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針供養
 
針供養
 12月8日は 針供養 です。折れたり錆びたりして使えなくなった針を、豆腐や蒟蒻(こんにゃく)のようなやわらかいものに刺して供養する日です。あちこちのお寺や神社で行われますが、とくに淡島神社、粟島神社、淡路神社など、淡島神をまつる神社の行事なのだそうです。

 淡島様というのは女の人の守護神です。女性に特有の病気をなおしたり、女の子の裁縫や芸事の上達を応援してくれます。いったいどういう由来の神様かっていうと、説がいろいろあってハッキリしないのですが…

1. イザナギ、イザナミの二番目の息子。最初の子は水蛭子(ひるこ)で、次の子が淡島(あわしま)。どちらも出来損ない(?)で海に流された。

2. 海の向こうから来た少彦名神(すくなひこなのかみ)の別名。粟(あわ)の穂にはじかれて常世の国へ行ってしまったことから。

3. 住吉神の奥さんのことを淡島神という。なんで淡島と呼ばれるのか理由は良くわからないが、この神様は住吉のほうから海を流れてきて女性の守護神となったといわれている。この伝説がもとになって流し雛の風習が生まれた。

 1の話は『古事記』と『日本書紀』に出てきます。イザナギとイザナミは兄妹にして夫婦の神様ですが、まだドロドロだった地上を固めて日本を作り、そこで結婚してたくさんの神様を生みました。
 ところが、結婚にさして儀式のやりかたを間違えてしまい、その結果、最初にうまれた子供は「水蛭子(ひるこ)」で、葦船にのせて流し捨てたと書いてあります。次に生まれたのは淡島で、この子もまた子のたぐいには入れないと書いてあります。はっきり理由は書かれていませんが、正常に生まれなかったので捨ててしまったということではないでしょうか。

 沖縄の昔話にもそっくり同じものがあります。
 世界のはじまりの時、人間は獣と同じように毛むくじゃらで、心がすさんでいましたが、このような醜い生き物がこの世にはびこることに納得いかなかった神様が、空から油のような雨をふらせて人類を滅ぼしてしまいます。けれど、心のよい娘と青年が神様の手助けで生き残り、人類の始祖になります。
 ここでも最初の出産は失敗してしまいます。理由は後づけでいろいろ語られていそうですが、珍獣様の読んだ話では家の形が悪かったのだということになっていました。とにかく、何かの理由で正常な子供がうまれず、最初の子は蛇だったりカサゴのような魚だったりと、異形の者が生まれてきてしまいます。

 この昔話を最初に読んだときは、日本神話と沖縄神話がたがいに影響しあって(もしくは、どちらかが変形して)今の形になったのだと思っていたのですが、よくよく考えてみると、旧約聖書のアダムとエヴァの話も似たような形をしているのですよね。
 アダムとエヴァは楽園で何不自由なく暮らしていましたが、神様のいいつけを破ったために荒野に追い出され、そこで生まれた子供はアベルとカインというふたりの子供でした。ふたりともちゃんと人間の形をして正常に生まれるんですが、後に兄弟仲がこじれて、カインはアベルを殺してしまいます。カインも故郷で両親と暮らすことはできなくて、荒野に追放されてしまうんですよね。海に流されるというのとは違いますが、アダムとエヴァの子も死んだり追放されたりと、あまり良い育ち方はしてません
 ちなみに、カインは追放された先でそれなりに頑張って繁栄したようです。でもノアの洪水のときに一族が死に絶えて血筋が絶えたそうです。

 探せば他の国の伝説にも同じようなものがありそうなんですが、今ぱっと思いつくのはこのくらいです。とにかく、人類最初の夫婦と、その最初の子供の異常の話は世界に共通した物語のような気がしてます(もっと資料があると面白そうなんですけど、手抜きでごめん)。

 で、話を針供養の淡島様にもどしますが、たぶん淡島様の本体は、水蛭子の次にうまれてきた淡島神のことだと思います。この二柱の神様がなぜ流されたのか、はっきり理由がわからないのですが、姿が異形だったとも考えられるし、単純に流産してしまったのだとも考えられますよね。どちらにせよ生んだ女性にとっては心にも体にも影響のありそうな話です。そう思うと、淡島様が女性の守護神だというのも自然と納得できませんか?

 次に2の少彦名(すくなひこな)の神のことなんですけど、これも『古事記』『日本書紀』に出てきます。イザナギ・イザナミの話よりずっとあとの時代、大国主(おおくにぬし)の神が日本を支配していたころ、海の向こうからガガイモの殻の舟にのってやってきた小さな神様で、とても頭がよく、病気のなおしかたや、農耕のやりかたを教えてくれたと言われています。
 特に女性の守護者だと思える部分は少ないんですが、少彦名神が持ち込んだ技術の中に「養蚕」がふくまれているとしたら、裁縫の上達を応援してくれるという話には納得できますよね。養蚕は蚕(かいこ)の繭から絹糸をとるための仕事です。
 それに、海の向こうから来たというところにもポイントがありそうな気がします。淡島神についてはハッキリ書かれていませんが水蛭子は舟に乗せて流してしまったわけですから、海の向こうから来た異形の神様と姿が重なりそうです。

 最後に3の、住吉神の奥さんの話なんですけど、この話はネット検索でみつけたもので、珍獣様はよくしらないんです。『古事記』には出てこないような気がするんですが、『日本書紀』はどうだったかな。ちょっと記憶にないです。
 とにかく、海から来た神様ってことろは少彦名神と同じなので、やはり水蛭子と淡島の話に通じているような気がします。
 
 というわけで、淡島様というのは、どうも子供を流してしまった女性の悲しい思いを背負っている神様なのです。

 …意識してるわけじゃないですが、どうも先月から話が暗いですね(-_-;
 

 それはともかく、誰かが病気になると千羽鶴を折って病気がなおるように祈願しますよね。お寺や神社に奉納することもあるでしょう。淡島神社の場合、千羽鶴ではなく千疋猿というものを作って奉納します。「くくり猿」という小さな猿のお細工を千個作って紐につらねたものです。小さな布と、綿と、針と板さえあれば誰にでも作れる簡単な細工なので、昔の女の子はお裁縫の初歩にこれを覚えたらしいですよ。作り方をまとめてみたのでよろしければこちらをどうぞ>くくり猿の作り方
 でも、なんで猿なんでしょうね。作り方のページを見てもらえおわかりでしょうが、何かがくくられている形なのはわかりますが、別に猿には見えないんですよね〜。
 ひょっとしたら、もとは猿じゃなくて人間だったのかなあと思います。子供の身代わりとして作って、病気や不幸のもとなどを身代わり人形にたけて、災難が「去る」ように祈願したので「猿」になったというのはどうでしょう?

 千疋猿を柴又の帝釈天でも見たことがあります。帝釈天は庚申のお祭りと関わりの深いお寺です(申=猿)。

 
旧暦新暦六曜干支月・天文節気祝日・行事等
霜月五日11月28日(金)先負乙巳太平洋記念日

太平洋記念日
 1520年(永正十七年)の今日、ポルトガルの航海者マゼランが、マゼラン海峡をとおってはじめて太平洋に出た日です。マゼラン海峡というのは南アメリカ大陸の南端とフエゴ島との間にある海峡で、いちばん狭い部分で幅が 3Km しかなく、強風にはばまれる難所とされていました。太平洋という名前をつけたのもマゼランです。海峡を通過してからは穏やかな天候にめぐまれたため、太平な海という意味で名づけられました。
 同じくポルトガルのヴァスコ・ダ・ガマは東回りでアジアへ向かう航路を発見しましたが、マゼランは西回りの航路を開拓した人です。

霜月六日11月29日(土)仏滅丙午

さよならトキワ荘
 1982年の今日、トキワ荘が老朽化のため取り壊されました。古くさいアパートなんですが、ここには手塚治虫が仕事部屋を借りていたことから、若い漫画家たちが集まって住むようになったのだとか。石森章太郎(後の石ノ森章太郎)、藤子不二雄(後にFとAに分離)、赤塚不二夫などがこのアパートで修行して有名になりました。

霜月七日11月30日(日)大安丁未
 11月も今日でおわり。そろそろ冬らしくなってきてるかな。

霜月八日12月1日(月)赤口戊申上弦

映画の日
 今日は映画の日ということになってるんですが、今日この日に何かがあったわけじゃないみたいです。
 1896年(明治 29年)11月25日、神戸で日本初の映画の一般公開が行われましたが、その 60年後の 1956年(昭和 31年)に映画産業団体連合会が 12月1日を映画の日と制定したものだそうです。わかりにくーい。

 映画の日といえば、昔は年に一度しかなくて、それが平日にあたろうが日曜であろうが入場料が半額になる日だったんですが、十五年くらい前にそのつもりで映画を見に行くと、どこもかしこも通常料金で営業していて、
「今日は映画の日じゃないですか〜(T-T)?」
と、館の人に聞いたら
「映画ファン感謝デーなら 3月、6月、9月、12月の第一日曜ですよ?」
と、言われてしまったとゆう悲しい過去があったりする。
 そういう重要な日は変えるなよ!!!!

 …という苦情が殺到したかどうかはわからないけど、現在は感謝デーの決まりがまた変わって、3月1日、6月1日、9月1日、12月1日の年四回(平日・日祝日問わず)は入場料が大人1000円になります。でも、すべての映画が割引になるとは限らないので見に行く前に映画館に電話して聞くといいかもです。
 あと、東京だと毎水曜日がレディースデーになってる映画館が多いです。女の人だけ入場料が大人1000円になります。

地上波デジタル放送開始
 2003年の今日、午前11時ちょうど、地上波デジタル放送がはじまりました。今はまだ東京・大阪など主要都市のみですが、2006年には日本全国で放送が始まります。でもデジタル放送って専用のテレビでしか見られないのよね。
 従来のアナログ放送もしばらく続けられて、 7 年後の 2011年にはデジタル放送のみになるってことです。ってことはいずれテレビを買いかえないとダメなのか。そんなお金ありませんって(涙)

霜月九日12月2日(火)先勝己酉


霜月十日12月3日(水)友引庚戌


霜月十一日12月4日(木)先負辛亥


霜月十二日12月5日(金)仏滅壬子

バミューダ・トライアングルの日
 1945年(昭和20年)の今日、アメリカのフロリダ州沖、マイアミ、プエルト・リコ、バミューダ島を結ぶ三角形の海域で、アメリカ海軍第 19 飛行小隊が失踪、捜索にあたった飛行機も次々に失踪するという怪事件が発生しました。行方不明になった飛行機は残骸すら発見されず、その後もこの海域で同じような失踪事件が多発したため、魔の三角地帯バミューダ・トライアングルとして有名になりました。
 次元のゆがみがあるのではないか、UFO に撃墜されたのではないかなんて、いろいろ言ってますが、最近だとメタンハイドレード説が有力になってるみたい。海の底でシャーベット状に固まっているメタンが何かのきっかけで一気に気化してわき上がり、海上のものを海の底に引きずり込んでしまうことがあるらしいです。
 ただし、バミューダ・トライアングルでの失踪事故そのものがかなり脚色されている可能性もあるそうで、真実は闇の中らしいんですけどね〜。

霜月十三日12月6日(土)大安癸丑

音の日
 1877年(明治10年)の今日、エジソンが自作の蓄音機で録音と再生に成功しました。なので今日は音の日。エジソンの蓄音機は円筒状の物体に蝋を塗り、音で振るわせた針で蝋管をひっかくだけという簡単な作りのもので、材料さえそろえれば小学生でも作れそうなものです。大人の科学にもエジソン式蓄音機のキットがあるので偉大なる発明家に思いをはせつつ作ってみるのも楽しいかも。詳細は このへん から探してみてね。

霜月十四日12月7日(日)赤口甲寅大雪

大雪
 二十四節気のひとつ大雪です。冬も深まり地方によっては雪の日が増える頃。寒いですが頑張りましょう。

霜月十五日12月8日(月)先勝乙卯事納め 針供養

事納め
 今日は事納めといって、その年の農作業を終えることを祝う日です。昔は旧暦の十二月八日の行事でした。お正月を迎える準備を始める日でもあります。

針供養
 事納めなので、女性も縫い物などの普段の仕事を一段落させる日だったのだと思います。といっても、炊事や洗濯、縫い物などの女の仕事には休みなんかありっこないんですけどねー。それはともかく、事納めなので、いつもいつも固い布を貫いてがんばっている針を、豆腐や蒟蒻などのやわらかいものに刺して供養するのが針供養です。淡島神社、粟島神社、淡路神社などという名前の神社でやってることが多いです。淡島神(あわしまのかみ)という神様を祀った神社です。
 淡島神は女の人の病気をなおしたり、裁縫仕事の上達を手伝ってくれたりする神様です。由来はいくつかありまして、

1. イザナギ、イザナミの二番目の息子。最初の子は蛭子(ひるこ)で、次の子が淡島(あわしま)。どちらも出来損ない(?)で海に流された。
2. 海の向こうから来た少彦名神(すくなひこなのかみ)の別名。粟(あわ)の穂にはじかれて常世の国へ行ってしまったことから。
3. 住吉神の奥さん←なんで淡島と呼ばれるのか理由は良くわからないが、この神様は住吉のほうから海を流れてきて女性の守護神となったらしい。流し雛のルーツとも言われる。
 などがあります。たぶん話のおおもとは「1」なんだと思います。この話の類話は世界中にありまして…ああそうだ、長くなるし今月のトップはこれにしよう。詳しくは ここらへん 読んでください。

 ちなみに針供養は二月八日にする地方もあるそうです。
霜月十六日12月9日(火)友引丙辰望(満月)

漱石忌
 『吾輩は猫である』『坊ちゃん』などで有名な小説家・夏目漱石の命日。
 漱石って「負け惜しみ」という意味だって知ってた? ある人が「石に枕し流れに漱ぐ」と言うべきところを「石に漱ぎ流れに枕す」と言ってしまったのに間違いを認めず、「石にそそぐのは歯を磨くためだし、流れに枕するのは耳を洗うためだもんっ」と言いはったという中国の故事からとった名前です。

霜月十七日12月10日(水)先負丁巳


霜月十八日12月11日(木)仏滅戊午


霜月十九日12月12日(金)大安己未


霜月廿日12月13日(土)赤口庚申庚申

庚申
 庚申と書いて「こうしん」または「かのえさる」と読みます。
 六十日に一度めぐってくる日です。この日は体の中に住んでいる三尸(さんし)という虫が出てきて「こいつはこれこれこういう悪いことをしました」と閻魔大王に報告に行くといわれてます。誰だってささいな過ちをおかすもの。そんなこといちいち報告されたら世の中の人は全員地獄行きです。それじゃ困るので今日だけは寝ずに朝を迎えます。平安時代に日本にひろまった行事で、仏教では帝釈天をまつるお寺に縁日がたったりします。神道だと猿田彦(さるたひこ)と関係のあるお祭りになってます。

 珍獣様の住んでるところでは、柴又の帝釈天(「寅さん」で有名なところね)で庚申のお祭りをします。ちょうど土曜日だし、この日はご本尊さまのご開帳もあるのでお近くの方はぜひどうぞ。柴又の帝釈天は木像じゃなくて、黒い石版に線刻されたものです。門前には縁日の屋台も出るし、庚申とその他のお祭りの日にしか開かない草団子屋なんかもあります。

 帝釈天は申(さる)と関係のあるところですが、映画『男はつらいよ』の主人公は「寅(とら)」さんなんですよね。十二支をまるく円を描くように配置すると、申と寅は正反対の位置にいます。申年の人は寅年の人、寅年の人は申年の人と関わりが深いって昔からいいますけど、やっぱりそこらへんから名前を決めたんでしょうか。

霜月廿一日12月14日(日)先勝辛酉

ふたご座流星群
 極大日は日付的には明日ですが、今夜の22時頃から夜明けにかけて流れ星がたくさん見える予定です。○○座流星群という名前がついていても、○○座の近辺にしか流れないってことじゃないので、観測するなら気長に夜空全体を見まわしているといいみたいです。ちなみに、冬の星座はオリオン座を基準にして探すとわかりやすいです。ふたご座はオリオン座の頭の左上。ちょうど土星がふたご座にかかっているので双眼鏡で探してみるのもいいかも。

霜月廿二日12月15日(月)友引壬戌ふたご座流星群極大日


霜月廿三日12月16日(火)先負癸亥


霜月廿四日12月17日(水)仏滅甲子下弦

ライト兄弟初飛行
 1903年(明治35年)アメリカのライト兄弟が動力付きの飛行機で人類初の飛行に成功しました。おっ、するってえと今年は初飛行 100 周年なのか。へー。
 ちなみに、ライト兄弟の偉業は動力飛行機で成功したってことで、グライダーでの成功は 1896年の8月6日にリリエンタールが成し遂げています。
 実はそれより前に日本人の浮田幸吉(鳥人幸吉)が1785年(天明5年)にグライダーでの滑空に成功していたとも言われてます。幸吉が作ったグライダーの設計図は残っていないのですが、竹で作った骨組みに和紙を貼って作ったと伝えられています。幸吉の他にもグライダーで空を飛んだと言われる人の記録が世界中にあるそうで、人間はけっこう昔から空を飛んでたのかもしれません。

霜月廿五日12月18日(木)大安乙丑


霜月廿六日12月19日(金)赤口丙寅


霜月廿七日12月20日(土)先勝丁卯

シーラカンスの日
 今日はシーラカンスの日なんですが、何を記念した日なのか資料があやふやでびみょーです。たぶんシーラカンスの本格的な学術調査が始まった日なんだと思うんですけど(汗)

 シーラカンスは化石でその存在が知られた古代魚で 7500万年前に絶滅したと思われていました。ところが、1938年(昭和 13 年)、南アフリカのイーストロンドン沖で生きたシーラカンスが漁師の網にひっかかったというので大騒ぎになったそうです。

 それから、14 年後の 1952年(昭和 27 年)に、アフリカのマダガスカル島沖でシーラカンスが再び捕獲されました。すでに存在は確認されていましたが、本格的な学術調査が始まったのはこの年のことです(それが12月20日のことだったんだと思うんですが、今いちハッキリしません)。

 ところで、シーラカンスって今でもまだ生きてると思います? 生きた個体が発見されたのだって、もう何十年も昔じゃないですか。ひょっとして、すでに絶滅してたりして…と思って検索してビックリ。1998年というからつい最近のことですが、インドネシアのスラウェシ島近海で生きたシーラカンスが捕獲されたそうです。
 まだ生きてたってのもビックリなんですけど、アフリカじゃなくてインドネシアですよ。現地では「ラジャ・ラウト(海の王様)」と呼ばれていて、普通に売り買いされてたらしいですよ。
 でも、アフリカのシーラカンスと同種かっていうと微妙で、近い仲間の別種として扱うべきだと言われてるみたいです。詳しくは> google 

霜月廿八日12月21日(日)友引戊辰


霜月廿九日12月22日(月)先負己巳冬至

冬至
 冬至は北半球で昼が一番短くなる日です。
 冬至にする行事はいろいろありますが、有名なところでは柚子湯に入ったり、カボチャを食べたりすることでしょうか。
 柚子湯は家でも楽しめるけど、全国のお風呂屋さんでもやってるはずなので、たまには大きなお風呂に入りに行くのも楽しそう。寒いから湯冷めには気を付けて。
 外国でも冬至は重要な日です。クリスマスも、もとは冬至のお祭りだったものを「12月にキリスト教のお祭りがないのでキリストの誕生日ってことにしてお祝いしよう」と決められたものだそうです。ブッシュ・ド・ノエルってケーキがあるじゃないですか。あれは冬至の日に、早く太陽の力が元にもどりますようにとお祈りしながら火にくべた薪をかたどったものだそうです。

柚子湯の作り方
 こんなもんに決まった作り方はないのですが、いくつか紹介します。
 まずは豪華版。柚子を 20 個ばかり用意して、それぞれに包丁で十文字に切れ目を入れます。手ぬぐいで袋を縫って柚子を突っ込んで口を紐でしばります。これを熱いお風呂に入れるだけ。袋をもみもみしながら湯船であったまりましょう。いい香りですよ
 柚子は高いからそんなに買えないって人は多いはず(珍獣様もそんな豪華な柚子湯は一度しかやったことないです)。そういう場合は柚子を 2 個くらい(5〜6 個あったらもっといいですが)輪切りにして、洗面器に熱湯をそそいで浮かべてお風呂場においときましょう。お湯がさわれるくらいまで冷めたら、手ぬぐいかガーゼで作った袋に輪切りの柚子を詰めて口をしばって湯船にボチャン。もちろん洗面器のお湯も捨てずに湯船に入れてください。それなりに楽しめます。
 そのほか、柚子からとった精油(エッセンシャルオイル)をお湯に数滴たらすのもいいかも。でも、柚子の精油ってあまり売ってないのよね(珍獣の館で契約してる健康ショップにはなさそうだった…広告貼るチャンスなのに(^^;)。見たことはあるのでどっかに存在してるはず。検索して こんなサイト みつけました。高知県の馬路村ってところの産地直送ショップらしいです。柚子の精油は 5ml で 1600円。このくらいの値段なら手が出そう。圧縮法の違うものが二種類あるのも面白いです。両方買って香りを比べてみたい〜。

師走一日12月23日(火)赤口庚午朔(新月)天皇誕生日


師走二日12月24日(水)先勝辛未クリスマス・イブ

クリスマス・イブ
 クリスマス・イブというのは、クリスマスの夕方(イブニング)のこと。あたかもクリスマス前夜祭のように言われてますが、イエス・キリストのふるさとイスラエルの昔の暦では一日が日没から始まるので、24日の夕方は、25日の始まりってことになります。
 でも、イエスがいつ生まれたか、聖書にはハッキリ書かれてないんです。手がかりになることといえば、マリア様が身ごもっていた頃、大々的な人口調査があって、人々が生まれた町や村に大移動したこと、羊飼いたちや、宿にあぶれた人たちが荒野で「野宿」をしていたことです。砂漠の国は夜になると想像以上に冷え込むし、12月に野宿なんてかなり無理があるそうです。
 冬至 のところでも書きましたが、この日がキリストの誕生日だと言われるのは、12月にキリスト教のお祭りが少ないので、ヨーロッパで昔からしていた冬至のお祭りをキリストの誕生日ってことにしちゃったからです。キリストの誕生日は(ハッキリわかりませんが)、農作物の収穫が終わったあと、寒くなる前の秋ごろというのが有力な説です。でも今となっては年末のこの時期、クリスマスが来ないとなんか落ちつきませんね。

 ところで、クリスマスはキリスト教のお祭りですから、イスラム圏の国々ではクリスマスを祝いません。でも、こないだ読んだ本によると、トルコのデパートにはこの時期サンタクロースが出没するんだそうです。それというのも、サンタクロースのモデルになったと言われるセント・ニコラウス司教はトルコの人だからです。この人は貧乏ゆえに人買いに売られそうになっていた子供に金貨をあたえて救ったり、飢饉で困っている人を助けるなどしました。それでもキリスト教の偉人なので、特別尊敬されたりはしてないのかもしれませんが、デパートの販売促進用キャラとしてイスラム圏のトルコでも活躍しているそうです。

師走三日12月25日(木)友引壬申クリスマス


師走四日12月26日(金)先負癸酉


師走五日12月27日(土)仏滅甲戌


師走六日12月28日(日)大安乙亥


師走七日12月29日(月)赤口丙子


師走八日12月30日(火)先勝丁丑上弦


師走九日12月31日(水)友引戊寅大晦日
 西暦2003年は今日で終わり。大晦日なので蕎麦でも食いましょう。でも珍獣様は蕎麦よりうどんの方が好きなので手がすべってうどんを買ってしまうかも。どっちも長いし別にいいか。


 

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