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和名 チャドクガ(茶毒蛾)
別名  
中国名 茶毒蛾 茶樹黄毒蛾
茶毛虫(幼虫)
科名 ドクガ科
学名 Euproctis pseudoconspersa
出現期 年 2 回 7〜8 月 9〜10 月
食草 茶・ツバキ・サザンカ等
採集地 東京都葛飾区・江戸川区


 
 いかにも毛虫って感じ!こいつがチャドクガ。お茶の葉につく毒虫なので茶毒蛾。こんなふうに集団でびっしり固まってることが多いみたい。
 こいつは触るとやばいよ。毒の毛を持ってるからね。そりゃまあ、命に関わるような毒じゃないけど、痒いし腫れるし大変らしいよ。珍獣は触ったことないけどね、ひーっひっひっひ。
さわっちゃだめっ! 1999年9月7日撮影  ふつう、幼虫時代に毒毛を持ってても、脱皮のときに皮ごとむけちゃって、成虫になると毒がなくなっちゃうものだけど、こいつの場合は大人になってもやばいらしいです。

 チャドクガの幼虫は蛹になるときに糸を吐いて繭を作ります。そのとき幼虫時代の毒毛が繭に織り込まれてしまうのです。そのせいでうっかり繭を触っただけでも腫れるとか。いやーん、チャドクガの恩返しだけは受けたくな〜い。

 羽化するときに繭についてる毒毛が成虫の体にもつくので、成虫になってもやっぱり毒虫。
 一生を通してアンタッチャブルな感じの虫なのです。

 
うひ〜、かたまって暮らしてる〜
2003年8月20日撮影(江戸川区)

 これはまだ若い毛虫なんじゃないかと思います。もうちょっと太く立派に育つはずです。こうして近付いてみるとあきらかに毛虫なんですが、あまりにもきれいに並んでいるものだから、遠目に見るとなんだかわかんないことがあります。

遠目に見るとなんだかよくわからない…
2003年8月20日撮影

 ちょっと引いて写した写真です。なんだかわかんないでしょ?
 庭の掃除なんかしてて知らずに手が当たってしまったりすると、とんでもない目にあいそうです。毛虫だからほっといてもそのうち蛹(さなぎ)になっていなくなりますが、それまで待てない、木を丸裸にされるのは困る、という人は、上の写真のように集団で暮らしているあいだに退治したほうがいいです。

 退治する場合は枝ごと切り取って焼いてしまうか、しっかり袋につめて捨てましょう。薬をまいて殺したつもりにならないこと。死体にさわってもかぶれるそうですよ。

 ところで、チャドクガの親御さん、見たいですか。
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