ちなみにキッコーマンの工場見学は二度目。前回のレポートはこちら。
◎野田市郷土博物館とキッコーマン工場見学
http://www.chinjuh.mydns.jp/wp/20150723p2378
▲この巨大なタンクは醤油のタンク。1基で御家庭用の醤油瓶何百万本とかいうものすごい量が入るんだって前に聞いた。あんまり数が大きすぎて覚えられない(笑)
工場の門をくぐると、酒饅頭みたいなフワッと甘い香りが漂ってくる。麹(こうじ)をかもす香りらしい。醤油が醗酵食品だってことを改めて感じられる一瞬。
見学は予約制ではあるのですが、団体さんで一杯でなければ予約なしでも入れる。受けつけで「カフェだけでもいいんですけど」と言ったら「見学って書いておけば全部みられますから」って言われた。
工場見学といっても、ここはあんまり工場の中を見られなくて、ガイドさんの説明をききながら資料展示のあるコースを歩くだけ。たまにのぞき窓から工場内が見える。この日は夕方だったので「もうガイドはないですが、ご自由にどうぞ」って言われた。二度目なので問題なし。ちなみに見学は無料。
▲見学コース。あっ、前回と同じ場所写しちゃった。工場内の機械があるところは撮影禁止なので、なんとなく撮影するとこういうとこばっかりになる。
見学コースの途中にカフェがあり、醤油を使った軽食があったり、醤油の味比べができるコーナーがあったりする。
▲なんとかいう高級な醤油で味をつけたうどん。ってか食べたものまで前回と同じだよ。うわははは。
工場見学は無料ですが、カフェの利用は有料ですのでねんのため。カフェに隣接して売店もあり、キッコーマンの製品が並んでいる。今回は「御用蔵醤油」を購入。
また、工場を見学するとお土産に醤油の小瓶をもらえるのも楽しみのひとつ。今回は「国産原料仕込み しぼりたて生醤油」だった。やった、これ一度買ってみたかったんだよねー。
「御用蔵」というのは皇室に納入するための醤油を作る場所で、昔ながらの木の樽で醤油を作っているそうだ。そんな特別な蔵で作ったものなら高いのかっていうと、実はこの黄色い箱入りのやつは、250mlで500円くらい。まあ、安くはないけど驚くほど高くもない。ただ、皇室に納入してるものとまったく同じかどうかちゃんと聞いてないのでよくわからない(たぶん材料の等級などが違うんじゃないのかと思うけど)。
キッコーマンは醤油を皇室に納入しているが、すべて国産の材料を使い、昔ながらの製法を守ること、という注文だという。そういうこだわりは、うっかりするとただの贅沢みたいに聞こえるけれど、実は皇室の大事な役割のような気がする。技術というのは合理化と切っても切り放せないものだ。誰かが「昔のままのやりかたを変えずに作ってください」と、継続して大量に注文してくれなければ、古い技術なんかはあっという間に失われてしまうので。
一方「しぼりたて生(なま)醤油」は、新しい技術あればこその品物。醤油は醗酵食品なので通常は加熱処理してから出荷される。でも、生の状態にしかない風味や味もあるはず。残念ながら空気に触れるとどんどん変質してゆくものなので、これまでは一般に販売できなかったらしい。それを可能にしたのがこのボトル。中が二重になっていて、醤油の入っている袋には決して空気が入らない仕組みだ。醤油を注ぐ穴の他に、空気穴があり、醤油を押し出すと、醤油袋とボトルの隙間に、口笛みたいな音をたてて空気が入る。この仕組みのおかげで醤油そのものは空気に触れることなく、ボトルを軽く押すだけで醤油を注ぐことができる。ありそうでなかった仕掛けである。使い切ったら分解してみたい。
さて、味はどうかっていうと、御用蔵醤油はいかにも醤油。香りが芳醇で、わたしは島豆腐(沖縄のずっしり重い木綿豆腐)の冷ややっこにかけて食べるのが好きだ。
しぼりたて生醤油は香りがピンと立っており、茹でた野菜や刺し身につけて食べると美味しい。
醤油は、ただ塩辛いだけではない。旨みと香りの調味料だ。こうして味を比べてみると、それがよくわかる。
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追記:近所のスーパーで違いをリサーチしてきました。
・クリーム色のボトルは原料が北海道産の大豆と小麦、赤穂産の塩、アルコール/330mlで328円
・青いボトルの原料は脱脂加工大豆(国産表記なし)と小麦、塩、アルコール/450mlで259円
…という違いがあるようです。平たくいうと、クリーム色のボトルのほうが原料にこだわった高級品ということになりますね。