イナゴは、イナゴ(Oxya)属の総称で、日本にはコバネイナゴ、ハネナガイナゴが棲息している。稲の害虫として知られ、昔から食用にされている。地方によってはトノサマバッタなどと呼び分けていない場合がある。
沖縄の宮古島ではイナゴのことをカタといい、サトウキビの葉につくのをとってたべる。雨の少ない年には多く出ると言われている。若いイナゴはそのまま、成長したのは足と翅をとって洗い、鍋に油を熱して炒めたのを味噌で味付けする。また、汁の身にしたり、ジューシー(雑炊)に入れて煮て食べることもある(参考[広告]>『聞き書沖縄の食事』)。
旧約聖書では、食べることができる清い生き物と、食べてはいけない汚れた生き物を明確に分けている。地をはいまわり群れるものは汚れているとして食べることを禁じているが、その中でイナゴ、コオロギ、バッタは食べてもいい清いものとされている。新約聖書の時代になり、イエス・キリストに洗礼を施したバプテスマのヨハネは、ラクダの毛皮を身につけてイナゴと蜂蜜を常食としていた。