1. それなりに大勢で遊ぶ。5人以上はいたほうがいい。
2. みんなでしゃがむ。前の子の腰につかまって芋虫みたいに長くつながる。
3. 「いーもーむーしーごーろごろ、ひょーたーんーぽっくりこ」と歌いながら、しゃがんだまま、左右に体をゆらしながら、ねりあるく。
…こんな感じで、ゲーム性はなくて、芋虫みたいに歩き回るのが面白いだけの遊びのように見えました。最初に書いたように自分で遊んだ覚えはないので、あやふやな記憶ですけど。
ところでこの遊び、実は江戸時代からあるようです。『嬉遊笑覧』という、幕末の本にこんな風に書いてありました。
古のさまに帯にとり付とり付してかかゞみ居てありく、其はやしごとに芋むしころころひやうたんぼっくりこと云 つゝしばらくありきて、先に立たるものあとのあとのせん次郎と呼ぶは、最後に居たるものはなれ出て前に来て、何用でござるといふ、呼たる者手前今迄何して 居た、答、棚から落ぼた餅を食って居た、それならば雨がふるか槍がふるか見てこよといへば見に行まねして、雨がふる槍がふると問まゝにそむかず答ふ、其時 前がよいか後がよいかといへば前がよいといふ、それならば前に居よとてそれを先の第一番に居らしむ、さて初めの如くはやし歩むなり。はやしことは手遊の芋 虫より出しなるべししゃがんで腰にとりついて列をつくり「芋虫ごろごろ」と歌うのは現代と同じ。
先頭の子が
「あとのあとのせん次郎」
と言うと、最後尾の子が前に出てきて
「何か用ですか?」
と答える。
先頭の子「お前、今まで何してた?」
後ろの子「棚から落ちたぼたもちを食べていた」
先頭「それなら雨が降るか槍が降るか見てこいよ」
後ろ「(見に行く動作をして)槍が降っている」
先頭「前がいいか、後ろがいいか」
後ろ「前がいい」
すると、後ろの子を先頭にして、また歌いながら練り歩き、何度もくりかえす。勝ち負けはなくて、歌いながら練り歩くのと、小芝居をするのが楽しい遊びのようです。
小芝居が意味不明ですが、列の順番を変えるきっかけになっているだけで大した意味はないのかもしれません。「槍が降るのに先頭は痛いので、後ろのやつを呼び出して盾にしちゃえ」ってことかなあと、わたしは勝手に考えています。
『喜遊笑覧』の筆者は、「芋虫ごろごろ」の歌は手遊びがもとだとも書いています。どんな遊びだったかは書かれていません。
みなさんの地方に、芋虫ごろごろという遊びはありましたか? それはどんな遊びでしたか? カテゴリー: