「百足どん、おら酒かってくるから、あんたは何かつまむものを買ってきておくれよ」 「おう、わかったよ。ちょいと行ってこよう」
蛙はぴょんぴょんはねながら、ひとっぱしり町までお酒を買いに行きました。 帰ってくると、どうしたことでしょう。百足はまだ出かけていませんでした。
「おら、もう酒かってきたで。あんたは何をモタモタしとるんじゃ」 「おらは足が百本もあるだで、まーだ草鞋(わらじ)がはけとらんのじゃ」