タイサイ類は中国揚子江中流域以南で栽培される大衆野菜で、茎が長いのを長梗、短いのを短梗、白いのを白梗、緑のものを青梗などと呼ぶそうだ。日本には明治時代に長梗で茎の白い系統のものが導入され、その後、第二次世界大戦前にも白梗系のものが導入された。
また 1972年の日中国交回復後に青茎のチンゲンサイも導入された。農林水産省は白いのをパクチョイ、緑のものをチンゲンサイ(青梗菜)と呼び分けるよう取り決めた。
チンゲンサイ(青梗菜)
チンゲンツァイ、チンゲン菜など、表記はさまざま。青帝、長陽などの品種がある。葉柄は薄い緑で葉は丸く杓子のような形。
パクチョイ(白菜)
別名:小白菜、シャクシナ(杓子菜)、ホテイナ(布袋菜)、サジナ(匙菜)
雪白体菜、二貫目体菜などの品種がある。チンゲンサイに似て葉柄が白い。葉は杓子のように丸い。パクチョイは白菜の広東語読みで、結球する白菜と呼び分けるために小白菜とも表記される。
現在はほとんど栽培されていないが「つまみ菜」という名前で流通しているのは、雪白体菜(せっぱくたいさい)の若い芽である。つまみ菜は、ダイコンやコマツナを栽培する時に間引いた芽を売ったものだが、今はつまみ菜にするために雪白体菜を栽培している。江戸川区葛西地区の特産である(参考>つまみ菜・東京統計・情報センター)。
----------------------
サントウサイ(山東菜)
別名:サントウナ、ベカ菜(べかな)。ベカとは小さいという意味らしい。明治
8 年に中国の山東省から導入された。葉柄は白く、葉は薄い緑で波打っている。丸葉系と切葉系のものがある。
ひょっとするとこれのことは体菜といわず、不結球白菜と言うかもしれないが、チンゲンサイもパクチョイも不結球白菜なので参考までに。サントウサイの系統と、パクチョイの系統をかけあわせてシロナ(白菜)というのも作られたらしい。現在はほとんど栽培されていない。