そもそも、このコーナーを始めたきっかけといえば、沢庵の黄色はウコンでつけているものだと思い込んでいたのに、成分を見ると「黄色４号」であることが多いのにビックリしたことが始まりである。黄色４号を使っていない沢庵も沢山あるけれど、どれも白っぽくて頭で思い浮かべるような沢庵とは違うものだった。

　もしかしたら、日本人の（あるいは関東人のかもしれないが）原風景にある黄色い沢庵は黄色４号というタール色素なしでは存在しえないものなのかとさえ思いかけていた。が、しかし。この沢庵はウコンとクチナシと紅花色素な黄色に染め上げられている。やはりウコンだ、クチナシだ、紅花色素なのだ。天然でも黄色い沢庵は作れるのである。ああ、よかった。

　ちなみに、味はフツーだった。実も蓋もない感想だけれど当たり前の日常にはフツーがほしいことだってあるのだから、これでいいのだ。