紙で作るお雛さま。お内裏さま、三人官女、五人囃子。2003年に亡くなった、田中サタさんという人が、ある先生から教えを受けたという、日本に伝わる折り雛だそうです。
できれば薄手の和紙を使ったほうが美しい仕上がりになるはずですが、ここでは100均ショップなどで売られている一般的な紙で作りました。紙の大きさは7.5cm四方、普通サイズを四分の一にした大きさです。
正方形の紙を、4枚〜6枚重ねて、ハサミで切れ目を入れて作ります。切れ目はいれますが裁ち落とす部分はごくわずか。あくまで正方形の紙を折ることによって形をつくっているので、ペーパークラフトなどではなく、おりがみ作品として魅力あるものです。
お内裏さま・おひな様は重要ですが、折ってて楽しかったのは五人囃子ですね。ここを切って、こう折って、こういうふうに畳むと…えっ、ほんとに上着の袖を脱いでるみたいに見える?!なんて驚きが、折っている最中にもいっぱい。太鼓や笛などの小道具を持たせることなく手の表情だけで何をしているか連想させるのもすばらしくて、自分で折ってて興奮の連続です。
折り方はこの本に載っています。折り方を図解している真田ふさえさんは著者の娘さんだそうです。 『ノンちゃん雲にのる』で有名な童話作家の石井桃子さんの前書きがついています。『三月ひなのつき』という本のさし絵がこの折りびなをモデルにしているそうです。
もともとこの折りびなは、田中サタさんが自分で作ったのを人にプレゼントしていたそうですが『三月ひなのつき』で話題になったことから福音館書店から折り方を解説する本が出版され、世に広まったとのこと。
それが 1982年に絶版になり、長く自費出版で売られていたそうですが、2012年に福音館書店から再販されたのが、画像の本です。画像クリックで楽天ブックスに移動します。2300円+税(送料込み)です。
折り方は、本に書いてあることを忠実に守りさえすれば、それほど難しいことはありません。ただ、ちょっとした折り加減や、切れ目の入れ方で表情が変わるので、何度も折って自分なりのバランスを覚える必要はあります。
下の写真は練習中の写真で、おひなさまが大顔すぎて肥満体に見えたり、官女のおすべらかし(髪形)や衿のバランスが悪かったりしています。
[追記]三月ひなのつき
このさし絵のモデルが、田中サタさんの折りびなだそうです。
主人公の少女はお母さんにいくらねだってもお雛さまを買ってもらえません。しかし、お母さんはケチや意地悪で買わないわけでなくて、ある思い出のために、新しいお雛さまを家に迎える気になれないのです。そんな主人公の家にとうとうお雛さまがやってくるのですが…??
本文と関係ないけど「続きを読む→」のリンクの出る場所が(この画面ではわからないけどブログトップから見ると)、文章の直後のこともあれば、これみたいに離れたところに出たり、何が影響してそうなってるのかイマイチ想像できなくてビミョーな感じですね。リンクというのはクリックしてもらうために存在するので、クリックしたくなる場所になきゃ意味ないんですが、そういう制御がいつまでも思い通りにならんのです。
こんにちは、時々コメントしたことのあるa-rino-miです。
わ、『三月ひなのつき』のお雛様だ!と思って読んでいたら、
やっぱりそうだったので、うれしくてコメントしてます。
なつかしいです。
そうですそうです!
まさにあの本に出てくる紙のお雛さまがこれなんだそうです。
『三月ひなのつき』が出版されると、おりがみのお雛さまは実在するのかっていう手紙が作者のところに沢山届いたそうです。
それで出版社がおりがみ教室をやってたこともあるそうですよ。