ある日狼は、羊たちにいいました。
「君たち羊がわれわれと仲がわるいのは、ひとえに犬がいるからだ。われわれが友好の心で君たちに近付こうとすると、いつだって犬どもがおそいかかってくるのだからね。 もし、君たち羊が犬と手を切ってくれるのなら、僕らは永遠に羊をおそわないと誓おう」
これを聞いた羊たちは、牧羊犬をおっぱらいました。すると、狼はしてやったり喜んで羊をかたっぱしから食い殺しました。