虫を見馴れない人だと、蛹(さなぎ)だってことに気付くまでに時間がかかるのかもしれませんが、これはジャコウアゲハという蝶の蛹です。
http://www.chinjuh.mydns.jp/wp/20150916p2811
↑この記事は成虫(蝶)で、
http://www.chinjuh.mydns.jp/wp/20150930p2975
↑こっちの記事は幼虫です。
このジャコウアゲハが蛹になるとこうなります。
写真だと大きく見えますが、実際には人さし指の先くらい?もうちょっと小さいかな。枯れ葉がまるまったようにも見えるし、下のほうはエビの尻尾みたいにも見えます。写真の蛹は脇腹に何かついているので、ひょっとすると寄生バエか寄生バチにでもやられているかもしれません。
この虫は別名をお菊虫といいます。
お菊さんというのは、番町皿屋敷というお話に出てくる女中さんです。お話はいくつかのバリエーションがあるのですが、
・その屋敷には10枚セットになった高価な皿があり、お菊が管理をまかされている。
・お菊は、屋敷の主人(または同僚など)に恨まれる。例:妾になれと言われて断る、など。
・大事な皿が1枚なくなる(隠されてしまう)。
・主人(または同僚など)がお菊の責任だと言って責め殺す。
・屋敷に女の幽霊が現れ、皿を数えては1枚足りないと泣く。
おおざっぱに言うとこんな話です。これがお芝居などで有名になり、いつしかジャコウアゲハの蛹をお菊さんに見立てるようになりました。縛られて吊るされた人のように見えるからだそうです。
最初は種名当てにしようかとも思ったけど、さすがに短期間に3回同じ虫なのは芸がないのでやめました(笑)ちなみにこれ、「蛹 縛られてる」でヒットしました。みんな番町皿屋敷のこと書いてる。お菊さんの伝説を知らないと、縛られた女性にみたてるのは難しいかな。ボンレスハムみたいにぐるぐる縛られたところを想像すると、雰囲気をつかめると思うのですがいかがでしょう。
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