アブラナとクロガラシの交雑種(たぶん自然交雑)で中央アジアに自生している。インドやヨーロッパでは種子から油とカラシ(マスタード)を取るために栽培し、中国では野菜として葉を食べるために栽培している。
以下のものはすべて Brassica juncea の変種である(つまり同種ってことです)。
カラシナ(芥子菜)
もとは中国で栽培されていたが 9 世紀に日本に渡来した。葉芥子菜、黄芥子菜、青芥子菜、高潮菜などがある。
タカナ(高菜)
これももとは中国華南地方で栽培されていたもの。カラシナよりも株が大きくなり葉の形にも特徴があるらしい。
カツオナ(鰹菜)
ヤマガタセイサイ(山形青菜)
センダイバショウナ(仙台芭蕉菜)
なども高菜グループに含まれる。
コブタカナ(瘤高菜)
第二次大戦前に中国から導入(その時は雲仙瘤高菜と呼ばれていた)されたが普及しなかった。戦後になって中国野菜として再び導入された。中国華南地方で多く作られている。葉の主脈が途中から急にふとくなって瘤瘤しているので瘤高菜。
ザーサイ(搾菜)
四川省特産の中国野菜。葉の付け根が肥大して瘤のようになる。瘤を漬物にして食べる。
ダイトウサイ(大頭菜)
ネガラシ(根芥子)とも。中国野菜。中国東北部やモンゴルで栽培されている。これは根が太る。太った根を漬物にするらしいが、日本にはまだ輸入されていない。
ケッキュウタカナ(結球高菜)
中国野菜。レタスのように玉になる高菜。
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以前、狼少女のドキュメンタリーを読んだ時、少女たちを保護した宣教師が、四つんばいの形で固くなった手足を「マスタードオイルでマッサージした」と書いてあり、さらに「マスタードガスを連想して驚かれるかもしれないが、インドでは芥子油を食用にし、マッサージオイルにするのは一般的なことである」と著者の注が付いていたのがちょっと面白かった。