縁起かつぎ |
枝や節は困る むかし、何かにつけて縁起をかつぐ旦那さんがおった。
麻は糸にするものだから、節や枝があっちゃこまる。 縁起かつぎの旦那さんは
サヤばっかりなのもいやだ 何かにつけて縁起をかつぐ旦那さんが畑に大豆をまこうとしていた。 そこへ座頭さんが長い刀を持って通りがかった。 畑で仕事をしていた使用人が、
旦那はサヤばかりの大豆になったら大変だと、仕事をやめてしまった。
根も葉もない?! 縁起かつぎの旦那さん。今度は大根をまこうとした。
そこへ座頭さんがやってきて、
縁起かつぎの旦那がヘソをまげたんだなと思った座頭さんは、
大根に根も葉もなかったら、どこを食べればいいんだろう。
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◆こぼれ話◆
座頭さんは、殺し屋でもなければ、下駄でタップダンスを踊る人でもなくて、按摩や弾き語りを商売にしている盲人で、お坊さんのかっこうをしている…というのは前にも書いたが、仕事柄あちこち出歩くので護身用に仕込み杖を持っていたらしい。 江戸時代になると、金貸しをする座頭さんもいたらしい。
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