和名 アオスジアゲハ(青条揚羽)
別名 クロタイマイ
中国名 青帯鳳蝶
科名 アゲハチョウ科
学名 Graphium sarpedon
出現期 4〜10 月
関東以西の暖地では年 3〜4 回発生
食草 クスノキ・タブノキ・イヌガシ・シロダモ・ニッケイなどクス科の樹木
採集地 東京都葛飾区


 
 虫好きの偉い人たちは日本中のめずらしい虫を採集に行ったりするのかもですが、珍獣の場合は芋虫を探すのに特別な場所へゆくことはありません。
 そりゃ、山奥や南の島へいけば、ここにはいない種類がいるとは思うけれど、ここにだって何もいないわけじゃない。
 芋虫はどこにでもいます。気づかない人が多いだけ。

 だいたい、都会に緑がないなんて思いこんでるのは人間だけなのですぞ。どんな都会でも街路樹くらいはあるし、住宅地へいけば庭木がある。最近じゃ屋上やベランダでガーデニングをしてる人も多いじゃないの。虫たちはそういう緑をめざとく発見して、ちゃーんと住み着いてしまう。
 いるわけない、という思いこみを忘れてあたりを見回すと、都会にもいろんなものがいるものなのよ。そういう都会で生きてるやつを見つけるのが、これまた格別に楽しいのです。

仲良く雨宿り 1999年9月22日撮影  
 
 これはアオスジアゲハの幼虫。近所のマンションの玄関先に植えられていたクスノキにくっついてました。何気なく歩いていたら葉っぱに虫食い痕が見えたので、近寄ってひょいと覗いてご対面。

 蝶や蛾の幼虫は、好き嫌いのはっきりした子が多いので、あの木はアイツの好きな食べ物だなあ、なんてことを考えながら歩いていると、芋虫と出会います。

 でっかいのは終齢(五齢)で、もうすぐ蛹になる。小さいのは四齢幼虫です。

 
 
 

 
 こちらがアオスジアゲハの親御さんです(死体)。2年くらい前に拾ったのを、なんとなくとっておいたもの。なんの役にたつんだかねえと、拾った本人さえ首をひねっていたけど、やっと出番が(笑)

 ものの本によれば、蛹からでてきたばっかりのアオスジアゲハは、羽の模様が黄色っぽいんだけど、太陽の光をあびると青き衣の者となるのだとか。
 そういうこと聞くと、見たくなるのが珍獣の心意気。自然の状態で羽化の瞬間に出会うのは大変なので、ここはひとつ、飼ってみなければなりませんっ。

アオスジアゲハの親御さん(死体)
 
 
大きいのと、小さいの、どちらがお好みですか? 1999年9月22日撮影
 
 というわけで、連れて帰ってきました。
 掲示板にも同じ写真を掲載したところ、青唐辛子みたいだとのお褒めの言葉をいただきました。
 ぷっくぷくで大変かわいらしいお子さまでございます。
 

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