潮の満ち干と関係があるなら、朝早く来ればボラの大群に会えるかもしれない。
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8日の立会川 | 9日の立会川 |
上の写真はほぼ同じ場所を写したものです。護岸ギリギリまで水面が上がっているのがわかるでしょうか。
満ち潮になればボラが上がってくるという話でしたが、今日もまるっきりその様子はありません。 |
子供たちが釣りをしていました。 |
大人たちも釣っています。
決して立ち小便をしているのではなく、釣りの仕掛けを作っているところのようです。 |
男の子がイナ級のボラをつり上げていたので、濁った水の中には確実にボラがいます。でも、残念ながら川を覆いつくすほどの大群は見られませんでした。 |
少し上流まで行ってみました。上流といっても駅から数百メートルといったところでしょうか。 |
途中に段差があるので、このあたりは浅くなってます。浅いところの水はかなり澄んでいて、底には水草が生えてます。 |
ここが行き止まり。ここから先、川は地面の下にもぐってしまう。川の上は遊歩道になってました。 |
近づいてみると、水がザバザバ音をたてて流れ出してます。これは東京駅の地下から湧いた水だということです。 |
昨日、街で出会った取材の人の中に、TBS のワイドショーやニュースでみかけた専門家のナントカさん(名前がわからない…)もいました。カメラをかついだスタッフを前に何か力説していたので聞き耳をたてたら
「水質がよくなれば魚がくる。今回はわかりやすいだけ…」 この方はテレビでも「異常なこととは思わないでください」とおっしゃってました。 そうなんです、ボラが川に上がってくるのはよくあること。毎年いま頃になると小さなボラがあちこちの川に上がってきます。珍獣様も去年(2002年)の
4月に江川海岸ってところで潮干狩りをしたときに、近くの用水路に体長 10センチに満たない小さな魚が群れをなして泳いでるのを見ました。同行した知人(釣り名人)に聞くと、ボラの子じゃないかって話でした。
立会川に流れ込んでいる水は、JR 総武線東京駅周辺のトンネルに大量にしみ出している地下水だそうです。その水量は 1 日につき 1600立方メートルというから、とんでもない量ですが海水の 1/10 ほどの塩水なので何にでも利用できるわけじゃなくて、どう処理しようか考えた末に立会川のような汽水域の環境を良くするために使おうってことになったみたいです。(参考>立会川の浄化に東京駅地下水を活用)。 それまで立会川は都内中小河川ワースト4にランキングされていました(参考>東京都・調査報告詳細)。珍獣が見に行った時は、深いところはかなり濁ってましたが、道行く地元の人たちが「今日は濁っちゃってるね」と話していました。いつもはもっときれいなのかもしれません。 鉄道をつくり街を整備するなどといえば、自然破壊につながるような印象を受けるし、実際そういった側面もあります。でも、今回のように、鉄道工事で大量にわきだした地下水を利用して、汚れきった川をきれいにすることもできるのです。 川をきれいにすれば地元の人が暮らしやすくなるだろうし、今回みたいな珍事がおこればあちこちから人が見に来て一瞬なりと商店街もうるおいます。立会川の春の珍事はわかりやすい一例だったけれど、環境保全は人間が我慢しながらすることじゃなくて、人間も自然も得をする方法を考えることだと思います。 しまった、日記の延長にしては話が真面目だ(汗) |