骨なし太郎 |
骨なし太郎はうまれてから一度も立ってあるくことがありませんでした。まるで骨のないクラゲのように、ずっと寝てばかりいました。 ある日、寝たきりだった骨なし太郎が立ちあがり、村の人たちにいいました。
村の人たちは、わけがわからないという顔をしながらも、太郎のいうとおり松明をもって集まりました。 「松明に火をつけてお城さいくだ」
お城ではおおさわぎ。
突然のことで、戦の準備もしていません。殿さまは、これでは勝ち目がないと思って、身近な家来だけをつれて、城をすててにげてしまいました。 こうして、骨なし太郎はたたかわずにお城を手にいれて、殿さまになったということです。
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