ランプサッカーとは、あかりをつけてサッカーをすること……ではないです。
ランプサッカーは別名をランプフィッシュと言います。英語のつづりでは Lumpfish で、灯火のランプ Lamp ではありません。Lump は塊(かたまり)とかの意味です。それで和名では「ダンゴウオ」と呼ばれてます。ダンゴウオは一種類ではなくて、何種類もいるダンゴウオのひとつがランプサッカーだと思えばより正確です。
では、その団子がなんでサッカーなのか、ですが、ランプサッカーの英語のつづりは Lumpsucker です。sucker は「吸う者」という意味で、球技のサッカー soccer のことではありません。
なんでそんな名前がついているかっていうと、下の写真を見てください。
この魚、腹びれが変形して吸盤になってるんです。これで岩に吸い付くので、吸う者、Sucker と呼ばれているわけ。
ちなみにダンゴウオ類の卵は黒く染色してチョウザメのキャビアの代用品として売られています。という話は今ではWikipediaにも書いてあるのですが、それを最初に日本のウェブサイトで書き始めたのはたぶんわたくしです。
世の中にろくなサイトが無かった10年ちょい前くらいに、葛西臨海水族園で「チョウザメキャビアの代用品になってるランプフィッシュの卵っていうのはこの魚の卵ですか」と聞いたら、園の人がそうですよっておっしゃったので日記に書いたり、あっちこっちで吹聴したりね。古い話なので、今書いてる人たちは、うちを参考にしてたりはぜんぜんしないと思いますけど(笑)
◎東京ズーネット:ランプフィッシュ
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=news&link_num=20824
これは東京動物園協会がやってるサイトの記事で、2012年に葛西臨海水族園でランプサッカーが産卵したという話。ここによるとランプサッカーのオスは恋の季節になるとオレンジ色の婚姻色に変化するんだそうです。
ってことは、下の写真のコイツは恋人募集中のランプサッカーくんですか。繁殖期は2〜5月とのことですが、気が早いっていうか、季節を先取りっていうか、もうやる気満々裸で正座的な状態なんでしょうか。
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