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 その姿を求めるならば、アスファルトに、あるいはコンクリートに固められた道を見るがよい。ネズミモチの木の下に散乱する黒きものがあるなら、それは必ずそこにいる。どのように身を隠そうとも、その虫は自ら糞まるところを選べない。

サザナミスズメの糞
1999年9月24日撮影

 
 
指先にて潰す、芋虫の糞 1999年9月24日撮影  指先にて潰す、芋虫の糞。それは小さく黒き玉となり、ばらける。さらに強く潰してみるなら、小さき玉はペースト状にのびる。
 そしてそれは、すべてスズメガの芋虫のあかし。
 
 
サザナミスズメ全身図 1999年9月24日撮影
 指先にとまらせるのは、ただ愛でるためではない。物差しのないところで長さをはかるたよりとなるからだ。中指の長さはおおよそ7cm。標準的なサザナミスズメの終齢幼虫は、まさしくわたくしの中指と同じ長さである。やがで土中で繭をつくり蛹になるだろう。
 

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