちゃった。名前はチャダイゴケだけど苔じゃないよ。

こいつの正体は?!