その他の飛ぶ獣たち |
ヒソ
獣がいる。そのかたちは兎のようで鼠の首、その背中で飛ぶ。名は飛鼠(北山経三の巻) 絵・文とも『山海経』より
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中国ではコウモリのことを飛鼠と言う場合もあるようだが、ムササビのことを飛鼠と書くこともあるようなので、どちらとも言えない。この挿し絵はコウモリよりはムササビのつもりかもしれない。
それに、ムササビは翼ではなく足の間の膜で飛ぶので、背中の皮を広げて飛んでいるようにも見える。 |
飛ぶ獣といえばモモンガも無視できない。モモンガも手足の間にある膜を広げて滑空するが、ムササビよりは飛ぶのがうまくない。 | |
モモンガ
中国にいるのはタイリクモモンガという種類で、ユーラシア大陸の北部に広く住んでいる。木のうろなどに住んでいて、植物質のものを好んで食べる。 |
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鼠のようで飛ぶというのだから、ムササビかモモンガと考えるのが普通だろう。特にムササビは体長より長いくらいの立派な尾を持っていて、尾で飛ぶという表現は似合っている。
漢方では、今でもムササビの仲間の糞を使うことがある。服用すれば血液が滞るのを治し、解毒剤として毒蛇などの咬み傷に使うこともあるそうだ。 珍獣はムササビやモモンガの鳴き声を聞いたことはない。
麋(大型の鹿)の身というのもよくわからない。
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鳥だと書かれているし、キジのようとも言っているので、鳥の怪として扱うべきかもしれないが、翼ではなく頬ヒゲで飛ぶというので獣の仲間にいれてみた。
耳で飛ぶならダンボだろうが、ヒゲで飛ぶというのはすごい。そういえば、ムササビは頬に白い毛が目立つので、この毛を広げて飛ぶように勘違いされていたのだろうか?? |
鳥と虫以外で空を飛ぶ生き物というと、コウモリ・モモンガ・ムササビをぱっと思いつくのだが、ほかにもいくつかいるようだ。
東南アジアにいるにいるヒヨケザルも、まさしく飛ぶ獣。名前はサルだが、サルの仲間ではない。手足の間に膜があってムササビやモモンガとも似ているが、この仲間でもない。じゃあ、何者なのだと聞かれたら「ヒヨケザルでございます」としか答えようがない。 また、やはり東南アジアにいるトビトカゲも飛ぶ獣(爬虫類だが)と言えそう。肋骨が長くのびて腹の両わきに突き出しており、そこに皮膚がかぶって翼のようになっている。翼というより、魚の背びれが脇腹についている感じだ。 参考までに絵を添えようかと思ったが、どちらもよっぽどの珍獣らしく、写りのいい写真がみつからなかった。 |
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