この写真のものは、記憶をもとに自分でさっき作りました。作り立てのほやほやです。
数日前に、ある美術館に行きました。雛祭り前だったので、ひな人形の展示がいくつかあったんですが、その中に写真のようなものがありました。色違いでお内裏さまと三人官女もあったと思います。
まさに写真のような状態で立たせてあったので「お雛さまにこんな表現法があったのか……四角いだけじゃないか!」と、カルチャーショックを受けそうになったんですが、冷静によく見たら、これ横向きなんですね。袖を拡げると下の写真のようになります。
こういう形で展示してあるものも横にありました(しかし、多くの人は同じものだと気づいてないと思う)。
最初思ったみたいな四角いだけの立ち雛ではなかったけど、袖の間に頭を挟んであるだけでお雛さまになっちゃうのは、やっぱりすごいかも。
シンプルな構造なのでどこかの地方で伝統的に作っているものかと思うのですけど、美術館には説明も何もありませんでした。民芸品なら検索すれば出てくるかなあと思い、そこでは何も聞かずに帰りました。
帰宅してからGoogleさんって人に聞いてみたんですけどね、「ちりめん細工 お雛さま」とかでは同じようなものがヒットしません。「袖の間に胴体を挟んだだけ」みたいなのもなくはないんですけど、たいていもっとちゃんと顔を作ってあって、ぱっと見ふつうの人形ばっかり。
自分が探してるのは、もっとシンプルな品です。うまく説明できないんですが「猿ぼぼ」や「くくり猿」のようなものです。伝統のお細工ものは、余分なものを極限まで削り落としたデザインじゃないですか。袖だけお雛さまにもそういうテイストを感じます。しかし、探しても見つからないところを見ると、伝統の品ではないのでしょうか。
同じようなものを見たことがある方……と何度か書いては「いや、これを書いたら普通にただの人形に見えるやつを教えてくれる人が現れてしまうんだろうな」と思いつつ、やっぱり書いちゃうんですが、同じのを知ってる方はいらっしゃいますか? 美術館で見たとかだとわたしと同じのを見てる可能性があるので、そうじゃなく「うちのおばあちゃんがよく作ってます」とか「うちの地方では珍しくないですよ?」みたいな情報だと美味しく戴けるのですが(わがままですみません)。
とりあえず、旧暦の桃の節句までにお内裏さまも作ろうっと。
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