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珍獣の食卓2
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最近なんだか首が回らないんですよ。おっかしいなあ、どうしち
ゃったんだろうなあ。誰か一万円札を貼ってくれませんか(要する
に金欠だと言いたいらしい)。
そのような昨今ですが、珍しいものを見ると買っちゃうわけで。
今日のブツはタイ料理や台湾料理でよく使う野菜です。
◎クウシンサイ
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普通のスーパーで買いました。産地は忘れましたが国産です。一
束で 120 円くらいだったと思います。かなり安いですがお試し価格
だったのでしょうか。
クウシンサイはヒルガオ科の水生植物です。池などに浮かべた筏
に種を蒔いて育てたりもするらしいですよ。500年くらい前の中国の
本にも筏栽培の記録があります。土に植えても育ちます。日本で野
菜として作ってるところでは畑に蒔いてるかもしれません。
◎茎は穴あき
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茎が中空だから空芯菜(クウシンサイ)です。見通しよさげなク
ウシンサイを食べたら首がまわらない病気も治るかも??
◎やじり型の葉
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葉はヒルガオに似てます。花もヒルガオそっくりなんですよ。ヒ
ルガオに似てるってことはアサガオの花にも似ているわけで「アサ
ガオナ」という別名でも呼ばれてます。
◎クウシンサイと鶏肉の炒め物
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すんません。炒め物のつもりなのに水っぽくて見た目悪くて。だ
から食い物ネタはいやなのだー。やり直しきかないんだもの(また
買おうにも、そう簡単に手に入らないから珍食のネタになるんだよ
ー)。
クウシンサイは 2 分くらい下茹でして適当な長さに切って使いま
す。炒め物によし、汁の具によし、使い道は色々ありそうです。写
真のものは鶏肉と炒めて醤油・みりん・胡椒・中華スープの素(粉
末)で味付けしたんだったような気がします(ってメモしとけよ)。
茎と葉を分けて使うと食感が違うので二度美味しいです。もちろ
んごっちゃにしたまま使っても大丈夫。ぱっと見ると、茎がごつご
つしてて固そうに見えますが食べてみると意外にやわらかいんです。
スジもありません。
クウシンサイはちょっと前までは中華街にでも行かないと手に入
らない野菜でしたが、最近では日本でも栽培してます。南のほうの
植物なので路地栽培だと冬越しはできません。冬にも出荷できるよ
うにハウス栽培してる地方もあるそうです。これからどんどん普及
して、普通の野菜になりそうですね。
ところで、クウシンサイは野菜として食べるほか、面白いことに
使われています。最初に書いたとおり水に浮かべた筏の上でも育育
てることができますが、クウシンサイには水質を浄化する採用があ
るというので、各地の池や沼で栽培が盛んになっているようです。
池や沼を汚しているのは主に生活排水ってやつです。洗剤に含ま
れる有機リンという物質がプランクトンを肥やす栄養になるらしい
んです。
水中に栄養分がふえるとアオコという植物性プランクトンが大量
発生します。アオコは昼間は光合成をしてますが、夜になると酸素
を消費するので、増えすぎると水の中が酸欠になって魚が大量に死
ぬことがあるそうです。
そこでクウシンサイなどの水生植物を育てると、水中の養分を吸
ってくれるのでアオコの発生を防げるというわけです。まだ実験中
らしいですが、水もきれいになって美味しい野菜が取れるんなら一
石二鳥で素敵ですね。
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