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プチヴェール

 これはプチヴェールといって、株式会社増田採種場 という静岡の種苗店が開発した新野菜である。青汁の原料として有名なケールと芽キャベツを交配させたものとのこと。

プチヴェール

 大きさはこんな感じ。芽キャベツに似ているが、葉がケールのようにフリルになっている。名前の通りのプチヴェールだ。軽く結球しているようにも見えるが、野菜の扱いとしては不結球生の芽キャベツってことになるらしい。確かに芽キャベツのように固く丸まらず、葉はふりふりしながら自由にのびている。

プチヴェール

 切り口はこんな感じ。この部分で茎にくっついている。キャベツというのは地面からいきなり葉が生えて、その葉が内側へ向かってのびることで丸くなるが、芽キャベツやプチヴェールは、地面から生えてきた葉が玉にならず、茎が伸びてきて脇芽が出てくる。この脇芽が丸まって小さなキャベツができるらしい(作ったことないけど)。プチヴェールの場合、一株から 50〜80 個の玉が出来るそうだ。

 生でかじってみたところ、いくらか苦みは感じるが味わいのうちと言える程度である。半分に切るか、十文字に包丁を入れて丸のまま茹でてから使う。豚肉と炒めて食べたらとても美味しかった。見かけたらまた食べようと思うのだが、近所の店ではあまり見かけない。

 
芽キャベツ
 
芽キャベツ

 大きなキャベツが沢山…じゃなくて、これは芽キャベツ。大きさの比較になるものを一緒に写すのを忘れてしまった。直径は 2〜3cm くらい。味はキャベツより濃く、人によっては癖があるとも言うけれど、このくらいしっかり味があったほうが個人的には好みだ(実は小さい頃キャベツ嫌いだった。普通のキャベツは味が薄く、水っぽい野菜臭さが強調されてとてもイヤだった)。丸のままポトフに入れたりすると美味しい。
芽キャベツ
 

 芽キャベツは、大きなキャベツの若いものではなくて、左の図のように茎が直立して脇芽が玉になる。別名:子持ち甘藍(かんらん)。子持ち玉菜(たまな)。

 ケールと芽キャベツを交配して作られたプチヴェールもこれと同じような付き方をする。

 メキャベツは17世紀ごろに作られた野菜で、当時はベルギーのブリュッセル付近で作られていた。そのため英語では「ブリュッセルの芽」フランス語では「ブリュッセルのキャベツ」と呼んでいる。
 

 

 
 
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