▲夕べのうちに煮ておいた油揚げ。三角のを作ってみたかったけど、東京のスーパーには長方形の油揚げしかないので妥協して四角くした。味付けはネットで見たのを参考にした。こんなに砂糖入れるんだって少し驚いた。油揚げは5枚入ったのを買ってきて、半分に切ったので鍋の中に10個分入ってる。
子供の頃、お稲荷さんは三角のも四角いのも見た記憶がある。住んでたのは群馬で、群馬の油揚げは東京のと同じで長方形だったはずなので、お稲荷さんを作ろうとしたら自然に四角くいのを作ると思う、たぶん。でもなぜか三角のもよく見たと思う。どこかのお店で買ったやつだったのかもしれない。
▲寿司飯。やや色がついているのは砂糖が三温糖だから。白ごまをちょっと入れてみた。これを、煮汁を軽くしぼった油揚げに包む。米半合分の寿司飯を用意して、油揚げは7個(3枚半)使った。もう少し詰めてもよさそうな気がするので1合で6個分ってところかな。#1合分と書いてたけど勘違いだった。ご飯 1膳分なので半合です。
▲完成。案外簡単だった。油揚を煮るのに驚くほど砂糖を入れたけれど、こうして完成してみると甘さはちょうどいい。昔のごちそうは砂糖山盛りだ。
自分で作ってみて思ったんだけど、この感じは小動物っぽい。ご飯を詰めて、口を閉じて、ポンと皿にのせた感じ。見た目より感触。なんとも小動物っぽい。中国の故事に、川の神に人を生贄として捧げているのを、饅頭を代わりに捧げることでやめさせる話がある。饅頭は肉を小麦粉の皮で包んだものだけど、それが人体(あるいは人の頭か?)に似てるらしい。その話を初めて聞いた頃は「そうかなあ?」くらいに思ったけれど、もしかすると作る作業でそう感じる部分があるのかもしれない。稲荷寿司は、甘く煮た油揚が、なんとなく動物の皮っぽく感じられる。この料理を「お稲荷さん」「稲荷寿司」などと呼ぶのは、稲荷にネズミかなんかを生贄に捧げてた頃の名残なのかなあ。
なんてことを食べ物の記事に平気で書くのは客が逃げるのでやめたほうがいいって言いながらもう15年くらい続けてます。
【追記】
10個分煮て使ったのは7個分、3枚余ったので、夜もういちど酢飯を作って詰めてみました。今度は大胆にご飯を沢山詰めてみたんですが、3個分で茶碗 1膳弱のご飯が入ってしまいました。今時のスーパー・コンビニで買うお稲荷さんは箸でつまみやすくするためか小さいですが、昔はこのくらい大きかったような気がしてきました。大きいと幸せ気分倍増ですが、箸では食べにくかったです。