貰ったり、古着屋で買ったり(500円くらいの超見切り品ばっかり)した着物を自分で直して着たおしてます。普通におはしょりのある着物も好きですが、もっと普段着にしたいんです。例えていうならアニメ一休さんに出てくる桔梗屋の弥生さん(室町の話なので14世紀頃か)とか、元禄時代(18世紀くらいか?)の人みたいに。
桔梗屋の弥生がどんなだったかっていうと、ネットで検索すれば画像をアップしてる人がいるので見られるんですが、全身像があんまりないので書いてみました。
とにかく着物がダブッとしてる。おはしょりがなくて、腰の低いところで紐みたいな細い帯で縛ってる。そんでもってたぶん重ね着してる。今でいう襦袢のようなものの上に一枚着物を着て、その上にだぶっともう一枚着てる感じ。
もちろん弥生さんはアニメなので、デフォルメとかはあるでしょうが、ある程度は時代考証をしてるはず。っていうか戦国時代(16世紀くらいか?)の大河ドラマとか見ても、出てくる女の人の着物におはしょりなくて、細い帯してるでしょ。あれじゃダメなのかって昔から思ってたんですよ。
うん、もう、こうなってくると、着物が着たいとか和裁がしたいとかよりコスプレの領域なんだけど、着てみたいもんは着てみたいので仕方ないんです。現代の着物は和裁の本を読んで自作してみたことがあるので何か参考になるものさえあれば自分でどうにでも作れるはず。
で、最初に作ったのは夏用のこんなの(下の写真)。
ものの本によれば、昔の着物は反物の幅をいっぱいに使って、今より身幅(って着物では言わないかも?)が広くなるように作ってたらしい。
実際に作って着てみると、これがなかなか悪くない。大股で歩こうが、あぐらをかこうが、前がはだけないのですばらしく自由。はい、ここで一曲、わたーしーはー、じゆーうーよー、これでーいいのー、すこーしもさむくないわー(夏だからね)。
後ろ姿もゆるめで。帯も端切れつないで自分で作って普通に蝶々結び。結び目真ん中じゃないのはわざと。
元禄時代の絵とかを見ると、そもそも帯じゃなくてロープみたいな紐だったりするし、結び目が前だったり横ちょだったり色々で決まりはなさそうなので。
ちなみにこの着物は古着でものすごく汚れていたので、ほどいて洗ってから、裏返して(プリント柄じゃないので裏も同じ模様なのよ)仕立て直しました。
部屋着にするだけじゃなく花火大会とかにどんどん着て歩いたけど、今どきは若い女の子がめっちゃくちゃな着物を平気で着てるので、もはや誰も突っ込んでくれませんでした、はーっはっはっは。
さすがにこんなラフなのは夏しか着られないんじゃないか、とも思ったんだけど、冬も着たい。いや、だって楽なんだもの。おはしょりないと本当に楽よ。
それで今日この瞬間はこんなの着てる(右の写真)。ちなみにこの写真は鏡に映したのを撮影して水平反転させて作りました。鏡を磨いてから写せばよかったですね。
もともと短めだった着物を対丈になるようにつめて、脇もほどいて広く縫い直しましたもの。赤いチョッキは洋装用です。
寒いので弥生さんみたいに下に一枚別の着物を着てます。衿(えり)が緩んでるのがわかるでしょうか。この緩みがいいんですよ、らくちんで。
内側に着るものはやや衿をあわせて着て、上はダブッとゆるめて着れば、内側の着物の衿も出てオシャレだし、楽だし、もともとゆるんでるから襟元がだらしなくなる、とかの概念が薄いんです。衿なんか動いて当然ですよ。洋服だってピシッと着てる人ばっかりじゃないはず。重ね着も暖かくていいよー。
江戸時代の浮世絵なんか見ると、女の人の襟元が左の写真みたいな感じに書いてあることがよくあるじゃないですか。
モデルが夕涼み中だったり、風呂上がりだったり、遊女だったりするので色気を出すためにわざとはだけてるとも考えられるんだけど、真冬の絵でも緩かったりするから、カジュアルな時は普通にこんなだったんじゃないですかねえ?
近代だと竹久夢二の美人画がこんなで、昔は「立体の描き方が稚拙でそうなるのかなあ」と思ってたんですが、ゆるく着た着物の衿って、案外そんな感じで自由でいいのかもって、自分で着てみて思いましたよ。
“ゆるやかに着てひとと逢ふ螢の夜”(桂信子)まあこれは浴衣だらうから、さもありなんといふ感じですが。江戸時代の武士を写した写真なんかをみると、エリに関してわりと無頓着な感じがうかがへますね。鏡をみてエリを直すなんて、絶対してなささうだし。黄表紙なんぞでは、さかやきを剃つて三日めくらゐがイキとされてるのと同様に、着崩しの美学めいたもんがあつたんでせうね。その微妙なゆるさを言語化してくれてる史料があるとわかりやすいんだらうけどね。
そうそう、黄表紙のさし絵なんか衿が自由ですよねえ。
あれも以前は絵がいい加減なのかと思っていたけど毎日来て歩いてたら緩くなってフツーだし、きっと崩れてるくらいがお洒落みたいな価値観もあったに違いないです。
こんにちは、
桃山小袖ですね。
私もこれ着たいんですよ。んで調べたことあるんです。
http://bumidayat.exblog.jp/11138387/
着る物は座り方とも縁があるのでダラ長くなっちゃいましたけど。
実践している、ららさん素敵だと思います。
sariさん、いい記事ですねー。
洗濯の記事もおもしろかったです!
弥生さんのはまさに桃山小袖ですよね。
興味がおありなら、ぜひ作って着て歩いてください。
普段着られるかどうかは布の選び方次第なんじゃないかって気がします。
わたしは実践してると言っても夏は花火大会、冬は部屋着だし、
あんまり凄くはないんです。
でも楽なので、もう何着か作って着て歩こうかと思ってます。
小袖の実践については実は最近すごい人をみつけましたよ。
http://kusanome8.blog.fc2.com/
このブログの人は一年中小袖を着て生活してるそうです。
袴をはいて山登りもしたって書いてありました。
小袖の作り方を教えたりしてるそうで、習いに行こうかって本気で思ったこともあるんですが、
会場が横浜と世田谷だそうで、葛飾からだと通うのも難しく、お月謝も安くはないので、
そこはもう、写真を見て折り紙の睨み折りみたいに、どうすればいいか考えて(笑)
ずいぶん参考にさせてもらいました。
桃山時代のと違って身八つ口もあるし、たぶん今風に肩幅より裾幅がやや狭くなるように作ってあると思うんですが、
かなり雰囲気出てますよね。
見てきました~♪
江戸時代風で細帯使用なんですね。帽子は勘弁だけどw
ららさんのより、少し袖が大きいような気がしました。
帯がも少し太くて丈が長くてズルズルしてると
故杉浦日名子さんの漫画の女性のような。これまた好きなんですけどw
私は桃山時代のような、袖がカーブして小さいのが着たいなと思ってます。
それにしても、HPの方、ぴったりのご主人と巡り合って幸せですよね!
ららさん、お着物でこの季節、寒くないですか?
うちは暖房が小さなコタツひとつなので冬は無理そうです。
また着物姿の写真、upして下さい。楽しみ!
わたしが作ったやつも袖は桃山小袖より長いと思いますよ。なぜなら普通の着物の袖を直さずにつけましたから(笑)
私のにも身八つがありますしね。身八つは中に手をいれて整えるためではなくて、体の立体にあわせて自然に広がるように存在してるんじゃないかと思うので閉じませんでした。
ただ、桃山小袖くらいだぶだぶに作ってあると、身八つがなくても袖がツレたりはしなさそうな気もするから、そのうちたもとを短く丸くして、身八つもない、もっと桃山みたいなの作ってみます。
本文に書いたけど着物を重ね着してるので部屋では寒くないですよ(暖房はカーボンヒーターが1個あるだけでこたつもないですけど)。
あれからちょっと調べてみましたら、
どうやら、小さな袖で身八ツ口のないのは桃山までで、
慶長から寛永あたりから開いたらしいです。
もっときちんと調べなくてはいけないけど・・・
その時はまだ帯は細いけど、垂らし方の流行りなんかもあったもしれませんね。
素朴キーワードでたどり着きました。
高校の頃、japeneなのが好きで着物にも興味がありました。はいからさんの日常袴姿、フネさんの普段着、超ストライクに弥生さんの着物姿‼︎
弥生さん、素敵ですね。対丈自由な動作が出来て、本当に日常着です。大人になって、自由に布を選び仕立ててみたいです‼︎
何年も和服を来ていませんが、歳をとるたびに着物は美しい思いなおします。
わたしも、着物は、派手な現代風の着物もいいでが、戦国時代の庶民が着ている
質素な着物が好きです。
1つは、ゆったりした着方、2つ目は、単純化な模様、です、今でいうTシャツのような着物ですね。着物のすぐれているところは、再利用できるところです。手作りも可能です。これからの時代に、エコな衣類として、若い人たちに受け入れてもうのはむずかしいのでしょうか。着物は、外国人にも人気がありますから、逆輸入とかで世界的なブームになる日がこないもかと空想していいます。パリで今、羽織の古着が人気だそうです。羽織も着やすくて便利な着物です。現代で言うなら、パーカーやウインドブレーカーと同じです。最後に、祭り着るハンテンも素敵です。普段着としてチームのユニホームとしてもっと安く購入できる時代が来ることを空想しています。
こんにちは。浴衣だと気軽に買えるような値段で吊るされてることが多くなりましたけど、普段の着物はまだまだですねー。もっと気軽に着られるといいのに。