赤トンボのいろいろ(3) | |
和名 | ショウジョウトンボ |
学名 | Crocothemis servilia |
科名 | トンボ科 |
出現期 | 5〜9月 |
食性 | 成虫は飛びながら別の虫をとらえて食べる
幼虫は水の中で虫や小魚などをとらえて食べる |
採集地 | 神奈川県三浦市(城ヶ島)
東京でも見られます |
赤とんぼシリーズ三番手はショウジョウトンボです。漢字で書くと猩猩蜻蛉です。猩猩というのは猿に似た(一説には犬に似た)伝説の生き物で、体が真っ赤な毛に覆われているといわれています(参考>山海経動物記・猩猩)。
名前の通り真っ赤なトンボです。もう、全身ほんとうに真っ赤っかなんですよ。昔の歌に「赤とんぼ、赤とんぼの羽をとったらトンガラシ」というのがありますが、まさしく唐辛子に羽をつけたみたいなやつです。翅のつけねに色がついているのも特徴です。 アキアカネ、ノシメトンボのページにも書きましたが、トンボは成虫になってからも体の色が少しずつ変わります。ショウジョウトンボも羽化した直後はだいだい色をしているそうです。日がたつにつれ、オスは真っ赤っかになり、メスはオスより色が薄いということです。写真のものは、おそらくオスだと思います。 なお、この写真は神奈川県の城ヶ島で写したものですが、東京都の江戸川区や葛飾区でも見られます。赤とんぼといってもアキアカネなんかとはくらべものにならないほど真っ赤なので、見ればすぐわかります。 |
ショウジョウトンボのオスは夏の盛りになると水辺を颯爽と飛びまわります。もちろんお目当ての女の子をさがすためですが、ライバルの男たちを追い払うためでもあります。時には別の種類のトンボとも小競り合いを繰り広げています。
下の写真はシオカラトンボのオスと仲よくツーショット状態ですが、こうなるまでに何度も小さな争いがありました。この木の枝に最初からいたのはシオカラトンボのオスでした。そこへショウジョウトンボのオスがやってきて、シオカラにちょっかいを出して追っ払いました。 シオカラはすぐに戻ってきて反撃。ショウジョウトンボが逃げて、また戻ってきて反撃…この繰り返しの果てに、やっと下のような平和がやってきました。 2004年7月23日撮影 それにしても、なんて真っ赤なトンボでしょう。こういう真っ赤なやつはオスだそうです。メスはもっと色が薄くて、なんだか白っちゃけた感じらしいですよ。 2004年7月23日撮影 |
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