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羊飼いと狼(イソップ寓話)
あるところに、羊の番をする少年がいました。 羊の番というのは責任の重い仕事ですが、一日中、羊を見ているだけなので、問題がおきないかぎり退屈な仕事です。 ある日、少年は「ここに狼がきたら、みんな驚くだろうなあ」と思いました。そこで、村に聞こえるように「狼だ、狼がきたぞ!」と、大きな声で叫びました。 村の人たちは、あわててかけつけてきて、狼はどこだと探しまわりました。けれど、狼なんかどこにもいません。 少年は、その様子があんまり面白かったので、次の日も、その次の日も、いもしない狼が来たと大声で叫びました。 何度かそんなことが続いたあとに、今度は本当に狼がやってきました。
少年は声のかぎり叫びましたが、村の人たちは思いました。この前も、その前も、狼なんかいやしなかった。どうせ今度も少年のうそに決まっている。 そうして、誰も様子を見に行かなかったので、狼は羊をみんな食い殺してしまいました。嘘をつく者の言うことは誰も信じてはくれないのです。
このお話は、とても有名なので、聞いたことのない人はいないと思います。『
ONE PIECE (ワンピース)』というアニメにデタラメばかり話すキャラがいますよね。彼の名前がウソップなのは、イソップ寓話の羊飼いと狼にちなんでいるのです。
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