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和名 ハタケチャダイゴケ
別名
中国名  
科名 腹菌類チャダイゴケ目チャダイゴケ科
学名 Cyathus stercoreus
原産地  
採集地 東京都葛飾区


 
 そのかたちは根・茎・葉がなく種ができる……この謎な物体、謎のままにしておこうと思ったら、よく書き込みをしてくれる骨月伝吉郎さんに、たちまち正体を見破られてしまったのでした。この物体の正体はハタケチャダイゴケというキノコです。もっとも、キノコの種類はものすごく多くて、まだ名前もないものも多いということなので、「ハタケチャダイゴケの一種」くらいにしといたほうがいいのかも。

 葛飾区では、街路樹とか公園の木を枝打ちしたときにでる木材を、チップにして公園の土にまいたりするんですが、チャダイゴケは腐ったチップの上にたくさん生えるみたいです。地べただけの場所では見たことないです。

 ふつうキノコは胞子をとばして増えるでしょう。胞子はごく細かい粒子だから、風にのって飛んでったりするわけですが、このチャダイゴケってのは、ラッパの中に入ってる「ゴマ粒」のようなものの中に胞子ができるらしいです。ゴマ粒じゃ風に乗るのはむり。
 しかも、ラッパを逆さまにしてもゴマ粒は落ちてきません。どうやって胞子をとばしてるんだろう?

 その秘密は、しばらくしてもう一度見に行ったらわかった気がしました。
 
 

とろけちゃったチャダイゴケ 7月19日撮影  うぐう、あいかわらずピンぼけ。これじゃなんだかわからない。

 この黒いぐちゃぐちゃな部分は、かつてラッパだった部分と、ラッパの中に入ってたゴマ粒だった部分なのです。

 ラッパはすっかり型くずれして、でろーんと潰れた状態でカラカラにひからびていました。そのまわりにゴマ粒が飛び散っています。

 そこで考えました。
 チャダイゴケは日がたつとぐんにゃりして溶けたようになるんじゃないかと。
 たとえばシイタケなんか、上手に乾燥させると形が残るけど、ビニール袋に入れっぱなしで放置しておくと、黒くなって、腐ったみたいにヌルッとしてくるでしょう(え、シイタケなんか腐らせたことがない)?
 チャダイゴケも、ラッパの部分が腐ってデローンと倒れてくると、ゴマ粒部分がラッパから離れるようになってるんじゃないかなぁと。
 


まだやるのか、チャダイゴケ!