キビナゴという種名の語源は諸説あるらしいのですが、「なご」は小さな魚のことで(漢字にすると魚子か?)、「きび」は鹿児島のほうで帯のことを意味する方言だという説がちょっと気に入ってます。
というのも、この魚には脇腹に青く美しい帯があるからなんだけど、無精をしてiPhoneで撮影したら、帯は写りませんでした。頭から尾にかけて写ってる黒っぽい線は、それも帯と言えるでしょうが、ちがうんです。その黒い線にそって、青く輝く美しいラインがあるんですよ。それが本当にきれい。ちゃんとデジカメで撮影すればよかったなあ。
キビナゴは生物的な分類でいうと、ニシン科ウルメイワシ亜科だそうで、見ればわかるとおりウルメイワシの仲間です。マイワシはニシン科ニシン亜科なので、まあそんなに遠くない仲間です。田作りやアンチョビになるカタクチイワシは、カタクチイワシ科という別の科に分類されているそうです。
ちなみに、分類は 目>亜目>科>亜科>属>種>亜種 という感じでだんだんグループが狭まっていきます。国>県>市>町>字……みたいに、生物としてどこらへんに位置してるか説明してるんだと思ってください。
さて、キビナゴの食べ方は、九州だと手開きして刺し身にするらしいんですが(google画像検索結果「キビナゴ 刺し身」)、そこまで細かい作業をする気になれなかったので、まるごと炒めてココナッツミルクで煮てしまいました。完成品のは写す前に食べちゃった。
キビナゴのココナッツミルク煮
【材料】キビナゴ
生姜
ニンニク
タマネギ
ニンジン
魚醤(ナンプラー等)
ごま油(サラダ油でもよい)
お好みで
粗びき黒胡椒
クミンパウダー
など、スパイス類を少々
トッピング用に
万能ネギ
【作り方】
1. タマネギとニンジンは適当に切っておく。太めの千切りというか、短冊切りというか、長めにそろえるとキビナゴとマッチするのではないかと。ニンニクと生姜はみじん切りに。
2. フライパンを熱して油を少量ひいたら、ニンニクと生姜を炒めて香りを出し、コオナゴをそのまま放り込んで炒める。
3. ニンジンとタマネギを放り込み、ざざっと混ぜたら、ココナッツミルクを加え、魚醤で味付けする。好みで黒胡椒やクミンパウダーなど、スパイスを加えてもよい。
4. 数分煮て、野菜に火が通れば完成。もしあれば、万能ネギを小口切りにしてぱらぱらっとトッピングしてもよい。
わたしは骨ごとまるっと食べてしまいます。
魚醤について
魚醤は、小魚を塩漬けにして醗酵させて作る調味料です。独特の魚臭さもありますが、うま味もあります。炒め物の味付けや、生野菜を和えるのにも使えるので、1本くらい用意して使い倒してみると料理に新たな境地が開けるかも。タイのナンプラーや、ベトナムのニョクマムが、最近だと普通のスーパーでもよく売られています。カルディなどの輸入食材店に行けば普通に買えるはず。わたしは韓国のイワシ醤油(ミョルチエッチョ)を使ってます。国産のしょっつるをお勧めしたいところですけど、もっとも手に入れにくいのは国産というのが現実ですっ(・’д’・)
通販なら
画像はそれぞれ楽天市場内の通販店へのリンクです。うちにある魚醤は真ん中のハソンジョンのイワシエキスです。なぜか韓国では魚醤を「エキス」と言ってて、日本語の感覚だと「はぁ?」って思います。
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