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和名 シロテンハナムグリ
別名  
中国名 白點花金龜 
科名 コガネムシ科
学名 Protaetia orientalis
出現期 6〜8 月
食草 朽ち木や腐葉土(幼虫) 樹液(成虫)
採集地 東京都葛飾区


 
 東京には空がないなんてことを言った人もいるのですが、昆虫だったら東京にもうじゃうじゃと(笑)
 珍獣の不思議な国は、葛飾と呼ばれる東京の辺境地帯にあるせいか、ふらふらっとそこらを歩いていると、いやでもいろんな虫とはちあわせる。下の写真はコガネムシの仲間で、たぶんシロテンハナムグリってやつ。
 
 
シロテンハナムグリ 1999年7月19日撮影  
 
 芋虫ごろごろ。こーんなやつです。こういう青いやつは終齢幼虫といって、もうすぐ蛹になります。

 幼虫時代の食べ物は、ミカンやカラタチなどの柑橘系樹木の葉っぱ。庭木や鉢植えとして都会にもよくある木なので、見かけたら立ち止まってみてくださいなのです。葉っぱに食い跡があれば、きっといます。

 
 
 成虫は樹液などに集まる虫だが、この日は空き地の草むらに、目についただけでも5、6匹いた。もしかすると生い茂った草の中に放置された材木でもあったのだろうか。幼虫は朽ち木や腐葉土の中で育つというし、卵をうみにきたのかもしれない。
 
 

 
 手に乗せてみた。大きさは2.5Cmくらい。かなり重量感がある。てかてか光ってカッコイイ。
 写真をとっていると、白い水みたいなウンチをして、ブーンと飛んでいった。たつコガネムシ後を汚す。
シロテンハナムグリ 1999年7月19日撮影
 
シロテンハナムグリ
2007年7月20日撮影

 シロテンハナムグリには緑色型と褐色型がいます。並んで樹液を吸ってるところをみつけました。あんまり写りがよくないけどねー。

  
 幼虫のままで冬を越し、翌年の5月〜6月に蛹になって成虫になる。コガネムシの仲間には成虫になってから草を食べるものもいるが、シロテンハナムグリの成虫は果物や樹液を好むようだ。

コガネムシは金持ちだ
金蔵たてた倉たてた
子供に水飴なめさせた

 コガネムシは金持ちだ、といわれてますが、なぜ金持ち扱いされてるんでしょう。
 実は、「こがねむしは金持ちだ」と歌われているのは、甲虫のコガネムシのことじゃなく、ゴキブリのことだったらしいのです。あの歌を作った詩人の故郷では、ゴキブリをコガネムシと言うそうです。
 ゴキブリは、袋のようなものに包まれた卵を生むのですが、その袋がちょうどがま口みたいな形をしてるのです。あっちこっちにがま口を産み落としてゆくので、小金持ちに見えるのです。
 がーん、子供に水飴なめさせたのは、コガネムシじゃなかったのか……

 

スクープ!
ウツボカズラに落っこちそうな
コガネムシ
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